Acer Aspire one D250 (CPUはAtom N280)に32bit版Chromium OSをインストールしようと試行錯誤したが、結局うまくいかなかった。今回はその記録として書き残しておく。
Chromium OS/CloudReadyとは
Chromium OSはChrome Bookライクのパソコンを作るためのOSで、そのOSをベースにNeverware社がCloudReadyとして提供していた。スペックへの要件は低くて色んなパソコンにインストールでき、個人ベースでは無料で利用できるスグレモノだった。
Neverware社は2020年12月にGoogleに買収され、最近はGoogleからChrome OS Flexとして提供され始めた。ただし、64bit版だけになっている。CloudReadyは32bit版にも対応していたが、買収前の2019年8月にはサポート終了になっていた。
32bit版CloudReadyの入手とChromebook Recovery Utilityの利用
Neverware社のサイトは今でもアクセス可能であるが、既に32bit版はなくなっている。しかし、最後の32bit版は、以下から入手可能(Google Drive経由)であり、ChromeブラウザのChromebook Recovery Utilityを使ってインストールUSBを作る方法も書いてある(英語で)。
私は昨年、32bit版が入手可能な間にと思って、インストールUSBだけは作っておいた。今回、まず最初はそれで試してみたがうまくいかなかった。USBメモリのメーカーへの依存性がある(SanDiskだけはダメと明記されている)らしいので、新たに2種類のメーカーのUSBメモリでも試したが同様にダメだった。起動USBとして認識されないという状況だった。
32bit版CloudReadyのISOファイル入手とライブUSB作成ツールの利用
一旦諦めたのだが、GetMyOSから入手したのがbinファイルだったので、ISOイメージが入手できれば別の手があると思い直して探した。2017年9月版が以下のGitHubサイトから入手可能だった。
以前、UbuntuのライブUSB作成時に使ったUNetbootinというツールを使って入手したisoファイルからライブUSBを作成した。そしてネットブックに挿して起動してみたが、やはり起動USBとして認識されなかった。
マザーボードがUEFI対応していないのが原因
Chromebook Recovery Utilityで作った時も、UNetbootinで作った時も作成に失敗したような感じはなかった。うまく起動しないインストールUSBをWindowsの"ディスクの管理"で見てみると、GPTパーティションで作られていた。その時点でようやくマザーボードが古くてUEFI対応してないからかと思い至った。
MBR(BIOS)対応できるRufusというツールを探して作り直したら、起動USBとして認識されるようになった。中途半端な知識しかないのに、色々やろうとしてずいぶん回り道をしてしまった。
USBで起動したがCloudReadyは立ち上がらず
USB起動で動き始め、chromiumのロゴ画面までは出たので、うまくいったかと思った。
しかし、その後、この画面が消えてコマンド画面になったり戻ったりしつつ進まない。しかも、しきりにスリープが起きてしまう。Q4OSでもスリープ現象が出たが、比べ物にならないぐらい繰り返しており、しかも起動が進んでいるように見えない。
一旦、電源を落とし、再度USB起動してみたりしたが、同じ症状を繰り返すだけであった。そして、結局、Chromium OSは諦めることにした。
まとめ記事としては一直線であっさり終わっているが、実際には行きつ戻りつ足掛け一週間ほど費やしたのだった。趣味的にやっていたとは言え、うまくいかないと徒労感が拭えない。