毎週土曜日に行っている個人的なトレンド確認用の分析の7月30日分。7月4日から7月29日の動きをまとめている。
分析結果と各ペア動きのまとめ
まずは、毎週のトレンド分析のサマリ部分だけを以下に載せておく(見方の説明は2020年2月3日のブログ記事参照)。
各通貨ペアの日足チャートは以下の通り。
分析結果と各ペア動きのまとめ
まずは、毎週のトレンド分析のサマリ部分だけを以下に載せておく(見方の説明は2020年2月3日のブログ記事参照)。
各通貨ペアの日足チャートは以下の通り。
出所:セントラル短資FX|為替チャート一覧(https://www.central-tanshifx.com/market/chart/)
ドル円は、堅調な雇用統計や消費者物価指数の大幅な上昇で1%の利上げ期待が高まり、7月14日に139.39円の高値を付けた。その後、利上げによる景気失速懸念で少し調整していたが、購買担当者景気指数速報値が2年2カ月ぶり低水準となったことで利上げは0.75%にとどまるとの見方が優勢になり一段安となった。FOMCでは予想通りの0.75%の利上げとなった。その後、GDP速報値が2四半期連続の縮小となったことにより、景気後退懸念が強くなり、金利低下が進み、7月29日には132.50円まで下げた。
ドル円は7月は6円幅での調整となり、21日移動平均線も完全に割り込み、本格調整の様相となっている。日足ベースのトレンド分析では、本日は買継続となったものの数値的には0で中立なので、来週も弱含みの動きを続ければ容易に売転換となる(5月28日の分析でも0だったが踏みとどまった)。もしそうなれば、昨年12月25日の分析で買転換して以来のトレンドが崩れることになる。
ユーロドルは、ドル高が進んで7月13日についに一時パリティ割れ(約20年ぶり)となり、7月14日には$0.9952台を付けた。その後はドルの調整に合わせて少し強含みとなった。7月21日にECBは11年ぶりに利上げしたが、予想通りの0.5%で為替相場への影響はほとんどなく、$1.027台が重い状態が続いている。
ユーロ円は、ドル円とユーロドルの綱引きの中、7月8日に136.8円台を付けた後、7月21日には142.32円まで戻したが、結局、安値を更新して7月29日に135.5円台を付けた。トレンド分析では7月23日時点で売転換となり、本日時点では日足一目均衡表で三役陰転となった。
各国の動きとニュース
まずは米国関連から。
7月8日の米雇用統計は、非農業部門雇用者数は前月比+37.2万人と、5月の38.4万人から減少も予想を上回った。その結果、7月FOMCでの0.75%利上げの確率が上昇し、ドル買いが進んだ。
7月8日の米雇用統計は、非農業部門雇用者数は前月比+37.2万人と、5月の38.4万人から減少も予想を上回った。その結果、7月FOMCでの0.75%利上げの確率が上昇し、ドル買いが進んだ。
7月13日に発表された6月の米消費者物価指数は9.1%もの上昇となり、1%利上げの予想が強まり、ドル高が進み、7月14日の139円台の高値につながった。
7月22日に発表された7月の購買担当者景気指数の速報値は2年2カ月ぶり低水準にとどまった。高インフレの持続による消費意欲の減退でービス業が悪化した。これを受けて、景気減速懸念が強まり、利上げは0.75%にとどまるとの見方が強くなり、ドルが一段安となった。
7月27日のFOMCで2会合連続の0.75%利上げが決定された。予想通りであったが、その後の会見でパウエル議長はインフレが目標値にほど遠く利上げを継続することが適切としたためドル買いが少し強まった。
7月28日に発表された四半期GDPの速報値は2四半期連続の縮小となったため、景気後退の懸念が高まり、金利が低下し、ドル安が進んだ。
続いてユーロ関連。
7月12日にFXのレートで一瞬$0.9999を付けていたが、7月13日に本格的に一時パリティ割れとなった。
7月12日にFXのレートで一瞬$0.9999を付けていたが、7月13日に本格的に一時パリティ割れとなった。
7月21日にECBは11年ぶりの利上げを決定した。0.5%の利上げでマイナス金利を脱却したが、予想通りだったし、景況感は悪化しているし、ウクライナ戦争も続いていることから、ユーロは買われづらい。
7月22日に発表されたユーロ圏の購買担当者景気指数の速報値は50を下回り、米国と同様に景況感が悪化した。
日銀は相変わらずだ。7月21日の金融政策決定会合後の黒田日銀総裁の会見でも利上げ全くないとしている。
結局、日本側は不変の状態で、米国側の景況感等で米金利が上下し、つれてドル円が動くという感じなっている。ユーロも利上げし始めているので、円だけがマイナス金利で、環境としては円キャリー取引が行われやすくなっている。その辺りを解説しているのが以下のコラムだ。