某歯科医の独り言

日ごろ感じる事を素直に書いてみました。

コロナ後遺症による後鼻漏

2024-05-17 17:48:46 | Weblog
ある患者さんがコロナ感染後、一日中後鼻漏が出て痰が絡んで夜も眠れずに体調不良になりました。

あちこちの大学病院も含めた耳鼻科を受診してCT検査やファイバースコープ検査を受け副鼻腔炎等はないのでコロナ後遺症による上咽頭炎と診断されて、漢方も含めた各種投薬やBスポット療法、はては鍼灸まで受けましたが一向に治癒しませんでした。

後鼻漏をいうと歯科では歯性上顎洞炎が関連するので、レントゲンで根端病巣のある歯の根管治療を行いましたが、やはり改善しませんでした。

一年間にわたって各種薬を服用したため、胃腸の調子も悪くなり、漢方薬に至っては副作用が強く出てしまい、体に害のない生理食塩水を用いての鼻嗽とBスポット療法のみ続けていました。

なんとか他に治療法はないのかと調べるとBスポット療法で改善効果が不十分な場合は一般的な上咽頭にたいするBスポット療法のみならず鼻腔内翼口蓋神経節刺激法も行うと効果があると判り同療法を実施している耳鼻科を探して治療を受けたところ、すごく軽快したそうです。

また鼻嗽は生理食塩水よりもアズノール細粒を用いての鼻嗽を勧められ、行ったところ痰が切れやすくなったそうです。

コロナ後遺症による後鼻漏で苦しんでいる方のご参考になれば幸いです。

画像の4が翼口蓋神経節です。(視覚解剖学 Visual Anatomyから引用)
この記事についてブログを書く
« 噛みしめ・呑気症候群 | トップ |   
最新の画像もっと見る

Weblog」カテゴリの最新記事