毎日日曜大工のブログ

定年(2005年 60才)後の、暇な時間をブログで潰しております。
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ロシアの漁船拿捕とシベリア抑留

2006-10-17 19:09:38 | 随筆
先日、日本の漁船が、ロシアに拿捕されて、船長が抑留された。
抑留中の扱いは、かなり丁重な抑留であったらしい。

「抑留」と言うことで、思い出した。戦後、シベリアに抑留された人の経験談を。

私が小学校の高学年(昭和30年頃)、シベリアに10年間(?)も、抑留され、復員してきた先生がいた。
その先生は、話し方は、非常に穏やかな方でしたが、顔は、全面「大ヤケド」したような(オソロシイ)顔をしていた。

その先生が、ある時、「今日は、君たちに伝えたいことがある。」と言って、授業とは別の話をしてくれた。シベリア抑留での、ソ連のムゴイ扱いの話を。

「毛布を一枚与えられただけで、極寒のシベリアの原野に放り出された。」
「自分たちで、木を切ってきて、丸太小屋を作るしかなかった。」
「枕なんて無い。丸太を枕にして寝た。」
「寒くて、寒くて、たまらない。みんな、(男同士)で、抱き合って寝た。」
「そんな中で、次々と仲間が死んでいった。」
「私の顔の傷は、ヤケドではなく、凍傷だ。」

先生が伝えたかった趣旨は、「だから、戦争はやめよう。」だったか、
「だから、この仇討ちを君たちに頼む。」だったか・・・。

記憶はないが、先生は言ったのは、多分、(当時、教育管制があったので)、前者であったと思う。

しかし、本当の気持ちは後者であったと、今は思う。

ロシアの漁船拿捕とシベリア抑留の画像