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頬袋日記

いまいち飼育法の確立されてない動物「ハムスター」に翻弄されっぱなしの「ニンゲン」の観察記録。

飼育本を買いました。

2014-01-28 20:44:15 | 「ニンゲン」のことについて
手元に何冊かある飼育本がそろそろ古いかなと思い始めてきたので、新しい飼育本を買ってみました。大泉書店「幸せなハムスターの育て方」…2013年12月15日発行の本です。

ものすごく内容が刷新されている、というわけではないのですが、ハムスターの飼育経験があるがゆえの「慣れ」みたいな物をなるべく取り払って、初心に帰って読んでみました。ゴールデンに必要なケージの広さが30×40センチと、やや狭く設定されているように思います。また、ハムスターが食べられる野菜の中に「サラダ菜」が挙げられていて、新たな発見。食べられそうだけれどレタスのように水気が多くてお腹を壊さないかな、と買わずにいたのです。
私自身の反省すべき点は副食、主に野菜をあげすぎる癖があるところです。ひまわりの種やミックスフードが主食と思われていた時代と違って、今はペレットが主食だということがかなり強調されています。野菜とはいえ食べ過ぎはいけません…。
文体やデザインが柔らかく、読みやすい良書だと思いました。

部屋のすみから何やら音がするとつい振り返ってしまいますが、ああそういえばもうときんさんはいないんだなと我にかえってしまいます。引き取りたいと強く考えているつもりでも無いのに、里親サイトでハムスターの写真を見てしまったり、ふらふらとペットショップでハムスターを眺めてしまったり、飼育本を読み返してハムスターの姿を見つめてしまったりしています。
当初は、某大型掲示板サイトで、ゴールデンハムスターを飼い始めて癒やされる、という奥様の書き込みを見て、ハムスターを飼い始めただけなのに、どうしてこんなにハムスターのことばっかり考えているのかなあという気持ちです。

ついグッズを買ってしまうなど。

2014-01-26 21:52:07 | 「ニンゲン」のことについて
いつかはわからないけどもしいつかまたハムスターが我が家にやってきたら、と思ってハムスターの飼育用品を買ってしまいました。無駄遣いに厳しい夫も今回は一緒についてきて商品を選んでいました。

そしてつい小動物コーナーにも向かってしまいます。いろんなハムスターたちが丸くなっていたけど、そこにはやはりときんさんはいません。こがねさんもいません。二人でしんみりしながら帰りました。

猫を飼ってらっしゃったお友達が「猫の穴は猫でしか埋められない」ということを言っていましたが、今の私達にはよくわかります。今の私たちの心にはハムスター型の穴が空いているんだと思います。

しばらくの間ポエムが連投されると思いますが今しばらくお待ちください。

生きるために生きることが許されない生き物

2013-11-29 10:36:57 | 「ニンゲン」のことについて
死の直前のこがねさんの様子を見て、私はなぜこがねさんがここまで生きることに一生懸命なのかを考えました。
脚はがくがくに震えて立つこともままならないのに、それでも必死に餌を食べに来たり、水を飲みに来たりします。そして再び寝床に戻ると何もできないくらいに衰弱してぜいぜいと息をしているのです。

ハムスターというのは、どちらかというと捕食される側の生き物です。常に自分より強い生き物の脅威に晒されています。そのことが逆に、「生きているだけで意味がある」という地位を約束付けたのではないかと思います。
生きていれば他の生き物の餌となって、他の生き物の命を助ける働きをします。うまく生き延びれば子孫を残すこともできます。
故に、こがねさんは生きることだけに一生懸命になれたのだと思います。

私達人間は、一応、食物連鎖のトップにいます。誰からも捕食されることはありません。故に、生きているだけではなんの意味も無いのです。生態系にほとんど奉仕することなく、ただ資源を使い潰して死んでいきます。
そんな中でいつからか人間は、生きる意味ということを考えるようになりました。人間はより良く生きなければならない。人生は価値のあるものでなければならない。
個人がそういう主義主張の元、生活するのは構わないと思いますが、それを他人にも強制するような世の中はどうなのかと思い始めました。

例えば生きていくためにお金がほしいから働きたいです、と企業の採用面接で答えたらまず落とされるでしょう。なんやかんやいろいろと小難しいことを聞かれ、人事のご機嫌取りがうまくいったものだけが採用されます。
企業の方でも、まあ自信がないのでしょう。「同業他社でなく我が社を選んだ理由は?」と聞いてくるくらいですから。自分の会社が存在するだけで意味があるとは思えないのでしょう。

こうして生きる意味というのがわからない人、というのはどんどん淘汰されていきます。社会から見捨てられ、あるいは心を病んで、自らライフゲームに終止符を打ちます。生きるために生きるだけでは価値がない、とする世の中のあり方が、結果として命のあり方を縮小させているように感じます。

より良く生きるためにと、何十万円ものお金を払って一回こっきりのセミナーを受ける人もいます。ハムスターだけでなく、他の生き物から見たら理解に苦しむことでしょう。これは人間という、豊かな生き方をしている故のジレンマなのだと言ってみたところで、なにかちぐはぐな気がします。

どうして人間だけが生きるために生きてはいけないのか。それは食物連鎖の頂点にたまたま立ってしまったものの悩みなのかもしれません。いついかなる状態においても生きることに対して足掻くというのは、もう人間には許されていない贅沢なのかもしれません。

「ペット観」の相違。

2013-10-28 09:54:15 | 「ニンゲン」のことについて
私が最近こがねさんのためにあれやこれややっていると、夫もそれなりに心配してくれるのですが、たまに「なんでそこまでするの?」というような反応を見せられて戸惑うことがあります。
一番大きかったのが「ミニデュナ」から衣装ケースに引っ越そうと思い、通販で衣装ケースその他もろもろの物を購入した時で
「こんな大きなもの買ってどうするの?!」
と、やたらと強く言われました。
いや、改造して引っ越すんだけど、と言っても
「改造って、どうするの?!俺は手伝えないんだからね!!」
いや、一言も手伝ってくれとは言ってないんだけど…なんとなく、頭から「失敗するに決まってる」と決めてかかってる感じなんですよ。
更に
「使ったあとの工具とかどうするの?!どこにしまうの?!」
と聞かれたときは閉口しました。工具と言っても定規とキリとアクリルカッターくらいで、ペン立てにでも立てておけば良かろうと…。

そんなこんなで出来たのが今の衣装ケースなんですけど、出来上がってからは特に文句を言われる事はなく、やるじゃん!と遅かれ褒められたりしました。



この一連のやりとりや他の言動から察すると、夫はペットにそこまでお金や手間をかけられない質の人間みたいで、私がいろいろ餌やら薬やらを工夫してるのがよくわからないみたいです。なので、俺にはペットの世話はできないから…と、こがねさんの世話を一任されています。
(こがねさんを独占できるからいいんだけどね。)

でも、私からすると夫やその家族のペット観のほうが理解できないのです。

夫の実家では、ずっと猫を飼っています。多いときは3匹ほど家に猫がいたことがあります。
とくに面倒を見ているのはおばあさんとおかあさんで、おかあさんがお世話担当、おばあさんは可愛がる担当、と言った感じです。

しかしこの猫達、ほとんど外飼い状態で飼われています。喧嘩や餌の取り合いは日常茶飯事で、よそのお庭に用を足してしまったこともあるかもしれません。そして、平気で人間と同じものを食べさせられています。
特におばあさんは、人間の食べ物は猫にとって危険だという意識が希薄で、玉ねぎの入ったハンバーグやカレーのお肉まで与えようとします。猫好きのおにいさんがたまたまいるときは、玉ねぎは絶対ダメだよ!と叱られて、一旦はあげるのをやめるのですが、「少しくらいなら大丈夫」とこっそりあげちゃったりします。牛乳も平気で飲ませています。

私がそれを見て、玉ねぎもあぶないけど牛乳も良くないんだよ、と夫と二人の時に言うと
「でも、茶々丸は16年も生きたんだから、そんなこと気にしなくていいんじゃないの?」
と返ってきました。

茶々丸とは、今、夫の家にいる老猫です。もう体がよたよたとして、あまり動けません。
それを見ておかあさんたちは茶々丸を頻繁に動物病院に連れて行き、高い餌を買って帰るのですが、そういうことじゃないよなあ…とぼんやり考えてしまったりします。

私はハムスター以外のペットを飼った経験というのはなくて、猫についてはよくわからない部分も多いのですが、夫たちと私ではペットに対する感覚がだいぶ違うように思いました。

少し元気な頃の茶々丸さん。


「ハム研」とかについて思うこと。

2013-10-22 16:50:59 | 「ニンゲン」のことについて
今、日本で一番有名なハムスター漫画と言ったら「とっとこハム太郎」なのでしょうが、それ以前に、私が子供の頃、一大ハムスターブームを巻き起こしたコミックスが存在します。

それは「ハムスターの研究レポート」という漫画です。
とっとこハム太郎のように、ハムスターを擬人化したファンタジックな作品ではなく、あくまでも飼い主たる人間と、ペットであるハムスターの日常を描いた漫画です。

なのですが、この中のハムスターたちは、結構すごい飼い方をされています。

ケージが金網なのはまだ仕方ないとして、熱々のご飯やチョコレートを食べさせたり、汚れたからといってお風呂に入れたり、服を着せたり首輪をつけたりします。
今、こんな内容を発表したら「虐待だ!!」とハムスター愛好家は大騒ぎするでしょう。

しかしこの漫画が世に出たのは1988年。遙か昔の、ハムスターって生き物がいるらしいよ、位の時代の出来事です。その頃の飼い方を責めてみても、作者側としてもどうしようもないでしょう。
しかも、この時代にこの作者さんはハムスターの繁殖を何度も成功させています。それだけでも十分すごいことなんじゃないかなあと思います。私は、うっかり子食い共食いが起きた時の現場に立つ自信がないし、それ以上に生まれた子供をどうするかのあてもありません。
なので繁殖は今後おそらくすることもないし、複数飼いもしないでしょう。

コミックスという媒体を通してハムスターは人間たちにとってより身近になり、子供でも飼えるかのような印象を持たせてしまいました。しかし本当は、責任をちゃんともって飼えるのは、大人でも一匹がやっとという生き物です。

インターネットの相談サイトを見ると、ハムスターの飼い方についての質問がよく寄せられています。そのほとんどが、基礎的な飼育書を読んでいれば対処できる内容のことばかりなのです。そういう人が何を参考にしてハムスターを飼おうと思ったかというと、たいていが漫画だったりします。

青少年なんとか条例みたいに、漫画が若者に及ぼす悪影響云々、を言うつもりはないですが、ハムスター漫画の作者は、漫画のプロであってハムスターのプロではないんだよ、ということを、小さな子どもたちに教えてあげてほしいと思います。