「今、日本の医療があぶない――地域医療を守る中国四国のつどい」と題して、岡山市内で開かれた集会。全日本民主医療機関連合会中四国地方協議会が主催しました。
集会では「日本の医療崩壊、医師が果たす役割」として済生会栗橋病院の本田宏副院長が、「危機に瀕している地域医療をいかに守るか」として全国自治体病院協議会の小山田恵会長が講演されました。
本田氏は、医師不足について、政府が言うような地域偏在や特定診療科で不足しているにとどまらず、「絶対数が不足していることが問題」と、具体的なデータにもとづいて訴えました。1つは昭和23年に標準医師数が定められているが、60年前の基準なのに、これを100%達成している地域はひとつもないこと。2つはOECD諸国で平均した人口比医師数で配置すると、12万人も不足すること。3つは世界の人口比医師数と日本の人口比医師数は、年々乖離していること(世界の増加割合に日本はついていけない。そうでなくても少ないのに)。
さらに本田氏は、欧米では医師以外の医療スタッフ(秘書など)も充実しているが、日本にはその制度もない。今のように低い診療報酬では、医療機関としてもそのようなスタッフを雇えないなど、日本の医療制度や診療報酬体系の貧しさを告発。「精も根も尽き果てるような働き方をせずとも、安全な医療が提供できること」と、同僚医師の訴えを紹介されました。
また、高齢化率と医療費支出の推移を示し、どこの国でも高齢化率が上がるにしたがって医療費支出は増えているのに、日本だけそうでなく(あまり増えなていない)、さらに支出を減らそうとしている。高齢化率がもっとも進んだ国でもっとも低い、近隣国で最低(北朝鮮除く)という現実です。一方、国民負担は世界最高レベル、診療報酬は最低レベルです。
国の医療費抑制策が、医師不足を招き、安全な医療からどんどん遠ざかっている最大の原因であることがよく理解できた講演でした。
国民の医療、地域の医療を守れの声を、国民の大きな世論にしていきましょう。
集会では「日本の医療崩壊、医師が果たす役割」として済生会栗橋病院の本田宏副院長が、「危機に瀕している地域医療をいかに守るか」として全国自治体病院協議会の小山田恵会長が講演されました。
本田氏は、医師不足について、政府が言うような地域偏在や特定診療科で不足しているにとどまらず、「絶対数が不足していることが問題」と、具体的なデータにもとづいて訴えました。1つは昭和23年に標準医師数が定められているが、60年前の基準なのに、これを100%達成している地域はひとつもないこと。2つはOECD諸国で平均した人口比医師数で配置すると、12万人も不足すること。3つは世界の人口比医師数と日本の人口比医師数は、年々乖離していること(世界の増加割合に日本はついていけない。そうでなくても少ないのに)。
さらに本田氏は、欧米では医師以外の医療スタッフ(秘書など)も充実しているが、日本にはその制度もない。今のように低い診療報酬では、医療機関としてもそのようなスタッフを雇えないなど、日本の医療制度や診療報酬体系の貧しさを告発。「精も根も尽き果てるような働き方をせずとも、安全な医療が提供できること」と、同僚医師の訴えを紹介されました。
また、高齢化率と医療費支出の推移を示し、どこの国でも高齢化率が上がるにしたがって医療費支出は増えているのに、日本だけそうでなく(あまり増えなていない)、さらに支出を減らそうとしている。高齢化率がもっとも進んだ国でもっとも低い、近隣国で最低(北朝鮮除く)という現実です。一方、国民負担は世界最高レベル、診療報酬は最低レベルです。
国の医療費抑制策が、医師不足を招き、安全な医療からどんどん遠ざかっている最大の原因であることがよく理解できた講演でした。
国民の医療、地域の医療を守れの声を、国民の大きな世論にしていきましょう。