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地理B 2016年センター試験解説 赤本より詳しい解説 

できればPC版を利用して下さい。センター試験の解答と詳細解説。全35問。

地理B 2016年センター試験第2問問3【9】

2016年03月22日 | 受験

第2問問3 工業に関する分布図の読み取り

 



解答
第2問問3【9】⑥
解説
カー産業用ロボットの稼働台数。高賃金の先進国では人件費節約のためにロボットの稼働台数が多い。先進国資本の進出する中国でも多い。
キー二酸化炭素排出量。排出規制の緩い中国とアメリカ合衆国では、二酸化炭素排出量が多い。地球温暖化との関連で、両国は国際的に批判されている。
ク-技術貿易の受け取り額。先進国間では高度な工業開発が進めるために、相互に特許権のやりとりをしている。
解説の解説
カー産業用ロボット
人間的なロボットの形をしているのではない。かつて労働者の仕事であった単純労働をコンピューター制御による機械に置き換えたものであり、その機械が産業用ロボットである。単純ではあっても、精密作業であったり、高温や有毒ガス環境下であったりし、産業用ロボットの役割は大きい。ロボットをコントロールするコンピューターの性能やロボットを製造する技術が向上し、ロボットに人工知能を持たせるような時代になっている。人間の労働とは何か、問われている。


キ-二酸化炭素排出量
石炭は中国・インドにとって国内生産量の多いエネルギーである。鉄鋼用原料炭には高品質の輸入石炭を使い、火力発電や暖房用には低品質の国内産石炭を使う。産業の発展により、急速にエネルギー消費量が増加している。発展途上国は先進国に追いつくまでは二酸化炭素の排出は許されるとする暗黙の国際合意があった(京都議定書、1997年)。アメリカ合衆国では二酸化炭素は地球環境に無害として、産業発展を図ろうとする政治的意図が働いて、二酸化炭素の排出量が多い。

 二酸化炭素などの新たな国際的排出規制をめざすパリ協定が2015年に採択され、2020年以降の世界各国の削減目標が設定された。

 クー技術移転
優れた技術が国境を越えて他の国に取り込まれるのが技術移転である。近年は先進国から発展途上国への技術移転を指すことが多い。技術移転の形としては
第1は、文献によったり、技術者を招聘する。
第2は、進出企業内で生産技術を習得する。
第3は、進出企業や外国企業から特許を買う。
第4は、企業の合併などにより、技術を取り込む。
第5は、政府間技術協力による。
要するに、技術の長期独占は困難であり、国家間でも企業間でも技術は移転するものである。技術流出は、退職技術者を他の企業が雇用したり、技術交流の名目で独占的技術を盗み取ったりする例が多い。現在の技術は盗まれるものであり、常に技術開発を続けた企業だけが生き残る。

 



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