余桃之罪、もしくは電光朝露

関西フィル、日本センチュリー、京都市交響楽団、大阪フィルの定期会員です。アイドルやら声優やら。妄想8割、信憑性皆無。

大阪シンフォニカー交響楽団 第136回定期演奏会「ドイツ・ロマン派の秘密」

2009年06月19日 | 大阪シンフォニカー交響楽団
09.6.19(金)19:00 ザ・シンフォニーホール
大阪シンフォニカー交響楽団 第136回定期演奏会「ドイツ・ロマン派の秘密」-ジークフリート・ワーグナー生誕 140年-
指揮/児玉 宏
曲目:
ジークフリート・ワーグナー/歌劇「異教徒の王」間奏曲 “信仰”
ジークフリート・ワーグナー/交響詩「幸福」
ブルッフ/交響曲第3番ホ長調op.51

19.June.2009 7:00p.m.The Symphony Hall
The Orchestra Osaka Symphoniker 136th SubscriptionConcert
Conductor/Hiroshi KODAMA Music Director & Principal Conductor of The Orchestra Osaka Symphoniker
Concertmaster/Koji MORISHITA Principal solo Concertmaster of The Orchestra Osaka Symphoniker
Program:
S.Wagner/Zwischenspiel“Glaube”aus der Oper“Der Heidenkönig”
S.Wagner/Sinfonische Dichtung“Glück”
M.Bruch/Sinfonie Nr.3 in E Dur,Op.51

「タイトルは50文字以内です」って初めて知ったぜ・・・gooさんよ・・・。
にしてもどないせえっちゅうねん的プログラムですよね。これは。
ヴァイオリン協奏曲第1番かスコッチ幻想曲、コル・ニドライの作曲家、ブルッフの交響曲第3番は美旋律に溢れた注目されざる佳作ですが。ワーグナーの息子に至っては知ってる人を世界中から集めても淡路島を埋め尽くせるかどうかじゃないですか。

というわけで行ってきた。8割ぐらい?
曲が微妙なので心が定まらない客席の雰囲気を感じる。招待っぽいのかな。

S・ワーグナーの2曲。
信仰は始まりの祈りの清澄さに耳を惹かれたが、それから最後まで何も変わらず何も出なかった。アンコールの2曲目にはなるかも知れぬ。
幸福。作品解説を先に読んだから筋書きを思い浮かべて聴けた、が、それがないとどうにも芯がない作品。さながら歌を抜いて管弦楽で代行もしないオペラ伴奏を聴かされているような感じ。何かモットーなり主題なりを用意してくれないと取っ掛かりが無くて人の気は引けない。
管弦楽全体を包む後期ロマン派の美しく清楚な響き、熱意溢れる指揮者が手堅くきっちりと纏めたオケの献身的な演奏は良かった。作品にもうワンパンチあればと思ったが、逆に言えばそれが無いところがこの作曲家の味なのかも知れん。何か他の作品を聴かせて下さい。

休憩挟んでブルッフ。珍しい交響曲マニアという人々もいて、あれこれ内外の交響曲を録音や放送音源主体で楽しんでいるらしいのだが、その人々に言わせれば入門編レベルの作品。なんで入門なのか?と訊いたら全集録音が4つほどあるからなんだそうだ。おぢさんはマズアとコンロンしか持ってないです。
シューマンとメンデルスゾーンをくっつけてブラームスの粉を振りかけたら出来上がるような、涼やかな旋律と陰のある和声に軽やかな律動に満ちた実に楽しい作品。第2楽章の美しさは隣のおばさんが泣き出すほどで感激した。マーラーのアダージェットを10回聞くなら1回ぐらいはこの曲にしたらええんや。
問題はそれ以外の楽章が生演奏で聴きたくなるほどの力があんまりないというか、児玉さんのお力を持ってしてもCDで聴くのとさほど変わらん気がする。録音にその魅力が十分収まってしまう作品ということでしょね。
しかしこういう機会でもなければお家で寝てるはずだったブルッフの交響曲全集を再度聴くことも無かったわけなので、やはり感謝せねばならない。
客席の反応が暖かいが熱くないというのは、そろそろこの非名曲路線(おぢさんは大好きよ)も若干の手直しが要るんではないか。再来年までのスケジュールが出ちゃってるから難しいけども。

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