余桃之罪、もしくは電光朝露

関西フィル、日本センチュリー、京都市交響楽団、大阪フィルの定期会員です。アイドルやら声優やら。妄想8割、信憑性皆無。

京都市交響楽団 第526回定期演奏会

2009年07月23日 | 京都市交響楽団
09.7.23(木)19:00 京都コンサートホール 大ホール
京都市交響楽団 第526回定期演奏会
指揮/大野和士
コンマス/渡邊 穣*、泉原隆志
曲目:(開演前プレトークあり)
バッハ/エア(7月21日に亡くなった若杉弘先生の追悼として)
ラヴェル/舞踊音楽「ラ・ヴァルス」
ラヴェル/組曲「マ・メール・ロワ」
ショスタコーヴィチ/交響曲第5番ニ短調op.47

23.July.2009 7:00p.m.Kyoto Concert Hall(Main Hall)
Kyoto Symphony Orchestra 526th Subscription Concert
Conductor/Kazushi ONO
Concertmaster/Jo WATANABE*,Takashi IZUHARAConcertmaster of Kyoto Symphony Orchestra
Program:
M.Ravel/La Valse,Poème choréographique pour orchestre
M.Ravel/Ma mère l'Oye,suite
D.Shostakovich/Symphony No.5 in D minor,op.47

指揮者がNHKのプロフェッショナル 仕事の流儀やTBSの情熱大陸で取り上げられた大野和士で、しかも夏休みだということもあってか満員札止めになった。
今定期直前、若杉弘先生が亡くなられた。若杉先生は京響の首席客演指揮者だったこともあり、京響と若杉先生のコンビでブルックナーを何回か聴かされた覚えがある。大作に挑戦するコンビだった、確か。個人的には聴いてないけど、びわ湖ホールが出来てからはピットで何度も共演してる間柄で、京響さんの寂しさもひとしお・・・。プレトークに立った大野さんもヨーロッパでのキャリア当初に若杉先生から沢山のアドバイスをいただいたらしい。指揮者のキャリア形成における典型である『オペラ劇場からの叩き上げ』の先輩だしね(一応ね)。定期の曲目についても精力的に語る。てか喋りすぎ。5番の話なのにそれ以外の交響曲のほうの話が長いってどういうこと(笑)。

というわけでプログラムに先立って、バッハのエアを心を込めて。

ラ・ヴァルス。
柔らかく始めるかと思いきや、結構明晰なリズムとバランスで始まる。肉感的だけど各パートの浮き沈みはくっきりと聴こえて実にエロい。シースルーの美学やね。前に飯守先生とやったフランスのR・シュトラウスみたいな濃厚で溺れそうなラ・ヴァルスとも違って面白かった。4月に藤岡&関フィルさんのやたけたなコーダを聴いているので終わり方は少しつまらなかった。あれは破綻そのものだったからマネしてはいかんけども。

マ・メール・ロワ。
この曲は好きなんだけど、どこが好きなのか訊かれると困る。
木管素敵だったね!ファゴット最高。

休憩挟んでショスタコーヴィチ。
オケが自発的に生き生きと演奏しているかのように見える。まずこれが素晴らしい。重い内容の作品なのに、出てくる音が美しくすっきりと見通しがいい。1分後にどういう方向に向かっていくのかが、さほどクラシックに興味の無い聴衆でも分かっちゃうんじゃないかというぐらい、聴きやすい。それでいて作品の内容は損ねてない。そら世界中のオケからお声が掛かるはずだわ。
痛切なはずの第3楽章までもが美しく鳴りすぎだとは思ったが、これは1回限りの客演の限界かも知れん。
また京響に呼んで下さい。

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