08.9.30(火)19:15 神戸新聞 松方ホール
関西フィルハーモニー管弦楽団 MEET THE CLASSIC in 神戸 ~世界的巨匠, デュメイが奏でる "田園"~
指揮・ヴァイオリン/オーギュスタン・デュメイ
曲目:
ベートーヴェン/ロマンス第2番ヘ長調op.50
モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
ベートーヴェン/交響曲第6番ヘ長調op.68「田園」
世界的な活躍を見せるトップヴァイオリニストであり、近年は指揮者としてもデュメイが関西フィルの首席客演指揮者に就任するなどというどう考えてもありえない悪質な噂が流れている。
オーギュスタン・デュメイ 関西フィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者に就任
しかも天下の梶本音楽事務所のサイトにも掲載されている。スーパーハッカーが梶本のホームページをハッキングしてまで噂に信憑性を持たせようというところが許せない。
そうでしょう、関西フィルですよ。大フィルやないんですよ。在京オケならまだしもやね、関フィルなんて客演はあってもポストとかありえへん。
というわけで真偽を確かめるべく松方へGO!
渡されたプログラムにも首席客演指揮者就任披露公演の文字。オレだけにドッキリ用の小道具を渡したのではなかろうかと他人のも確かめたが寸分違わない。会場にいる人間全員が仕掛け人の可能性も否定できないので注意深く着席。
プレトーク。ナイーブになっているのでデュメイは出てこないらしい。ほれみろ。首席客演指揮者就任までの経緯を西濱さんが語ってくれた。なかなか良く出来た話でちょっと感動的だった・・・いや、誰ぞがこさえたシナリオかも知れんので信じてはいかん。とりあえずデュメイが出るまでは。
ベートーヴェン。偽者にしては背格好の良く似た人を出してきたな。身長2m近い外人でヴァイオリンの弾けるヤツはそうそうおらんというのに、弾き振りまでしおる。また出してくる音がデュメイそっくりで驚いた。
モーツァルト。自由闊達天衣無縫。さながらデュメイのようだ。というかデュメイなんでしょう。それほど響きの素晴らしいわけでもない松方でここまで鳴り渡る美音ってすげえぜ。関フィルさんには悪いけど伴奏の記憶が薄い。いや、岩谷君率いる弦は目の前の巨人(文字通り)に負けじと目に見えて奮起していた。
休憩中にプレトークの代わりのもの。女性通訳を介して西濱さんがインタビュー。身長はどれぐらい?というクスグリから、どうしてまたうちのポストを受けてくれたの?という核心まで。終始女性通訳に向いて客席に背を向けて話すデュメイに「前向いてもろてもええですよ」と注意するものの、「いや、レディはしっかり見て話すのがフランス・ベルギーのマナーで・・・」と断るデュメイ。関フィルとの今後の展望についてではリップサーヴィスもあったとは思うが感動的な言葉がオケむ向けられて、聞いている西濱さんが思わず涙ぐんでいた。泣かいでもええがな。まあオレも泣いたけど。
田園。客席に幸夫がいたようなのでこっそり代役で出てくるとか客席から影振りするとかしたらやはりこのデュメイは偽者だと喚き散らそうかと身構えたが、マジでデュメイが指揮していた。いつぞやのいずみではモーツァルトを振っていたわけなのでそれほど難しいことでもなかろうが、どうやら本物らしい。
普通の指揮者がやったら大騒ぎするような独創的なフレージングで、田園というよりも花園みたいな演奏だった。全ての旋律が気が狂いそうになるぐらい美しくハイ上がりに扱われ、終楽章はクルクルと回りまわって一生終わらないようなまさしく天国的な長さを感じた。
なんじゃこりゃ。
まあ長続きはしないかもですがデュメイが来るっちゅうことですわ。参ったな。
関西フィルハーモニー管弦楽団 MEET THE CLASSIC in 神戸 ~世界的巨匠, デュメイが奏でる "田園"~
指揮・ヴァイオリン/オーギュスタン・デュメイ
曲目:
ベートーヴェン/ロマンス第2番ヘ長調op.50
モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調K.216
ベートーヴェン/交響曲第6番ヘ長調op.68「田園」
世界的な活躍を見せるトップヴァイオリニストであり、近年は指揮者としてもデュメイが関西フィルの首席客演指揮者に就任するなどというどう考えてもありえない悪質な噂が流れている。
オーギュスタン・デュメイ 関西フィルハーモニー管弦楽団首席客演指揮者に就任
しかも天下の梶本音楽事務所のサイトにも掲載されている。スーパーハッカーが梶本のホームページをハッキングしてまで噂に信憑性を持たせようというところが許せない。
そうでしょう、関西フィルですよ。大フィルやないんですよ。在京オケならまだしもやね、関フィルなんて客演はあってもポストとかありえへん。
というわけで真偽を確かめるべく松方へGO!
渡されたプログラムにも首席客演指揮者就任披露公演の文字。オレだけにドッキリ用の小道具を渡したのではなかろうかと他人のも確かめたが寸分違わない。会場にいる人間全員が仕掛け人の可能性も否定できないので注意深く着席。
プレトーク。ナイーブになっているのでデュメイは出てこないらしい。ほれみろ。首席客演指揮者就任までの経緯を西濱さんが語ってくれた。なかなか良く出来た話でちょっと感動的だった・・・いや、誰ぞがこさえたシナリオかも知れんので信じてはいかん。とりあえずデュメイが出るまでは。
ベートーヴェン。偽者にしては背格好の良く似た人を出してきたな。身長2m近い外人でヴァイオリンの弾けるヤツはそうそうおらんというのに、弾き振りまでしおる。また出してくる音がデュメイそっくりで驚いた。
モーツァルト。自由闊達天衣無縫。さながらデュメイのようだ。というかデュメイなんでしょう。それほど響きの素晴らしいわけでもない松方でここまで鳴り渡る美音ってすげえぜ。関フィルさんには悪いけど伴奏の記憶が薄い。いや、岩谷君率いる弦は目の前の巨人(文字通り)に負けじと目に見えて奮起していた。
休憩中にプレトークの代わりのもの。女性通訳を介して西濱さんがインタビュー。身長はどれぐらい?というクスグリから、どうしてまたうちのポストを受けてくれたの?という核心まで。終始女性通訳に向いて客席に背を向けて話すデュメイに「前向いてもろてもええですよ」と注意するものの、「いや、レディはしっかり見て話すのがフランス・ベルギーのマナーで・・・」と断るデュメイ。関フィルとの今後の展望についてではリップサーヴィスもあったとは思うが感動的な言葉がオケむ向けられて、聞いている西濱さんが思わず涙ぐんでいた。泣かいでもええがな。まあオレも泣いたけど。
田園。客席に幸夫がいたようなのでこっそり代役で出てくるとか客席から影振りするとかしたらやはりこのデュメイは偽者だと喚き散らそうかと身構えたが、マジでデュメイが指揮していた。いつぞやのいずみではモーツァルトを振っていたわけなのでそれほど難しいことでもなかろうが、どうやら本物らしい。
普通の指揮者がやったら大騒ぎするような独創的なフレージングで、田園というよりも花園みたいな演奏だった。全ての旋律が気が狂いそうになるぐらい美しくハイ上がりに扱われ、終楽章はクルクルと回りまわって一生終わらないようなまさしく天国的な長さを感じた。
なんじゃこりゃ。
まあ長続きはしないかもですがデュメイが来るっちゅうことですわ。参ったな。