月の照る夜に

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NHKBSプレミアム「蜷川幸雄 最後の挑戦!」

2016-06-06 19:46:14 | nao舞台

今日は休演日だったけれど、ゆっくりできたかな?
カフカ男子チームは、カッキーの初日に顔出したりするのかしら?(笑)

6/4 NHKBSプレミアム「蜷川幸雄 最後の挑戦!」
演出家・蜷川幸雄さんの人生最後の日々を記録したドキュメンタリー。体調が悪化するきっかけとなった1年半前の香港公演から、亡くなる直前までの日々を追う。倒れる前、私たちに答えてくれた最後のインタビューや、若手俳優に何かを伝えようと厳しく鍛える姿、一緒に舞台を作る約束をしていた50歳年下の演出家にみずからの人生を語る姿など…。病と闘いながら、最後まで演劇に執念を燃やした蜷川さんの壮絶な生きざまの記録。

なんか、凄かった。本当に凄い。
体調悪い中、香港に行かなければ・・なんてことも思っちゃったりしたけど、あの体で、ネクストの若い俳優たちに稽古をつける。彼らに言う言葉は、ひと言ひと言胸に響く言葉。それは役者に限らず、どの仕事、人生にも通じる言葉。
「蜷の綿」公演延期は、蜷川さんの病気がよくないからというより、逆に回復に向かっていたからこその延期だったんですね(尊晶さんがやり始めていたけれど)。
藤田さんに自らを語る姿。アングラから商業演劇へという時の話・・辛い。
蜷川さんが亡くなって、「蜷の綿」の上演について、藤田さんがショックが強くてまだ何も考えられないと言っていたのがわかるような気がする。
最後の姿が、去年の12月1日。「元禄港歌」の稽古初日。この数日後に入院なさったそうです(元禄も稽古はほとんど見られなかったのですね)
最後のインタビューでも「いい演出家になりたいんだよ、もっと。誰もまだ見たことのない、こんな舞台を作った蜷川さん、こんなふうになりたい」って、まだまだやりたいことがいっぱいあったんでしょうね。

枕元には、これから上演する予定の台本。

遺作となった「尺には尺を」
最後のカーテンコールの映像が流れました。

蜷川さんの言葉「悔しいことや辛いことを背負う じゃないとうまくならない」

いいことも悪いことも言われるのが役者だけど、悪いこと言われたら、その悔しさをバネにさらに勉強すればいいのよね。

ネクストの若い役者さんを、稽古で体で覚えさせるというか、実際に走らせていたけれど・・。
先日の松岡先生の講座のアフタートークで、大石さんが、蜷川さん、髪を引っ張ったり、洗濯バサミをつけたり、痛みを我慢させると演技が繊細になると、やっていたと話していて。成宮くんとかいっぱいつけられてたとか・・。洗濯バサミ持ってこい!というと、演出部がちゃんと用意してあったりと(笑)。実際、蜷川マジックじゃないけど、演技変わったそうです。

「蜷の綿」上演されたら、観にいきたい。
私の手元には中止になったチケットがあります(メンバーズで取ったので、払い戻しでなく、引き落とされなかった) 


産経
(鑑賞眼)蜷川幸雄追悼公演「尺には尺を」 現代日本へ批判の一矢こちら
蜷川演出の現代作品に出た藤木と多部にとって、初のシェークスピア体験となったが、持ち味を素直に出して新鮮。変装する辻に盤石の重みがあり、最後に正体を見顕す面白さ。変わり者のルーチオの大石との丁々発止の掛け合いが喜劇色を濃厚に出してはじける。

朝日新聞
評・舞台)彩の国さいたま芸術劇場「尺には尺を」 蜷川の化身にも見えた小鳥こちら
多部は純真で一本気な芸風。畳み込み、哀願するせりふのほとばしる力で、代理や兄に名ぜりふを浴びせる。藤木は後半、イザベラに情欲をそそられて口説く複雑な役。熱演だが、せりふに情熱のテンポをもっと加えたい。
売春宿女将(おかみ)役の立石涼子や番頭役の石井愃一、道楽者役の大石継太が民衆の欲望を濃く表現するが、舞台全体の猥雑感がさらに欲しい。辻ががっしりとしたせりふと演技で、長老貴族役の原康義と共に舞台を支える。

演劇評論家や舞台をよく見てる方々の評で共通しているのが、アンジェロは複雑で難しい役ということ。それだけハードルも高い。
頑張れ~!
でも、何故、読売も朝日もアンジェロがいない写真を使うのか(^^;)
産経は写真なし?
当たり前だけど、劇評というのは様々で、
朝日では「ただ、蜷川舞台に吹いていた現代の風が弱い」となっているけど、産経では「為政者の正義感、統治能力の問題も辛辣(しんらつ)に描いている。政治家の資質劣化が著しい現代日本への批判として一矢を放っている形だ」と。

 

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