goo blog サービス終了のお知らせ 

gooブログ ものがたりの歴史 虚実歴史

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

JR西日本福知山線の事故で前社長無罪判決

2012-01-11 22:43:00 | 21世紀~未来
地裁判決なので、控訴がなければこれで確定で、控訴があれば今後も高等、最高まで続くかも知れない。

外国人がこの事故の現場を観たとき、鉄道テロと思っただろう。
次に運轉士のミスによる事故で、しかも1分半の遅れを取り戻すためと知った段階で、また驚いただろう。
当時の報道では、海外では「1分半の誤差は定刻どおり」という認識が普通だという指摘があった。
日本だけ1分、2分の遅れが問題になる。

福知山線の事故では、過密スケジュールが背景にあり、それが日勤教育を生んだが、もとは乗客が1分か2分の遅れで怒って鉄道員に抗議したりしたのだろう。

今回のJR西日本の事故の場合、事故の責任者は事故で死んだ高見運轉士である。
もし高見運轉士が存命であれば、彼一人が業務上過失致死で逮捕され、有罪判決を受けて服役して終わっただろう。

高見運轉士はたかが1分半の遅れを取り戻すために乗客100人以上を道連れにして、マンションに突っ込んだ。彼が本当にプロの運轉士なら、自分がたとえ電車を2分ほど送らせて、結果としてJR西日本を解雇されても、それでも乗客の安全優先したはずだ。運轉士は自分の都合だけを考えて、乗客の安全を無視した。本来、そのまま安全運轉して、遅れても彼一人が叱られればそれで終わった話である。

高見運轉士の夢は新幹線の運轉だったようだが、それならJR東海や東日本でもできたはずである。

そして、もし運轉士個人だけでなく会社の責任も問うべきなら、その背後には乗客の責任もある。もしあの運轉士が1分半遅れたままで安全に次の驛に到着していたら、乗客たちはその1分半の遅れに怒ってJR西日本に抗議し、「遅れたら途中でもっとスピード上げて定刻どおり着くようにしろ」などと要求していただろう。

遺族はあの事故(遺族にとっては事件だろう)の原因が法廷で充分に明らかになっていないとして不満に思っているだろう。
だが、裁判というのは「事件・事故の真相を明らかにする場」ではないし、「被害者の無念を晴らす場」でもない。ガリレオ裁判の例もあるように、「真実」が明らかになるのに何百年もかかる場合もある。裁判とは、与えられた案件に関して裁判官が法律に基づいて判断する場である。
JR東日本でも乗客が駆け込み乗車をするのをよく見かけるが、電車が遅れると抗議を受けるのは鉄道会社。
乗客は自分で事故の原因を作りながら、何か不都合があると責任を鉄道会社に押し付け、自分の責任を棚に上げる意味で、勝手なのは多くの乗客だ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。