木造校舎を訪ねて

私が訪ね歩いた木造校舎を、写真と文章で紹介していきます。

№30大滝村立光岩小学校

2009-11-17 12:57:31 | 旅行

荒川村との境近くにこの学校はある。現在、大滝村は秩父市に合併されたが、元は埼玉県の市町村では最大の面積を有し、人口密度は一番少なかった。村域の96%を山林が占め、2000m級の高山に囲まれている。
創立は明治30年「大滝小学校光岩分教室」として開校。現校舎は昭和9年竣工の二階建て、寄棟造り、赤色桟瓦葺、外壁は白色下見板張りである。平成13年3月、大滝小に統合され閉校となる。

このような秘境の地に都会の学校顔負けの校舎が建っていることに、私は改めて日本は教育熱心な国柄だと思った。白い板張りと赤い大屋根、その上に載る三角の通風口がリズミカルで明るい雰囲気を創りだす。

上の写真は校舎の側に置かれたタイムカプセルである。卒業生の顔が彫られ「2020年にまた会おう」という文字が刻まれている。今日本国内はもとより、世界に羽ばたいているであろう光岩の子供たち。彼らの母校は永遠にこの光岩小であり、消えることの無い心の拠り所であると思う。皆が再会できることを、木造校舎も待ち望んでいるような気がした。

所在地 埼玉県秩父市大滝町大字大滝4783
撮影年月日 平成15年4月29日(火)