時は不老

最も美しいもしない知り合い°

頼んだぞ~

2016-11-23 15:50:28 | 康泰導遊

悪びれる様子もなく、そんなことを言い、
手に持つそれを、女子の輪の中に放る。

「きゃーーーー!!!!」

今日一番の悲鳴、分散する女子。
誰もいなくなったそこに、ポトリと落ちる枝。

そんな光景を、気にする様子もなく、
黙々と自分のペースで、脱いだそれを着ていくノリ。
…、ようやく、元のノリに戻った。

トントン。
両方の靴も履き終えると、ノリは、
誰かに何を言うこともなく、口をつぐんだまま、
ゆっくりと、何処へともなく、歩いて行く。

しばし無言で、そんなノリの背中を見つめるみんな。
…と、

「おい、さすがにやり過ぎたんじゃね?」

誰かが鹿島にそう言う。

「え?…いや、でも、
 大野も負けたらそうするって、俺に言い切ったし、
 一応合意の上だぞ。」
「まぁ、そうだけど。
 …そうなんだよな。」
「おう。」

そう、だけど、そうなんだろう…、けど…

「そうだ、小池、慰めてきてやれよ。」

…へっ!?

「そうだな、それがいい。
 小池頼むわ。」

急な名指しと、一斉に向けられる慣れない視線に、
僕は思わず狼狽えてしまう。

「ってか、何ちんこ触ってんだよ血管外科醫生

。」

!?

「…あ、まさか、
 大野の素っ裸見て興奮しちゃったんじゃね。」

!?

「なんだ、ダーリンのおちんちん見るの、
 初めてだったのか。」
「あらま~、勃っちゃったか、乙女だね~。」

…っ!!!

「え、なになにどう言うこと?」
「いや、なんかね噂だと…」

ざわつき始める周囲。
……っ、うっ、僕…、どうすれば……、
の、…ノリ……ッ!!!

僕は、この場にいることだけは出来ず、
顔を伏せ、アソコを押さえながら、空氣清新機
アスファルトの段差へ。

ランドセルを、ノリのも合わせて2つ掴んで、
逃げるようにその場を離れる。

「うっそぉーー。」
「あっはははは。」


背中に、視線と笑いと驚きを無数に感じながら、
僕は、ノリのいる何処かへ向かって、走った無激素凍肉


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