先日、高杉瑞穂くんのブログで、「ゴースト」のネタがありましたが、これを読んでいるうちに、昔聞いたり、体験したりした不思議話を思い出しました。
という事で本日は、それをパクらせて頂いて、
「世にも奇妙なあなたの知らない世界」のお話をひとつ。
恐い話、不思議な話などなど、色々ネタがある中、
特に旦那が不思議な体験をしたお話から。
京都の某大学2回生の頃。
私と同じ学科を専攻していた旦那は、同じ専攻科の同級生と一緒にロー◯ンの深夜のバイトをしていた事がありました。
既に、半同棲状態であった私は、週3日程度、夜10時から朝3時までの深夜のバイトが明ける頃、毎回バイクでお店まで迎えに行っていました。
その時聞いた話です。
二人がバイトを終えて店から出て来たとき、いつもと違って、なんだか興奮状態でした。
私:「なに?どないしたん?」
旦那:「また、タイムトラベラーが来たんや!なっ?」
同級生:「うん。そやねん。すごいヤツやで。」
私:「なんやその、『タイムトラベラー』って!」
半信半疑の私に、二人はその話をしてくれました。
その「タイムトラベラー」と呼ばれる男が、自分たちがバイトの時に丁度店に訪れたのは、今日で3度目。
その男は、ノッケからどう見ても普通じゃない様子の男で、
髪の毛はワンレンのセミロングストレート。
ルックスはまるで、オタクの神様、「宅八郎」!
うぅ!宅八郎。さん。
そしてそのファッションがすごい。
男にしてはガリガリな体型に
白のランニングTシャツ、
パンタロン型Gパン。(今は、「ブーツカット」といいまする。)
まさに、ヒッピー(死語です)時代からやって来た様な風貌。
その男、「タイムトラベラー」はまずやって来たときから見るからに、ヤバそうな人物だったそうな。
がそこはお客様。
何やかやと店員が口を出す訳にもいかず、そっと見守っていたそうです。
最後にいろんな商品をレジカゴにいれてちゃんと普通に持って来ました。
しかし、出したお札の様子が何だか変。
ん?とよく見ると「聖徳太子」様の5千円札!?
日本の紙幣が大幅改変され、千円、五千円、一万円の新札が世に出回ってから、
既に5年以上の歳月が流れ、お財布の中には、旧札など入る事も、もうほとんどなかった頃です。
ですから、受け取った瞬間、「え?」
だったし、おおよそ外人らしく無いそのルックスではあるが、
「もしかして外国紙幣か?」
と一瞬思わせるような、
とてつもなく緑が鮮やかな5千円札。
でもよく見ればそれにはまぎれも無く「聖徳太子」様が描かれており、
「日本銀行券」という文字も確認できるのでした。
旧札でもお金はお金。
気を落ち着かせてレジを済まし、おつりを渡したそうです。
そして数日後。
またその男が現れました。
今度は、さほど広く無い店内をあちこち歩き回り、
丁度お客が2回転(一度入った客が買い物を終えて出て行くのが1回転として)
してもまだ、なにやら、商品をいじっているのです。
不信に思った旦那は、商品の整理をするフリをしてその男に近づき、動きを観察する事にしました。
と、
何やらごそごそと奥の方から商品を取り出しては、表示を確かめて、また返したりしている様です。
どうも、賞味期限をチェックして一番新しいものを選んでレジカゴにいれているのでした。
挙動不審であはあるものの、万引きをしたり、商品を傷つけたり、イタズラをしているわけではないので、
特に注意することなく見過ごす事にしました。
そして・・・
長い間、あれやこれやと選んだ後、支払いにだされたお札は、やはり、旧千円札数枚。
旧札をかなり溜め込んでおる様です。
その男が帰った後、偽札かどうか、また、物珍しさ、懐かしさもあって、
まじまじとそのお札を眺めたのは言うまでもありません。
私:「けったいな客やな~。」
旦那:「そやろ?」
同級生:「もしかしたら長い間、病院暮らしやったか(やたら賞味期限にこだわるので)、囚われの身やったか~?」
旦那:「タイムトラベラーや。」
同級生:「そや。そうともいえる。そうとしか思えん!」
私:「あんたらな、真面目くさって、なにゆうとんねん!」
と突っ込むが早いか、
もう既にその男の異名は「タイムトラベラー」ということになっているのでした。
そして、
今晩、また彼は現れたのです!
いつもの様に、白のランニングシャツにパンタロン型Gパン。
不潔そうなワンレンセミロング。
前回、前々回とあいも変らぬ、時代錯誤なその風貌。
「今夜は何をやらかしてくれるやろう・・・」
旦那とその友人は期待に胸を膨らませ、彼の動きを見守っていました。
とは言うものの、他のお客様も数人いるので、一部始終を見ている訳にもいきません。
漸く「タイムトラベラー」がレジ前に来た時、
案の定、
また、びっくりすることがありました。
レジカゴに入っていたポテトチップスの封が口を開いているのです。
二人は「あ!」と叫び、
もしや、イタズラされたものなのかもしれない、と、
彼に、恐る恐る尋ねてみることにしました。
「あ、あの~。このポテトチップス、最初から開いてました?」
タイムトラベラーは、
「あ、い、いえ、味見しました。」
「へ?」 (・▽・;)?
あ、あじみ・・・?
シャーシャーとそうお答えになる「タイムトラベラー」・・・・。
さすがでございます。
そしてこのときも、聖徳太子の五千円札をだして、新札の混じったおつりを受け取って、
なに喰わぬ顔で去って行きました。
それにしても。
味見するか?ふつう。
この男が帰った後、商品棚に陳列してある他のポテチが彼に犯されていないかどうか、
即確認しに行ったのは言うまでもありません。
開封し、「味見」したものがお気に入りだったのが幸いでした。
しかしなあ~
その味、気に入らんかったら、
どないするつもりやってん!!!
この後、「タイムトラベラー」は数回姿を現しましたが、その後はぷっつりと目撃することが無くなったそうです。
最後に見かけた時には、相変わらず「旧札」は出していたものの、かなり「新札」が混じっていた様子から、
「彼もこの時代にようやく住み慣れて来たようやな・・・・」
とちょっと安心したのでした。
それとも、突如見かけなくなったということは、
やはり自分の住み慣れた時代が良いと
帰って行ったのかもしれません・・・・。
いや、これホンマ、嘘の様な本当の話。
しかも、
ちゃんとオチまでつけてくれて。
たいしたもんです。
「タイムトラベラー」いずこへ?