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色々レビュー

映画、ドラマ、小説、マンガなど色々なものの感想置き場です。基本マイナー好き。

のだめ10

2005-01-30 | 小説、漫画
 のだめカンタービレ10巻感想。
 千秋、のだめと共にフランス留学。のだめがどうやって音楽院に受かったかが不思議。聴音はともかく、楽典は駄目そう。実技で圧倒したのか。指揮者コンクールがどんなものか初めて知りました。二次予選、難しー!楽譜を15分見ただけで指揮するなんて。短時間でどれだけしっかり曲想がつかめるかってことか。そして課題Bの間違い探し、面白い!確かに指揮者には、全パートが鳴っている中で些細な違いも逃さない聴力が必要ですね。そしてこれもたった15分で1音も漏らさず覚えるのが必要。すごいったら。
 三次予選、片平さんが意外に魅せる指揮をする人だったとは。かっこいい~!このジャンプ指揮、誰かモデルがいるのかな。CDでは見られない、生演奏の醍醐味だなあ。ジャンプ指揮はオケの人にも結構いいかも。ジャンプのところで、ついつられてアクセント出しやすかったり。奥が深い…。
 
 以前、のだめを少し読んでみたという友人が、こんなことを言っていました。「指揮者って、別にいなくてもオーケストラは演奏できるんじゃないの?」んなワケないわーーー!!ああ、千秋やミルヒーが全否定されてしまったよ…(泣)。指揮者は人間メトロノームじゃないんだよ。一般の人の認識って、こんな感じなのかな…。指揮者って報われない…。
 何十人いるオーケストラの人が、周りの音を聴いて合わせようにも限界がある。だから全員がたった一人を見て演奏すれば、合うわけです。その一人が綿密な楽曲分析をして、すでに亡くなった作曲者の意図どおりに曲を再現する。それが指揮者の役目なんじゃないかと思ってます。指揮者はいなきゃ困る!

好きなんです、『分身』

2005-01-08 | 小説、漫画
 WOWWOWで東野圭吾の『宿命』がドラマ化。キャストが豪華です。柏原崇が勇作(主人公)、藤木直人が瓜生晃彦(ライバル)、本上まなみが美佐子(ヒロイン)。うーん、華やか。小説で読んだ時は、話がシリアスなので地味なビジュアルでイメージしていたのですが、ドラマは何だかやたらとカッコ良さそう。それはそれで楽しみです。
 東野圭吾の小説が最近よくドラマ化や映画化されていて嬉しいです。東野圭吾の小説のすごいところは、今の最先端の医療などをすでに5、6年前に題材にしているところです。『変身』なんて10年前に書かれたんじゃないのかな。密かにドラマ化して欲しいなあと思っているのが『分身』。これ、何だかとても好きなのです。まったく面識の無い二人の女子大生が主人公。自分の出生の秘密を探る為に、一人は北海道から東京へ、もう一人は東京から北海道へ行きます。探っているうちに共通のキーワードが出てきたり、終盤きわどい所で行き違いになったり、そのすれ違いっぷりがたまらない!もどかしさがいいんです。キャストは(一人二役じゃなくて、双子がいい。)。難しいかな。

のだめ9

2004-09-30 | 小説、漫画
 『のだめカンタービレ』9巻感想~。コンクール本選になると演奏者のドレスも豪華になってきますが、のだめのはまたスゴイですねー!貸してくれた江藤奥さんが声楽出身だから、まあそうなるか。ピアノは弾くとき肩や腕や足(ペダル踏む為)が自由に動かせるようなドレスじゃないといけないけど、声楽はそういう制限がないから、いくらでもゴージャスになっていいわけです。のだめのドレス姿かわいいな。
 『ペトルーシュカ』、曲は聴いたこと無いけどストラヴィンスキーということはきっと難しいんだろう。近現代は全部難しい(汗)。それを弾くどころかそれっぽい作曲までするとは、普通に弾くより物凄いと思います…。もはや努力じゃ届かない才能の世界だ。のだめ、コンクールは気にするな!今の時代ではコンクールをあまり重視しない演奏家もいるよ。
 コンクール終わって、ついに来た。「自由に楽しくピアノを弾いて何が悪いんですか!」これは…私も思ったことあります。なんで好きでもない難しい曲を練習しなきゃいけないのか。学生だった当時は、音楽は好きだけど演奏実技重視の勉強がすごく苦痛でした。ある程度は弾けるからもういいよ…とか思っていたり。ま~甘かったわ(笑)。のだめもそんな感じだったのかな。
 でも今はぼんやりとだけど答えが出ています。人の行動には「受動」と「能動」があり、音楽を聴いたりするのは「受動」、良い曲を聴いて自分もこれ弾きたいと思って弾くのが「能動」。私は中学くらいの頃から、良い曲を聴いたらすぐ弾きたくなって、聴音して弾く練習をした。「受動」から「能動」にすぐ移っていた。そして「能動」は「受動」と違って苦労を伴う。でもこれはもうしょうがない。自分で「能動」に行くのを止めることは出来ないです。のだめは千秋のラフマニ演奏を聴いて、「ピアノを弾かなきゃ」と走っていった。ここで「受動」から「能動」に移ったんだと思います。これからも他の才能に刺激を受ける度に「能動」に移るのをきっと自分では止められないでしょう。
 そういうわけで、ガンバレのだめ。3ヶ月練習してないってことは、4と5の指の神経くっついてるぞ!

『のだめカンタービレ』8巻感想~

2004-08-30 | 小説、漫画
のだめカンタービレ』8巻感想~。千秋の指揮者デビュー。やっぱりオーケストラシーンは良い!ブラームスの交響曲1番はCDで聴いているので、音も想像できて楽しいです。第一楽章の始まりはホントにかっこいいですよ!第四楽章もいいけど、やっぱり短調が好きです。清良さんはロングドレスじゃなくてパンツスタイルなんですね。それもかっこいい。
 のだめのコンクール挑戦。千秋は「コンクール向きの演奏者じゃない」と言っていたけど、意外と向いてると思いますよ。どんなコンクールにしろ、審査委員の先生達は同じ課題曲を何回も聴かされて、はっきり言って途中眠くなるはず。そんな中で評価以前に記憶に残るには、余程のインパクトが無いと!のだめはそこらへん強いと思います(笑)。
 のだめの得意な曲の傾向が何となくわかってきました。シューベルト苦手でリストが得意、ってことは後期の作曲家と相性がいいのかな。古典派、ロマン派前期あたりの理路整然とした曲よりも、おそらく印象派っぽい訳わかんない系の曲をガンガン弾くタイプ。きっとプロコフィエフやスクリャービン、ラヴェルも弾きこなせるんだろうなあ。私と正反対。私はその辺りの時代の作曲家を徹底して避けてました。のだめはスゴイ…。
 二次予選に出てきたショパンのエチュードOp.10-4、この曲は入試で弾いたことがあります。最初から最後までものすごい速さで突っ走る曲です。右も左も細かい動きがあり、そのくせオクターブの和音もバンバン出てくる…。そのため手の小さな人にはちょっと難しく、入試では安全策のために避ける人が多いかも。試験は5人ずつなので、他の人と選曲が重なりにくいという点では有利でした。ともかく適当に弾けるような曲じゃないよ、のだめ…。弾いた後にゼーハー息切れして手がブルブル震えるような曲です。
 あと、峰龍太郎ファイト~!夢を実現させるための合理性を持っているところが偉いと思う。清良さんもガンバレ。
 さて本選はどうなるんでしょうか。結果がどうであれ、あの変な先生への印象はバッチリなようです。

『のだめカンタービレ』7巻感想~

2004-08-10 | 小説、漫画
 友人に借りた『のだめカンタービレ』7巻感想~。のだめの才能に気付いた江藤先生(千秋の元担当教師)がハリセンを持って追いかけてくる!でもその気持ちも解る。ハリセン鬼教師だけど、生徒と音楽を思う気持ちには共感できます。実際これくらい厳しい先生はいます。ハリセンじゃなくてスリッパなのよ…。自分の履いてるスリッパを……まあ、それは置いといて(汗)!千秋はエリートメンバーを集めて自分のオーケストラを結成。このエリートさん達がなかなか面白い。芸術系には変わった人が多いし。菊地君が意外にもプレイボーイ!外見からは予想できないよ。黒木君はオーボエ吹いているのに尺八を吹いているかのような渋さが漂っている。そしてのだめにうっかり惚れてしまう不運な人です。恋愛沙汰で演奏が変わるなんて、と思うかもしれないけど、実際そうなんです!レッスンの先生は演奏聴いただけで恋愛経験の有無とか見抜いてしまうんですよ!ほっといてくれ~!(泣)
 ミルヒー(シュトレーゼマン)がベルリン・フィルの指揮で一瞬だけ再登場!やっぱり指揮しているときはかっこいい。「ブラームスなめてんじゃないですヨ。」いやーブラームスの交響曲が取り上げられていて嬉しいです!ベートーヴェンを意識して20年かけて練り直したという根性の曲。私は偶然CD持っていました。良い曲ですよ。四楽章のテーマはどこかで聴いたことある人もいるかも。千秋には頑張って鬼指揮者になって欲しいです。指揮棒割るも良し。夢中になったら楽譜なんかめくる時に破けます。

『のだめカンタービレ』6巻感想~

2004-07-30 | 小説、漫画
がんばって行ってみよう!『のだめカンタービレ』6巻感想~。最新刊なので一応ネタバレ反転しておきます。
 今まで随所に「ひょっとして、この背景うちの大学がモデルかなあ。」と思わせるところがあったのですが、今回決定打がありました。階段とその付近のレストスペースの配置!間違いない、出身校です…。ここらへんでよくお弁当食べてました…。近所の住宅街や商店街も、確実にあの大学付近です。前から、某ホールの入り口とか、管楽器の練習室の雑然具合とか、思い当たるところは多々あったのですが、今回で決定。うわー、何だか嬉しい。一つ裏話。この大学、非常に狭いです。住宅街の中に無理矢理建ってるものだから…。友人の大学の学園祭に行って、「うわあ、大学ってこんなに広いものなんだ~。」と感心したことがあります。練習室も一つ一つが狭苦しい~。
 さて、内容に戻ります。卒業の前に立ちはだかるのが卒試!千秋の首席は当然として、真澄ちゃん成績上位おめでと~!すごいことですよ、卒演に出るのは。でも一時間で伴奏した千秋もすごい…。彩子さんがちょっと出てきました。ちょっとだけ優しい~。この人の、自己陶酔が嫌ってところにかなり共感できます(笑)。
 そして、のだめは演奏者になるのか!?実力以前に、のだめがやる気にならないと駄目ですが。でも、周りの人が「もったいない」と思う気持ちは結構理解できます。音楽が好きなら、他人の才能でも埋もれさせるのはとてもつらい。そして、のだめの「何がもったいないのかわからない」という気持ちもちょっと解る気がします。うーん、難しいですね。でも理想的なラストとしては、やっぱり千秋の指揮でのだめがピアノ協奏曲演奏でしょう!


カムバックミルヒー!

2004-06-28 | 小説、漫画
 『のだめカンタービレ』5巻感想。どうやら千秋と彩子(声楽科)は自己陶酔が苦手らしい。それはクラシックにおいては致命的!そういう私も陶酔系を弾くのが大嫌いです。千秋と同じく「色気がない」と何度言われたことか。…だって人前で感情豊かに酔って弾くのなんて恥ずかしいじゃないか(元も子もない)。しかしシュトレーゼマンの言うように「魅せる」というのも重要、というのが最近わかってきました。大学時代の友達で、「魅せる」のがすごく上手い人がいるんですよ。もう舞台の上でのお辞儀の仕方から違う!多少練習不足や暗譜不足が判ってしまっても、弾き方の優雅さがそれを忘れさせてしまうほど、人をうっとりさせる力があるのです。弾くだけでなく、魅せてこそ「演奏」なんだなあ。巨匠の言うことに納得。
 それにしてもシュトレーゼマンかっこいいー!今までのスケベオヤジぶりを払拭する指揮のかっこよさ!「さあ、楽しい音楽の時間デス。」とか言っちゃう余裕!まさに巨匠。芸術家には完璧主義が多いけど、それを越えると余裕や遊び心を持てるようになるんですね、きっと。千秋はまだまだ!龍太郎はいい線いってる。
  
 オーケストラのシーンが、マンガながら迫力があってすごいです。音無しで雰囲気を表現するのは難しいだろうなあ。
 のだめは、どうなるのかな。クラシックには向いてないのでは…。どうしてもクラシックは「再現」の要素が強く、のだめは再現という枠に収まりきらないのかも。ジャズなら自由度が高くて向いてそうだけど、そういうわけにはいかないんだろうな…。今後どうなるか気になります。

ミルヒーもかわいかったよ

2004-06-23 | 小説、漫画
 マンガ『のだめカンタービレ』4巻感想~。長野で外人教授による音楽講習…って、うちの大学にもそんなのがあったような…。いや、他の大学にもあるかもよ?それは置いといて、今回は個人の演奏に関する努力がテーマっぽかったですね。演奏をするには、ごく当たり前に努力が必要。やっぱり一日休めば三日後退するという世界ですから。龍太郎もちょっと反省かな?この人は頑張りさえすれば、すごくクラシック向きだと思います。自己陶酔は大事!
 のだめは、自分の気が向かないと弾かないという困ったちゃんですね。実技課題とか、嫌いな曲だったらどうしてたんだろう(笑)。私の先生の門下の場合は、弾く曲はみんな先生が決めてました。そのかわり、必ずその人の実力で弾ける曲を選んでいたので、難しくても「いや、弾けるはず。」と思って頑張れたけど。自分で曲を決めたのは4年生の試験二回だけ!しかも分不相応なのを選ぶと「あなたには無理よ。」と一蹴されるのです。恐~!
 で、のだめの話に戻ると、彼女は自分で満足に弾ければ、誰が聴いていなくてもOKみたいですね。無欲だなあ。
 番外編リカちゃん先生。何だかすごく頷けることばっかり。子供って難しいよね(泣)!私も似たようなことやってます。ピアノの時間が短くなろうが、その日の学校の出来事を聞いてあげたり、「これ弾きたい」と言えば聴音して弾きやすいよう楽譜を書いてあげたり。小学生のうちは、とにかく楽しいのが最優先。音楽の本質はそれだから。と思っています。

ファイトSオケ!

2004-06-16 | 小説、漫画
 友人から借りたマンガ『のだめカンタービレ』(クラシック音楽コメディ)感想いきます!まずは3巻。初っ端から学科テストで泣きを見る龍太郎とのだめ。わかる、わかるよ。私もよく授業中の記憶がなくなったりしたよ(睡眠による記憶喪失)。ドイツ語も微妙に英語とミックスされて謎の言語になったりしたよ。あと、体の小さい人は確かに大きい楽器が好きかもしれない。私の友達にもいました。小柄な体にチェロを背負って、後ろから見るとむしろチェロに背負われているような感じ。かわいかった…!
 さて、落ちこぼれ集団のSオケデビュー!そして千秋の指揮者デビュー。完璧主義だけじゃオケはまとまらない、というのを学んだようですね。千秋はエリートだけどまだまだ未熟なところがあって親近感持てます。本番前のSオケのメンバー達がかわいい!石になったり壁に頭ぶつけたり、人という字を書いて飲み込んだり。龍太郎、コンマスがんばれ~!

指揮棒は1000円だった

2004-06-01 | 小説、漫画
 友人に借りたマンガの感想。『のだめカンタービレ』(二ノ宮知子)。主人公、のだめ(野田恵)と指揮者志望の千秋真一の音大ライフ(ほぼギャグ)。2巻まで借りました。面白かったです!読んでいるとものすごく大学時代を思い出す…。伴奏も指揮法も経験があるので、頷けるところが多いです。のだめが天然でかわいいなあ。奇声を発するのもかわいいなあ。曲を楽譜よりも聴いて覚えるって、小学生でたまにいるんだけど…、のだめはそのまま子供ってことか(笑)。
 千秋も良い人です。図らずものだめを餌付け。指揮は人をまとめる力が一番重要と聞きます。がんばれー。あとヴァイオリンの龍太郎が結構好きです。「最近ヴァイオリンがものすごーくうまくなった気がする!」コレが何だかかわいかった!
 登場人物がみんな一生懸命ながらも楽しげに音楽をやっているのが、面白いし少し羨ましいです。私は在学中はもういっぱいいっぱいで楽しむどころじゃなかった。でもそれはそれで良かったんじゃないかと思います。4年かけてやっと土台ができるものなんだと、最近考えてます。
 ところで…作中の背景がなんだか某大学にちらっと似ている…ような気がします。大学ってみんなこんな感じなのかな。でも管楽器練習室の付近の雑然具合が似ている…いや、でもあれは地下にあったし。あと講堂の入り口付近も。き、気のせい?