<ミーメ>
着いたぞ!ここでゆっくりしよう!
<ジークフリート>
(大きな菩提樹の下に腰掛け、周りを見渡す)
こんな所で「恐怖」が学べるのかい?
ずいぶん遠くにまで連れてきたなあ。
森の中を一晩中、
二人で歩いてきたのだから。
さあ、ミーメ、もうぼくとは離れてくれ!
ぼくがここで、
学ぶべきものを学べなかったら、
ぼくは一人で、先に行くよ。
そしたらやっと、お前とはおさらばだ!
<ミーメ>
(ミーメはジークフリートに向かい合って座り、その目は相変わらず洞窟へと向けられている)
お前や・・・わしの言うことを聞くのじゃ!
今日ここで「恐怖」を学べなかったら、
別の場所、別の時に、
それを学ぶことは難しかろう。
あの真っ暗な洞窟の裂け目を見たかい?
あの中には、背筋も凍る凶暴な龍が潜んでいるのだ。
その龍は物凄く怒りっぽく、しかも巨大だ。
恐ろしい口をがばっと開けて、
あの邪悪な龍は、お前を一飲みにして、
髪の毛や皮ごと食べてしまうのだ。…(中略)…
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