アクア系某メーカーの「●び草」も 作り方としては苔玉(コケダマ)のバリエーションだと思うのですが 気にはなるものの買わずにいました。 水を切らして枯らしてしまいそうな気がするのと ショップに頻繁に行くわけではないので 状態の良くない売れ残りらしきものが並んでいたりして衝動買いに至らなかったのがその理由です。
サギソウがメンテフリーで育てられる「浮舟式栽培箱」をアレンジすれば苔玉にも応用できそうなので 今回は窓際などに置いても見栄えがするような? アクア系苔玉浮舟式バージョンを作ってみました。
まず苔玉ですね。
一般的にはケト土(けとつち 化土土)という粘土状の土をベースにして作ったりするのですが 水槽に沈めることも考えに入れると 土は使いたくないので 素材として思い浮かぶのはピートモスかミズゴケですね。
ミズゴケは長期間水槽に沈めたことが無いので 今回はPH調整で水槽でもよく使われるピートモスを使います。
(過去にミズゴケの絞り汁で水槽のPH調整を試してみたことがありますが 生体に影響は無かったのでミズゴケで作った苔玉を水槽に沈めても大丈夫のような気がします…が 未検証です)
ピートモスは園芸店やホームセンターで売られている細かく刻まれた一般的なものではなく『長繊維』のものを使います。北海道産かサハリン産のものが今回の材料に適していて 園芸店でとり寄せてもらうかネット通販で入手します。 小分けのものはブルーベリーの苗を扱っているショップか卵生メダカの専門ショップで手に入ります。
園芸用の長繊維ピートモスはそぼろ状のものや小枝なども混ざっていて 繊維が長いものを選別すると元の量の1/2〜1/3程度になってしまうので意外と量が必要です。選別後 軽く洗って汚れを落とし 細かいゴミを洗い流しておきます。
ピートモスは酸性なので 多めの水に1〜2週間浸けておいた「出がらし」を使います。
少量なら熱帯魚ショップで水質調整用に売られている繊維状のピートが使えます(割高に見えますがすでに選別されているので無駄が出ません)
作り方としては 何かで芯になるものを作り その周りをピートモスで覆うように作ると比較的簡単にきれいに作ることができます。
「あんこ」になるものとしてジフィーセブンを使ってみることにしました(種を蒔く時に使う有名なピートモスを使った園芸用品ですね)水で戻したものを芯にしてピートモスをテグスで巻きつけます。
ジフィーセブンの下に平らな石を入れるか 場合によっては中に石ころや肥料を詰めます。大きめのものを作る場合にはジフィーセブンを数個まとめて使います。
芯の周りに緩効性肥料の「マグアンプK(中粒)」と腰水栽培やハイドロでは必須?の「ミリオンA」をまぶしてから 後はピートモスを足しながらテグスで巻いていくだけです。 糸が切れてほどけるのを防ぐために 途中で何度かテグスを結びながら作業を進めます。
目的の大きさになったら形を整え コケなどの植物を貼り付けてさらにテグスで巻くと苔玉は出来上がります。
今回は 一定水位を長期間保てる浮舟式のメリットを活かして 思いっきり小さい苔玉を作ってみました。
まず小さく作るために 水で戻したジフィーセブンの中身(ピートモス)を半分ぐらい指でほじくりだして量を減らし 中にミリオンAとマグアンプK中粒を詰め込みます。
次に長繊維のピートを出来上がりの大きさをイメージしながら量を決め いったん丸めます。 丸めたピートを手のひらに丁寧に薄く広げて先ほどのジフィーセブンを上下をひっくり返して置き その上に重り(今回は平たくコンパクトに作りたいので小石ではなくステンレスワッシャーを使用)を載せ(あんこを餅で包むように)ピートで包み込みます(手のひら側が上になります) この方法だとピートモスを均等な厚さで一発で芯を包みこむことができます。底部はワッシャーが少し見える程度にしておくと安定感のあるコンパクトな苔玉が作れます。テグスでぐるぐる巻きにして玉をまとめ 上下方向に圧縮して さらに形を整えながらテグスを巻き「バフンウニ」状にします。
後は好みの植物をテグスで巻きつければ完成です。
テグスは最初ゆるめで巻き始めて 形、固さを見ながら締めていきます。 最初からきつくテグスをぐるぐる巻いていくとカッチカチの苔玉になってしまいます。
苔玉は大きめに作る方が環境が安定して管理が楽なのですが 今回は浮舟式によって一定水位が保たれる構造なので 小さく作っても水を切らさずに育てることができます。成長が早い植物を植えるとバランスが悪くなり倒れることがあるので苔玉の大きさに合わせて植物をセレクトします。
水草を育てていると肥料についてはちょっとびびって少なめになってしまいがちですが 後で追加できないのでしっかり園芸レベルの量で施肥しておきます。水槽に沈める予定がある場合はそれなりに施肥量を加減して下さい。植物が成長してきたら様子を見ながら時々液肥を与えるのですが 腰水栽培なので規定量の3〜5倍に薄めたものを使います。
苔玉に植物を貼り付ける時はテグスをゆるい目に巻くのがポイントです きつく縛るとテグスが草体に食い込んでしまい 植物にダメージを与えてしまいます。
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