ボストン便り

伝統的であると共に革新的な雰囲気のある独特な街ボストンから、保健医療や生活に関する話題をお届けします。

「ボストン便り」が本になりました!

2012-01-14 03:45:09 | その他
 2009年4月から続けてきた「ボストン便り」が本になりました。タイトルは『パブリックヘルス 市民が変える医療社会―アメリカ医療改革の現場から』で、明石書店さんから出版して頂きました。

 アメリカ医療は、医療へのアクセスの悪さ、健康格差、高い無保険者の比率など、たくさんの問題を抱えています。しかしそれでもアメリカから学ぶことはあると思います。それは、市民が声を上げ、保健医療の制度や政策を変える、あるいは新たに作るために、政治や政策決定に関わっているという点です。

 2004年に渡米して以来、コロンビアとハーバードで公衆衛生大学院に所属し、患者会のアドボカシー活動を主たるテーマに研究してきました。また2児の母として、7年余りに及ぶアメリカ生活で、医療の受け手として様々な経験もしてきました。このような背景から、アメリカ医療の現在と日本への示唆についてまとめたのが本書です。構成は、「第1部 アメリカのヘルスケア改革への長い道のり」、「第2部 健康と社会」、「第3部 みんなの健康のために」、「第4部 3・11からの私たちの社会」の4部から成ります。

 日本の医療にも、もっと市民の声を反映させることが重要ではないでしょうか。本書を多くの人に読んでもらい、日本の医療を良くするために共に考えてもらいたいと思います。どうぞよろしくお願いします。