風の色

今日見た風は一面の黄色でした

さぁーっと流れていくと同時に
頭上の黄色く色づいたイチョウを
ぶわ～っと散らし
ひらひらひらっとまい続け
一面の黄色、きいろ、きいろ

夜の帰り道
見上げると蛍光灯の薄明かりの下で
黄色い葉っぱたちがうっすらと透けて
それはとても幻想的な風景でした

トンネルを抜けて
ふと立ち止まった瞬間に見た景色
それはまるで僕のために準備されていたようで
いろんな気持ちを流してくれたようでした

ただそれは悲しげな景色にも見えて
一瞬しかない瞬間を物憂げに見ていました
散り行く時間の記憶を残して