みつばちエンジニア

SEの閉塞感のすごい日常の打開を夢見て、日々のモヤモヤを綴ります。

DX廃墟

2024-06-01 15:44:48 | 日記
2025年、崖から転げ落ちるようにDXバブルが崩壊し、急速にデジタル市場が縮小した。
2020年代、多くの企業が変化に遅れをとらないようにと突貫工事で開発に着手した新サービスは、デジタルインフラの指数関数的な複雑化を招き、システムを維持運用するコストの増大に耐えられなくなった結果だった。
多くの開発に中だったデジタルシステムは、中途半端な稼働状態で放置されることとなった。

予算削減に伴って人員を削減されたSEチームは、バスタブ曲線を降下した古いハードウェアの置き換えと、頻繁に更新されるソフトウェアのセキュリティパッチへの対応、たま、日々発生する様々な不具合への対応に追われていた。
しかし、複雑化した巨大システムをあるべき状態に保つのに十分なリソースはなく、対応しなければならない課題に対して優先度をつけて日々対応していた。

業務の中核を担うようなシステムのメンテナンスはなんとか続けられているが、あまり使われることの無い、かつて先進的だったDXシステムにまで手を掛ける余裕はなく、数年間の間ほぼそのままの状態となっている。

言ってみたらDX廃墟が立ち並ぶ状態となっている。

荒廃したDXシステムは多くのセキュリティホールがそのままとなっており、一部の中核システムに向けた抜け道も隠されている。そのため、インターネットの探索者達の格好のアトラクションとなっていた。