みつばちエンジニア

SEの閉塞感のすごい日常の打開を夢見て、日々のモヤモヤを綴ります。

メテオフォール型開発の成功の秘訣

2024-05-18 19:06:26 | 日記
メテオフォール型開発は一般的には「こうなる(※1)」ものとのことですが、多くの日本企業はこの開発手法のプロジェクトを完遂してきていると考えられる。プロジェクトマネージメントのセオリーからすると非常に難易度もリスクも高い非効率な開発手法と考えられるにもかかわらず、この手法は多くの開発現場で採用されていると考えられる。それにはきっと何らかのメリットが隠されているからなのではないか
そこで、メテオフォール型開発のメリットに注目して、メテオフォール型開発をやめるにはどのような代替案があるのか考えてみたい。

わかりやすくするため、神(プロジェクトオーナー)、預言者(PM)、民(SE)の3階層で考てみる。

まずはプロジェクトオーナー(神)
この人達のメリットは明確だ。リリース時期と、リリース内容を一番先に決定でするため、ステークホルダーへの説明がしやすく、合意を得られやすい。また、人員リソースは限られているため、期間だけ決めれば予算(コスト)も単純計算できる。このような観点から、プロジェクトオーナーにとってメテオフォール型開発は最も簡単にプロジェクト開始のコンセンサスを得やすい手法と考えられる。また、変更も簡単である。ただ一言「やっぱりこうしたい」と発言すれば良い。そのため、即応性も悪くない。
次にPM(預言者)
メテオフォール型開発のPMのメリットはわかりづらい。PMは一般的に技術的なスキルとプロジェクトマネージメントスキルの両方を半々で必要と言われている。これは実現可能なスケジュール(作業順序の整理も含む)や、作業範囲の調整には技術的な知識に基づいて実施する必要があるためだ。しかし、メテオフォール型開発では頻繁に「こうなる(※1)」が発生する。そのため、事前の緻密な計画はあまり意味をなさない。このような開発手法の現場では、神の声に素直従うことさえだけできれば良い。あまり高度なスキルを求めずにアサイン可能となるため、任命する人を選びやすいと言うメリットがある。
最後にSE(民)
SEのメリットは、かなりわかりづらい。というか、理解できない領域にある可能性がある。メテオフォール型開発を成功に導いているのはスーパーSEの貢献によるところが大きい。このスーパーSEは、システムの稼働を全てに優先させることを美徳とし、生活の全てを仕事に捧げることができ、また飽くなきテクノロジーへの探求心により幅広い知識を得ている人達のことである。この人達は、逆境になればなるほどモチベーションが上がり、また、達成の難しさを楽しむ傾向がある。例えるなら悟空の「ワクワクしてきたぞ」である。つまりスーパーSEにとってはメテオフォール型開発の現場は最高の挑戦の場なのである。
となると、、、一般の民はただ、ただ命辛々ついていくしかない。

このように3階層でメリットを整理してみた。結果としてメテオフォール型開発は関係する3階層のどの階層においても、何にも変えがたいメリットがあるのではないかとおもう。メテオフォール型開発が支持されている理由もなんとなくわかってきた気がする。残念ながら私にはこれらのメリットを享受できる他の手法は思い付かなかった。メテオフォール型開発はまだまだ使われ続けるのかもしれない。


出典元の記載の通り、メテオフォール型開発は架空の手法です。
(※1)「こうなる」は出典元をご確認ください。