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BL小説「運命の男」読みました

2011-05-20 06:17:27 | BLコミック・小説
五条レナ:原作 円陣闇丸:絵
「【番外編ペーパー封入付★】運命の男」 
心交社





学生時代から何かとライバルとして競い合ってきた藤堂哲明と伊織真幸。
だが大学卒業と同時に藤堂が興したイベント企画会社に誘われて入社し、以来十年近く伊織は秘書として公私共に藤堂をサポートしてきた。
ワンマンで破天荒な社長を支える冷静沈着で有能な秘書---誰の目にもそう見える伊織の、だが本心を知る者はいない。
長い間心に秘め続けてきた藤堂への思いが、あふれそうになっていることを…。




この作家様はお初です。

今までお名前は知っていたけど読んでいない・・・という方は多々だったんですが、申し訳ない事にお名前も今回初の方です。
ま、私を知ってる方ならすぐわかるように、大・大・大好きな円陣さんの挿絵に惹かれての購入でした。



この方は作家になってからどのくらいの方なんですかね?
もしかしたらとんでもなく失礼な言い方かもしれませんが・・・

率直な書き方をさせて頂くと、
たまに拙さを感じる文章があったり、ちょっと読み返さないといきなり場面が飛んだかの様な表現をなさる方だな!と感じました。


ただ、内容的にもありふれた・・・といえばありふれたパターンながら、私はとっても面白くグイグイと読ませて貰いました。

一番よかったのは、途中で一度身体の関係を持ってしまうんですが、あくまで安易に流されてとかじゃなかった点。
最後の最後までどうなるのかハラハラさせられた点。

もちろん、最近のBLはハッピーエンドが圧倒的なので、結ばれるだろう予想の範疇を裏切る事はありませんでしたけど、本当に最後の最後までどうやってハッピーエンドに持って行く気なんだろう?と思わせてくれた事を最大に評価したいというか、面白いと最後まで飽きさせずに読ませてくれた!という感じです。




今回の主役は高校時代から何かとライバル関係にいた2人。
どちらが上か?
それは高校時代では決着がつかず、大学に先延ばしにされ
それでも決着がつかなかった。

その間に藤堂(攻め)が立ち上げたサークルに誘われるまま入った伊織(受け)

ライバル関係はそのままに、意見をぶつけ合いより良い方向に互いに導いていく2人。
そのサークルがきっかけとなって藤堂は会社を立ち上げ。
そこに伊織を共同経営者ではなく自分の秘書として伊織を誘う。


2人の優劣の決着はなんとトランプ
それで負けた伊織は現在も藤堂を支える秘書として会社の為に働いている




ライバルだったのにカード如きで秘書に甘んじてる?
最初、私は不思議でした

しかし、学生時代から藤堂に惹かれ好きだと自覚していた伊織は、藤堂に付いていく為にわざとトランプでの勝負に負けたのでした。



それでもずっと気持ちを隠してひたすら藤堂の為に藤堂の会社の為に尽くしてきた
その関係を変える事件

1つはどうしても会社の為に抱き込みたい元大物政治家の抱き込み作戦。
その為に、彼の孫娘と藤堂を結婚させる計画
本当は身を切られるより辛いけれど、生涯で一度しか切れないカード
ここで使うべきと藤堂に助言し、そして仕事一番の藤堂もそれを受け入れる

もう1つはその孫娘と近付く為のパーティで数年ぶりに再会してしまった、同じサークル仲間だった黒部


実は合宿中にある出来事によって大怪我をした藤堂
眠っている藤堂にキスをした経験があった伊織
それを黒部に見られていた

現在フリーライターになってる黒部はそのネタで伊織をゆすってきたのだった。


一度は断ったが、しつこくまとわりついてくる黒部
さらに黒部によってバラされてしまった
しかし、今の藤堂との関係を壊したくないばかりに誤魔化して行くのがどんどん変な方向へと。

伊織が男に恋愛感情を持つと知った藤堂が興味を持ってしまったのだ
必死に拒むもとうとう快感と藤堂への思いで拒みきれなくなってーーー





伊織と共に働いていれば満足だった藤堂を、運命のいたずらで伊織と身体を重ねるという行為に仕事と同レベル以上の興味を持たれてしまった

それは伊織にだけか?他の男性でもそういう気持ちになるのか?
ハッテン場に藤堂を連れていく事になったり
離れよう(会社を辞める)とすると部屋に閉じ込めて無理矢理抱いたり・・・


でも、それより何より、伊織が本心をなかなか打ち明けられなかったのは結婚相手の存在とそもそも藤堂が結婚に対して仕事の一部のようにしか考えていない点

いくら自分を好きと言っても、離せないと言っても、それは自分が長年秘めてきた思いと全然違うと伊織は考えていた事。


そのせいで、いくら藤堂なりに言葉を尽くしても伊織は受け入れられなかったんですね。




結局、伊織は本当に会社を辞めてしまいます
わからない点を電話で聞いてきた女子社員によって、まだ自分の席は社長の命で残されていると知ってもそのまま

そのうち、伊織の下には藤堂の結婚の招待状が届けられて・・・



この時点でもう残り数ページですよ!!!
「ええ?!どうなっちゃうの?この2人」って思いません?(笑)



この辺が実に上手くて
「どうなる?どうなる?」という思いで最後まで読んじゃったという感じです。





あとは、

リーマンモノ
学生時代からの付き合い
長く秘めてきた恋心
社長と秘書というある種の主従関係


加えて円陣さんの素敵絵とくれば・・・・・・マイナス点が見当たらなかったです。
実際、円陣さんの描かれるスーツ男子は私の中ではベスト1かもしれないくらい大好きなので


ここのところ堪能出来る作品が無かったので、挿絵だけで買って良かったです。
出来たらもう1,2枚絵が欲しかった位ですが(^^ゞ




ちょっと久々に私の中では興奮してしまった作品になりました。
まぁ、事件性も狂気的な程の恋心とも違うんですが、とにかく私の萌えツボ全て押しまくってくれた作品でした。

私と似た方向性が好きな方にはお薦めしておこうかな~?
ただ、軽過ぎはしませんが、「ガッツリ派」にはちょっと物足りないかもしれませんけどね。




あ!何故か藤堂は安元ボイス読みしてました(なぜだろう?/笑)
伊織は声は浮かんでこなかったんですけどね(^^ゞ




ちょっと他作品も読んでみたくなりました


 







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