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六根清浄、お山は晴天。 登って下って、どっこいしょ。

たまに書く、時々入力、気が向いたら、したためる。駄文満載、阪神裕平ことおやじぃ雅のアウトドア雑記帳。

ある寒い寒い、さむ〜ぃ1日に

2023-07-06 17:33:27 | THE GOAL IS A PUBLIC BATH〜それ行け、銭湯登山!
振り出しは山登り、上りはひとっぷろ(六)
場所柄、よもやヨーデルかと
耳をすませば 
     
【野上~長瀞アルプス~宝登山~長瀞。
      そして熊谷駅前の桜湯へ/埼玉県】

最近の天気予報に登場する文言は、強烈な響きを持つものも増えたが、
明日の予報も、聞くだけで身震いが止まらずとインパクト大。

何と史上最強の寒波の影響で、兎にも角にも
ヒエヒエ、ガタガタ、ブルブルの1日になるという。

こたつで丸くなるのが得策かと思えたが、
ここは天邪鬼の身。

だったらとことん身体を冷やした後に、
あったかいお風呂でもと考えて、いそいそとパッキングである。

当日は、寒さで目が覚める。その後電車を乗り継ぎ
着いたところは秩父鉄道の「野上」駅。

予定は、この駅からご当地アルプスのひとつ
「長瀞アルプス」と宝登山を歩き、締めくくりは
熊谷駅の駅前にある銭湯「桜湯」へ。
じっとしていると寒いので、さあ出発だ。

何ゆえアルプスと名乗るのか、理由はと歩きながら
探してみたが、これだといったものはなかったような。
逆に和風、気持ちの良い里山歩きである。
   

       

         
ただ途中から何か声がする。

よもや誰かのSOSか。立ち止まってみる。
どうも違うようだ。動物、熊の雄叫びか。
この寒空にまさかである。では何だろう。
ひょっとしてアルプスらしくヨーデルか。
いやいや、さすがにそれもないだろう。

声は、宝登山に近づくにつれ大きくなり、
はっきりとしてきた。どうやら人の声。
それも子どもの歓声のようだ。

地図を見ると宝登山ピークを少し下った場所には
動物園があり、どうやら声の主は
動物とたわむれる子どものたちのようだ。

そういえは人が集団で
発する声を聞くのも何だか久しぶりだ。

疫病蔓延の影響で、
長らく続く無言社会だったせいか、
妙に懐かしい。
また疫病ショックも、
そろそろおしまいと
宣言しているかのようでもあった。

さすがは子どもは風の子、
寒さなんかノープロブレムか。

大昔子どもだった我が身も、
その声を聞いて何だが元気が
出てきましたぞである。

さて肝心の登山は、寒さもあってか
アルプスイメージにひたることなく、
あっという間に駆け抜けてしまった。

よって銭湯の開業時間は、まだかなり間がある。

そこで麓の神社で大・大休止に、
長瀞といえば、やっぱり川かと
プチ観光で長瀞駅の周辺をほっつき歩く。

頃合いをみて、
本日のゴールとする熊谷駅の駅前銭湯へと
向かうことにする。

「桜湯」は、正真正銘駅の前で、
すぐに見つかった。

佇まいはこじんまりとはしているが、
雰囲気は学生時代に利用してした
番台ありの銭湯で、
まさにリトル昭和ワールドである。

さっそくかけ湯後、湯船へとしたいところだが、
元来の猫舌ならぬ“猫肌”で、熱いお湯は
カラキシだめ。

その上、今日の寒さもあるので、
身体は冷え切っている。
そのため、しばらくは辛抱と、
洗い場にて待てである。

身体に頭を2度洗い、
そろそろ身体も入浴OKモードに
なってまいりました。

それでは定番の親父ギャグ、
「熊谷なのにニューヨーク」。
さあて肩までつかりますか。

♨️銭湯メモ「桜湯」♨️
埼玉県熊谷市筑波/15時30分~22時30分/月・定休
  

〜超暑の7月のある日、
  遅ればせながらつづった2023年・極寒1月の行動の思い出。
   書けば多少は涼やかな気分になるかと思ったが、
    全く変わらず。そりゃそうだとペンを置く〜


ドカンと降って、さっさと消えるは、越後の当世雪事情、とか

2023-06-28 15:27:05 | om nom nom~ご当地パンをパクつきつつ、しばし黙考
残念、休みか。
だったらオリジナルと、作って、食べて
            
“似非”サンドパン~六日町(新潟県)

登った、歩いたと、アウトドア遊びの帰り道にガブリ。
口にするのは、地元で愛される食のひとつ「ご当地パン」。

そんな旨いをほおばりながら、
ぼんやり、よしなしごとを考える。

今日のいただきましたは、
予定では新潟県民のソウルパン「サンドパン」。
ところが、お目当ての品を売るお店はお休み。
そこで急遽、お手製で。


新潟での所要を済ませ、
まっすぐ帰京するはずだったがスケジュール変更、
上越線は「六日町」の駅に降り立つ。

めざすは駅前商店街にあるパン屋さん。
目的は、このお店の自慢商品のひとつで
新潟県民がこよなく愛するパン「サンドパン」だ。

出先で「ご当地パン」なるワードを耳にすれば
とにかく食べてみたくなる性分。
偶然にも六日町の情報を入手したお陰で、
遠回りして帰ろうかとなった次第だ。

ちなみにサンドパンとは、
コッペパンに基本はバタークリームを
はさんだ一品。名前の由来は一説によると食感。
発売当初にはさまれたクリームは
砂糖の粒感があり、
これがまるで砂みたいだったからとか。

一般的に日本でパンの名称に
「何とかサンド」とあれば「何かをはさむ」パン。
つまりサンドとは
「はさむ」を表現している。
が、しかし英単語のサンドとは「砂」のこと。
はさむなる意味はない。

この点から、先の一説を信じるならば、
新潟のサンドパンとは、正当な理由からの
ネーミングなのかと変に納得。

でも普通は、食べ物で
いくら何でも砂は連想しても
商品名にはしないなわぁなどとも考えたり、
今回は味わう以前に頭のなかが忙しい。

駅から期待に胸膨らませ、想像を巡らせ歩くこと少々、
おっ、目的の店舗を発見。やっ、本日はお休みとな。
まあ、しょうがないかである。

肩透かしの格好となり、
時間はたっぷりと余ってしまった。
ここでひらめいた。

じゃあ作るか。サンドの意味を日本風に解釈して
何かをはさんでのサンドパンでも。

具材は、そうだ今朝頂戴した山菜として、
春の名残、名残の旬を楽しむ一品でも
こさえてみますかである。

さっそくコンビニエンストアで、
コッペが見つからないので食パン、
それからマヨネーズを購入。
                     

  
六日町のシンボル的存在である坂戸山にも近い
川原で、食パンにマヨネーズを塗り、山菜合わせて、
できました、名づけて
「本家はお預け、今日は我慢サンドパン」。

口にしなら、ぼんやりしていたら、
新潟で地元の方に伺った雪の話を思い出した。

今年も大雪、新潟に生まれ育った人間にとっても、
びっくり仰天、驚きの量。
一方で、とけるのも超スピーディー。
春の兆しがと思えば、
あれよあれよという間に消えてしまった。

ひと言に要約すれば、こんな内容だった。

原因は地球環境の悪化、
いわゆる異常気象の影響か。

確かに最近の自然界は、
量とか、時間の経過というものに
許容範囲というものがなくなり
極端になってきた感がある。

天気予報も、かつてない最大級、
これまでに経験したことなしとか、
おどろおどろしい単語が目立つ。

少々過剰、大袈裟、オーバーな
気がしないでもないが、結構そうでもない。

その上、こう頻繁に起これば、
異常が普通、
日常的になってしまいそうだ。

でもそんな異常気象とも
仲良くとはいわないが
とりあえずは共存しなければ。
今のところ人間は、
地球以外に住む場所はなし。

ならば人にするなら自然にだって、
それこそ、これまで以上の
“忖度”も不可欠かなである。

では今、自分に何ができるのか。
さしあったては、食後に山の鉄則
「訪れた時より美しく」でも
実践してみますか。

それではご馳走様、
パッキングが終わったら、
周囲のゴミでも拾って。

では次回は、正真正銘のサンドパンを
いただきにと参上いたしますが、
本日これにて「ジ・エンド」。

いやいや、ここは
ご当地パンを食べ損ねたんですから
「ジ・サンド」としておきましょうかね。
           

冒頭の文句だけは知っている、 あの恋愛小説の舞台にて

2023-06-16 23:59:41 | Quiet~いぶし銀、渋めの山
ちょっと道草、回り道。寄り道をして山歩き
たかを括って
国境の長いトンネルを抜けると 
                         
【大峯百番観音・越後湯沢駅~山の湯~
    湯沢高原スキー場~NASPスキーガーデン~
     秋葉山~越後湯沢駅/新潟県】

G.Wに新潟へと出かける用事ができた。
だったら用事の前にひと登り、
途中下車して、以前から気になっていた
山道を歩くことにした。

山道の名は「大峯百番観音」。
場所は新幹線・上越線の「越後湯沢」駅を
囲む感じ、列車の進行方向でいえば、
新潟方面に向かって左半分となる部分で、
道中には西国、秩父、坂東の観音様のオンパレード。
拝んで歩けば、さぞやご利益も
あるのではと思わせる、ありがたきルートである。

さらに
この大峯百番観音には
ある恋愛小説の生まれるきっかけとなったという
エピソードもある。

何でも大峯百番観音が完成したのが昭和9年。
完成当時はお祝いの大宴会が催され、
周囲の芸妓は皆宴会の席に出勤中。

そんな折、宿のお客のひとりが芸妓を所望した。
さあ困った、仕方がないので見習い・半玉で対応したところ、
これが大正解。お客はことのほか喜び、
この半玉をモデルに小説を書き上げた。

この客こそ、後にノーベル賞も受賞した
あの文豪。そして書き上げた小説が
「国境の長い~」と、
誰もがご存じのフレーズで始まる
「雪国」だった。

へぇ、そうなのでのある。
ただ、ここで心に引っかかったのは、
信心でも、文豪、半玉でも、雪国という作品でもなく
大峯百番観音のこと。

つまり街をあげて、そこまで盛大な祝いをした割には
知名度低しという点だった。

これまで越後湯沢には、かなりの頻度でお邪魔をしてはいるが、
大峯百番観音の名を聞いた記憶はない。

果たして今は、どうなっているのかと好奇心がわいて、
いつか出かけてみようかなと思っていた次第である。

調べてみると、やはり歩く人はごく僅か。
時代の流れの中で、
人々の記憶からも消えかけていた存在だったらしいが、
近年再整備がなされたという。

地図を見ると等高線の間隔は密。これは意外と大変かも、
いやいや急登、急降下のようだが、こちらは巡礼の道でもある。
きっと道は迂回やらあれこれ、楽に歩ける工夫があるのではと、
楽観視、希望的観測を抱いていた。

ところがどっこいである。現実は甘くないのである。
登りは地図の示す通り急であり、
しかも途中にあるのがスキー場。
               

                                   

           
特に今年は疫病による自粛もなく、
人、ひと、人の大賑わいである。

登り口から息を切らし、観音様を拝みつつ
無心で静かに歩いてきたものの、
日頃は煩悩まみれの身。
このにぎわいは見過ごせない。

さっそく出店ウォッチングほかで、
事前に計画したコースタイム無視の
大休止となる。

いかん、今日は巡礼チックな山の旅。
まだ先も長いぞと、心を鬼にというのか、
後ろ髪を引かれつつが適切か、
とにかく前へ、再び歩き出す。

が、おっとルートを誤った、
大峰をめざすはずが、
少しオフコースしてしまった。

であるが、進むべき方角は
間違ってはいないので、
そのまま進み、後半戦へ。
           
まだ冬の雪対策の名残りか、
黒い覆いのある観音様も
いらっしゃるが、出会えば合掌、
あらためて無言の行ではないが、
口を結んで沈黙の山歩き、
アゲインである。

今度は下り、こちらも急降下。
観音様の前ではとにかくストップ、
立ち止まり、
この先、転けませんようにと
お願いする始末だ。

そうこうしているうちに
またしてもスキー場に出くわす。
こちらも家族連れなどで
大盛況である。

今度は小休止、そそくさと後にして、
最後の登り、秋葉山をめざす。
                   
その後も合掌、プラス唱える定番の文句、
ひと言を存じ上げないので黙礼を
繰り返しつつ、再び越後湯沢に駅へ。

朝、7時半過ぎに出発して、現在12時30分。
途中で大・大休止や、ショットカットはあったものの、
舐めてかかるとしっぺ返しありの
大峯百番観音は無事に、ほぼ完歩と相なった。

ようし、とりあえず気になっていた
山道は歩いた。

ならば、せっかくなので
ついでに「国境の長いトンネル」の続きも。
東京に戻ったら、今度は活字の海で、
泳いでみるとしますかな。
                       

〜2023(令和5)年5月4日(木)にトボトボ。
  ん、そういえば、道中は誰にも会わなかった。
    アップダウンは大変だが、駅前ながら静かな歩きを楽し‥、
      いや苦しむか、とにかく歩く〜

具材は、モノマネのあの人にあらず。念のため

2023-01-19 09:35:24 | om nom nom~ご当地パンをパクつきつつ、しばし黙考
美味なる地域活性化の担い手を、
食べながら
       
みしまコロッケぱん~三島市(静岡県)

登った、歩いたと、アウトドア遊びの帰り道にガブリ。
口にするのは、地元で愛される食のひとつ「ご当地パン」。

そんな旨いをほおばりながら、
ぼんやり、よしなしごとを考える。

今日のいただきましたは、
達磨山登山の帰途に立ち寄った
静岡県三島市の「みしまコロッケぱん」。



三島市は、三島馬鈴薯なるジャガイモの名産地だそうで、
2007年頃から、このジャガイモを使った「みしまコロッケ」で
街に活気をにぎわいをと展開中の場所だ。

そして、みしまコロッケをパンに挟んだ一品が
「みしまコロッケぱん」。

さっそく考案したパン屋さん「グルッペ・石渡食品」へと赴き、
売り場を見渡すと‥。おっ、あった、見つけた。

ん、何々パッケージには
「第三回ご当地パンまつり優勝」という表記もあり。
これは食べずに帰れば後悔必至。
直ちに購入して、店内のイートイン・コーナーへゴーとなる。

目の前には「みしまコロッケぱん」と、具に玉子も加わった
「ダイヤモンド富士 プレミアムみしまコロッケぱん」の2つ。

椅子に座ると同時にガツガツ、モグモグ。
パンを口にしているゆえに
当たり前だが言葉は出てこない。

しかし頭の中では、パンにちなんでか地域活性化、
どうすれば街が元気になるのだろうと
まあ勝手気まま、お気楽な考えが浮かんでは消え、
また浮かびと、たいそうにぎやかになってきた。

やはり人材ありきか。

よく地方、地域活性化に必要なのは「三者」といわれる。
三者とは「よそ者」と、専門分野一筋で世間の常識にうとい、
頓着しない、俗にいう「何とか“馬鹿”者」に「若者」のこと。

この三者が、各地の「その土地出身、生活者の方々」&
「地元の生き字引的な長老の方々」たちなどと
タッグを組めばベストといわれる。

しかし、そう都合よく三者が集まることはなかろう。

だったら、こんなアイディアと、
大都市に住まう大学入試を控えた受験生は、
地方の大学しか受けられない、もしくは地方大学志望者には
成績次第で優遇措置ありとするのはどんなもんか。

つまり学生生活の最低4年間は地方、
初めての場所で暮らす仕組みがあればと
いいのではないかなと、ふと思った。

これがうまくゆけば、三者集めも楽になるはず。

何せ大都市からやって来た新大学生の彼女、彼らは
正真正銘のよそ者である。また若気のいたりや
思い立ったら猪突猛進など、世間知らず的な“馬鹿”の要素も十分。
そして、当たり前だが皆年齢も大半は18歳から20歳で「成人」
カテゴリーの若者、つまり三者の条件が全て備わっている。

さあ東京など大都市の大学受験生の皆さん、
めざせ地方の大学へ‥。

おいおい、ついでにもうひとつおい、
志望校は受験生の勝手だろ、その他反論多数で、
たわけたことを申すでないと一刀両断、
即却下となりそうなので、
妄想はこれにておしまい。

あれ、頭を使っているうちに
口もせっせと食物消化、いつの間にやらパンは2つとも
ペロリと平らげておりましたわ。

コロッケはもちろん、パンもどこか中華まんの
生地のような感覚で、コロッケとパンの相性は抜群。
よってお味は実にグッド。ごちそうさまでした。

それなりにお腹もいっぱい、こりゃぁ帰りの電車では
瞼が重くなりそうだ。よだれ要注意、あっ、今は電車内では
マスクをしているから、このあたりは心配無用か。
では安心して、爆睡とまいりましょうか。
       


《コロッケパン・おまけの番外編》
こんな「コロッケパン」も味わってしまった。

三島市でたべたからなのか、
帰京後も、都内で「ヘェ~そうなの」と
「ヒェェェ~驚いた」と、2つの美味なる
コロッケパンに出会ってしまった。
そこで、ご当地パンにあらずながらも、
ついでに紹介をば。

●「ヘェ~そうなの」は、銀座の一角だった。
「チョウシ屋・コロッケパン」
我が国におけるコロッケパンの始まりは定かではないが、
こちらのお店は、いわゆる「お肉屋さんのコロッケ」を売り出した
元祖、本家、発祥だそうだ。
         
味は、今日まで支持されるコロッケ、
仕上げるまでには随分とご苦労の
あったであろうオリジナルソースとパンの三位一体で‥。

この続きは銀座へお出かけの際に、ぜひ。

なおコロッケを挟むパンは、食パン or コッペパン、
2種類から選べる。



●「ヒェェェ~驚いた」には、JR蒲田駅のコンコースで。
「1.2.3クラブハウス蒲田店(小菅製パン)・
ごくふつーのコロッケ」
よく名は体を表すというが、
このパンの場合は名は体を表さず。

第一印象は、これはどこがふつーなのかの
ひと言に尽きる。

     
ルックスは超スーパー巨大なコロッケが
コロッケを召し上がる際、
つかむのにでもご利用くださいな程度、
控えめサイズのパンに挟まれている。

カロリーも、1個でほぼトンカツ定食一食分に
匹敵すると、見た目も熱量も
ごくふつーとは対極にあるパンだ。

さて肝心の味は‥。
JR蒲田駅と東急蒲田駅の間にある通路を
歩く機会があれば、買って食べてみるべしだ。
食の素敵な体験になること、多分間違いなしである。
         



せっかくなので、歩きますかな、残りもう2駅分

2023-01-12 02:34:46 | Quiet~いぶし銀、渋めの山
登る前に
お会いした二人のレディより
パワー、頂戴いたしました
             
【上条~入広瀬~大白川/新潟県】

どえらき降雨で、断念した夏の守門岳山行。
ご縁があればまたあらためてと思っていたら、
秋のある日に出かけることができ、
無事にピークにもお邪魔することができた。

そこで山の記録を残すかと
パソコンに向かったが
山の話は、ほかでもいろいろありそうなので、
少し趣向を変えて。

今回は途中で出会った
インパクトある御仁について書いてみようと思う。

実は今回の計画では、垂直に登る前に水平もと、
只見線の駅、2駅間を歩くこともプラスしてみた。

理由は、前回訪れた際に登れないので、仕方なしと
只見線の3つの駅の間を歩いたが、これが
意外と面白かった。そこで引き続きである。

コースは登山口の最寄りとなる「大白川」駅まで、
夏は「越後須原」駅までだったので、
残りの2つの駅間、
「上条」と」「入広瀬」を歩くことにした。

只見線の沿線に、人気、有名、話題のスポットは
見当たらない。

コスパだ、タムパだ何度という人には、歩いたところで
時間の無駄と一刀両断、切り捨て御免のエリアだろう。

しかし、そんな一見空費なような時間の使い方が
闇雲に忙しく、何でも費用効果や
ものごとに即決が求められる現代においては
逆に貴重で、得難い経験でもあるような気もする。

例えば今からしたためる2駅間の歩き旅では、
パワー溢れる淑女にお会いすることができた。
それもお二人。どちらもシルバーエイジの女性だが
ともすれば意気消沈、うつむき加減となりそうな心を、
パッと前向き、元気へとチェンジしてくれそうな
雰囲気を持ったレディである。

お一方は「入広瀬」駅の周辺で。

上条駅から歩き出し、途中に守門温泉、廃隧道や
道の駅、その裏にある城跡を巡ってと、
ひとり遊びを楽しんだ後に
到着したのが上条の次、入広瀬の駅。
    

     

    
ここでも週末だというのに、
観光客、というかあまり人には
出くわさない。
                                     

        
かわって、只見線に愛想をふりまく
カカシたちがお出迎えとなった。

では先にと歩き出してすぐ、
目に止まったのが、玄関に「松風」という
名称の入りの暖簾がかかった古民家。
       
ここは何だろうと、のぞいていると
呼び鈴があったので、
そっと押して「ごめんください」と、
声をかけてみた。

するとクイックレスポンスである。
奥から、まあ張りのある
まさに、はつらつとした
返答があり、人がやってくる気配だ。

声の主は女性、お歳はレディに聞くのは
失礼なので憶測だが、多分70代か。

とりあえず、ここは民宿か何かと
クエスチョン。アンサーは、
完全予約制レストランとのこと。
昨年開業して今日にいたっているそうだ。

では今度は客として来ますと申せば、
「ぜひおこしを。お持ちしています」と
これまた力強い響きの声で、ひと言いただいた。

女性と別れて、愛用タブレットで
インターネットで検索してみると
女性は浅井さんといい、お歳は76歳。

開業の動機は、地元・地域が元気になればと
一念発起したそうで、とても俗にいう
老いてくるとありがちな
たそがれ、しょぼくれ感は微塵も感じない。

自身も決して若くはなく、
時にもう歳だしと弱音が口からポロリだが、
ここで大いに反省。

でしゃばるわけではないが、
それなりの力でひと踏ん張りも
必要だなと思えてきた。

さらに歩く。入広瀬から大白川までは
本当に何もない。ただただ、ひたすら道歩きだ。
途中にはかつて「柿ノ木」という駅も
あったそうだが、今は全く痕跡なし。

さらに歩く。ようやく大白川の駅が、
只見線では大きな部類の駅舎が見えてきた。
やれやれである。
             
  
大白川駅の駅舎の2階部分は、
週末と祝日のみ営業のそば屋となっている。
上手いとの評判もあり、今日も駅舎前は
そば店利用者の車がびっしり。

その光景は、鉄道の駅でありながら、
ここは道の駅かと見まごうばかりだ。
この駅舎の前で出会ったのが
もう一人のレディ。

彼女は地元の農家の方で、
あれこれ手作り野菜を広げて、
販売中だった。

人だかりにつられて、
あれこれ眺めているうちに、
言葉は悪いが、いかん逃げ遅れただ。

気がつくと自分以外にお客はゼロ。
これは気まずい、小心者ゆえに
何も買わずに立ち去る勇気もない。

ちょうど手頃なプライスの
枝豆ほかがあったので、よしこれ買ったとなる。

お金を払って、しばし彼女とも
「売り上げは‥」などと
おしゃべりタイムとなる。

あまり長話は商売の邪魔になるかと、
ではそろそろと、なったところで
彼女から大サービスだ。

よかったらまだ食べるのには
ちょっと早いがと、アケビをいただいた。

しかも「いいよ、持てるだけ、
好きなだけ、どうぞ」。
気前もいいのである。

遠慮せず、たっぷり頂戴し
ザックに詰め込み、さて今宵の宿まで
歩くか。いやその前にいただいたアケビを
ひとつ口にしてみる。

味は彼女のいう通り、
本当の美味を味わえるのは
もう少し先のようだ。ではあるが、
久方ぶりに食べたアケビは、
ほんのり甘かった。

食べながら振り返ると、
彼女はひと休みと、紫煙をくゆらしていた。
これがまた、実に美味しそうで、
超クールな佇まい。

禁煙全盛の時代ではあるが、
タバコだって、お酒などと同様に
過度は慎むべき嗜好品の一種。
彼女のように格好よく、適度に嗜むのであれば
そうめくじら立てる問題ではないような気もするが
どんなもんだろうか。

レストランを開業したレディ、
駅舎前で手作り野菜を販売するレディ、
お二人の醸し出す雰囲気は、
お笑い芸人の芸名ではないが
「とにかく明るい」である。

高齢化社会での弊害のひとつに
「怒り、すぐ怒る」がある。さらに最近は
「俺の意見が一番で、ほかは論外」という輩も
少なくない。

よって世の中は、
どこか殺伐としているが、
明るさなしでは、
幸運だってソッポである。

ほんの短い時間ながらも
二人のレディから、あらためて
明るさ、元気さの大切さを
学ぶことができました。

後は、東京に帰ってから
実践あるのみ。
眉間の皺より、口角上げて。
さあ、ジィさんには
できるかなである。


歩いた翌日は大白川からピストンで守門岳へ。

無事に下山して、東京に戻る列車の
乗り換えで下車した小出の駅で
ゴミを捨てようとしたら、アケビがひと枝分
ザックの底に残っていたので、思わずガブリ。

甘みが気持ち増しているような気がした。
            

〜2022(令和4)年11月のある週末、雪の便りが届く前にと、
  ジィさん、沿線を歩いて、人に出会って、山に登って、帰京したとさ。
    はい、お疲れ様〜