数日降り続いた雨も漸く上がり、晴れ間が見えてきた。
そうなるともう、私のお出かけの虫が騒ぎ出す。
「ラッキョウ漬け、仕込むって言ってたやろ。今から材料ば買いに行くぞ。」
「どこまで?」
「そうさなあ。」
顎に手を当てて、思いついたのは、こんなコテ絵が飾る街、
吉井町である。
ラッキョウの産地でも何でもない。
端的に言えば、程よい距離、程よい時間のお出かけであれば、どこでもよかったのだ。
ラッキョウを買う前に、腹ごしらえである。
「ここにしようか。」
白壁土蔵の古い商家を、食事処として活用しているようだ。
この商家は、
元禄の頃から続く干物問屋で、老舗中の老舗。
かつての屋号は『松源』と言った。
初代は、中世の名族、問注所氏の末裔で・・・云々
との旨が、リーフレットに書かれている。
建物自体は、昭和3年に建て替えられている。
それでも、十分古いけどね。
この引き出しに各種干物が納められていたとの事。
屋内を見て回っているうちに、料理が運ばれてきた。
「前菜でございます。」
前菜を食べ終わった頃、沢山の器が乗っかった膳が運ばれてきた。
これに天麩羅が付く。
イヒヒ
ウフフ
エヘヘ
オホホ
頂きまーす。
この後、吉井の物産館に立ち寄るも、雨が続いたためか、目的のラッキョウは無し。
結局、久留米の道の駅で、それを購った。
完璧に暇つぶし以外の、何物でもなくなった事を付記しておく。