こんにちは!年金者組合南大津支部です。

高齢者が安心して暮らせる社会を!

小出裕章氏の講演

2011-10-11 | 管理人の日記

9日に京都大学・原子炉実験所の小出裕章氏の「福島第一原発事故の真実」という講演があり、年金者組合員も数名が参加しました。

話の内容は具体的でたとえ話で表現されてとてもわかりやすかった。テレビで保安院の人が原子炉建屋内部の説明をされているのとは大違いだった。

まず原子力発電所なるものの内部はどうなっているのかということから、先生が唯一恩師と呼べる先生が昔 「これは原子力発電所って呼ぶんではない。{海 温め装置}だよ」と言われたという話をされた。

1秒間に70トンもの熱を海に放出されたら海に住む生き物はたまったものじゃないなあと思った。

それに電気100万kWを出すために海を温める熱を200万kWを作りだし、それでまだ崩壊熱という放射性物質がずーと溜まっていくということで、この放射性物質を消す力をまだ人間は持ってないから、100万年に亘って生命環境から隔離しなければならないという。

(配布された資料より一部掲載させていただきました。)

 事故で、大気中に放出されたセシウム137は広島原爆の170発分・セシウム134は300発分にあたり、チェルノブイリ事故の避難基準を適用し、日本の法令を適用すれば福島県全域に匹敵する地域を放棄しなければならない。

又福島県の東半分を中心に宮城、茨城、栃木などの特定の地域を放射線管理区域にしなければならないほどの汚染を受けたと話された。

土地も食べ物も、がれきも下水の汚泥もすべてが放射性物質になった。放射能で汚れた世界で生きるしかない。

この事態を許した大人として私たちはどう生きるべきか?と話され、一番罪を償うべきは東電や国だ。

しかし原子力に携わってきた自分もこの危険を言いながら広く国民に伝えきれなかった責任を感じると述べられ、騙された大人達にも一部の責任はあるだろうが、原子力を選んだことに何の責任もない子供たちはこれからどうすればいいのか?皆で守っていくしかないという所では先生の悲痛ともいえる訴えに心動かされる思いがした。

2時間ほどの講演があっという間に済んでしまい、先生の真摯な姿に触れることができ本当に良かった。

原子力に対する一連の不安のようなものが消え、すっきりとした気持ちで、これからも未来ある子供達のために「原発なくそう」の道を急ぎ皆で広めていかなければと思った。