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『我が偽りの名の下へ集え、星々』紹介ブログ

カクヨム掲載中、ファミ通文庫より発売予定のライトノベル『我が偽り名の下へ集え、星々』の紹介ブログです。

エレーミアラウンダーズ

2017-04-15 | 設定:社会
惑星エレーミアで『ミロ』と共に活動していたグループ。主に惑星エレーミア出身の少年少女からなるが、大人も少なからず含まれている。
もともと惑星エレーミアで抗争を繰り返していた少年グループ、キップ・キングマン率いる「チャンピオンズ」とそれに敵対するグループ「タイタンズ」を元に結成されたもの。
抗争を収め、両グループを統合したのは、帝国中央の混乱から避難してきた少年だと言われている。
その後、脱走兵や難民などから一芸に秀でたものを仲間に加え、さらに「市場」の有力者からの支援を受けて、エレーミアの自主防衛組織となる。
ナーブ星域で実験後、放置されていた実験艦なども入手。惑星エレーミアに侵攻してきた偽辺境伯マクラクランを撃退することに成功した。
指導者は「ミロ」と名乗っていたが、それが個人の名前か、あるいはグループなのかは不明。その後はナーブ星域の領有権を得たシュライデン一族と行動を共にしているという。

惑星エレーミア

2017-04-14 | 設定:社会
ナーブ辺境星域にある惑星。厳密に言うとエレーミア恒星系第三惑星エレーミアIII。
ほぼ地球と同じ大きさの惑星だが衛星はない。その代わりに巨大なリープ閘門が衛星軌道上に周回しており、地上からだとあたかも月のように見える。
地球よりもやや大気が薄く酸素濃度が低い。惑星全体として寒冷な乾いた岩石砂漠、礫砂漠に覆われている。また南北に深い峡谷が何本も走っており、底には海が存在する。海は深度二万メートル以上あり、極めて塩分濃度が濃く生物は棲息できない。深海底には析出した塩類が分厚く堆積しているものと推測される。
気候的に農業には適さない。また過去に植物が繁茂した事も無いので、石油なども産出しない。海から採取した無機塩類を工業用として出荷している例も有るが、惑星エレーミアの主要産業は交易である。
ナーブ辺境星域から唯一、帝国中央へ繋がるリープ閘門を軌道上に持つ為、多くの交易船や商人がエレーミアを訪れる事になる。ナーブ全体の交易品が一度はエレーミアを通る事になる。
エレーミア唯一の都市が「市場(マーケット)」である。他の市場と区別する時は「エレーミア市場」とするが、ナーブで単に「市場(マーケット)」と言えばエレーミアの「市場(マーケット)」の事を指す。
「市場(マーケット)」は市民から選ばれた代議員による合議制を取っており、他のナーブ辺境星域の領主、支配者からの干渉を退けてきていた。
しかし代々辺境伯を自称するマクラクランは、惑星エレーミアそしてナーブ辺境星域全体の利益を独占しようとウーラント軍敗残兵や帝国軍脱走兵を従えて侵攻。
惑星エレーミアは苦戦するも『ミロ』と名乗る英雄の活躍により辛うじてこれを退けた。

ナーブ辺境星域

2017-04-13 | 設定:社会
ミロたちが出遭った星域。帝国中心部に通じるリープ閘門は惑星エレーミア近辺にあるものだけという典型的な辺境星域。しかしナーブ各地を繋ぐリープ閘門は複数存在する。惑星エレーミアそのものは砂漠の惑星だが、自然環境に恵まれた天体も複数有る。

三国時代にはすでに入植、開発が始まっていたが、アクセスの悪さから余り人口は増えなかった。銀河共同体時代になってからは、裕福な資産家がいわば隠れ家的な別荘を置くようになり、各天体に宇宙船の整備工場や農場、果樹園が整備された。
しかし汎銀河帝国時代になると社会体制の変化から別荘地としての利用は減り、シュトラウス朝末期には密かに新型艦艇の実験も行われた。
ベンディット朝になりオデッセウス作戦終了後は、ウーラント軍の敗残兵や、帝国軍の脱走兵が逃げ込むようになり治安が悪化したものの、ナーブ辺境星域に価値を見いださない帝国政府は、積極的に関与しなかった。
代々ナーブの領有権を主張していた偽辺境伯マクラクラン一族は、敗残兵や脱走兵を束ねて、その支配を確実なものとしようと目論むが、惑星エレーミア侵攻の際『ミロ』と名乗る相手により壊滅的な打撃を受けた。
その後、ナーブの領有権はグレゴール帝からシュライデン公爵家へと与えられた。三〇二〇年現在ではシュライデン公爵家領地となり、敗残兵や脱走兵の排除も進み、治安も回復しつつある。

主な産業は農業、鉱業。資産家の別荘地だった時代から続く高級品種果実の栽培や、レアマテリアル、エキゾチック物質も産出するが、競争力があるとは言えず、他の星域への輸出量は限定されている。
またシュトラウス朝末期に持ち込まれた実験用艦艇が複数放置されているとも言われている。

爵位

2017-04-12 | 設定:社会
汎銀河帝国の爵位は以下のようになっている。

公爵
侯爵
伯爵
子爵
男爵

この他、皇帝の権限で必要に応じて与える事が出来る「大公」がある。「大公」は皇帝の近親者、もしくは何らかの理由で退位した皇帝に与えられる事が多い。
最上位の「公爵」は特別な地位で五家門のみとされており、汎銀河帝国やその前身である銀河共同体に対して多大な貢献をした一族に対して、いわば「帝国の番人」として与えられたものである。以来、入れ替わりはあるものの五家門のみなのは変わりない。
さらに下位の準貴族的な地位として「騎士」がある。これは本人のみ一代に与えられる地位であり、家族は恩恵を受けられず、また子孫が相続することも出来ない。多くの場合、貴族領を守る自警団「騎士団」で士官の地位にある市民に与えられる。

なお汎銀河帝国において、爵位は家名に与えられるものであり、領地に与えられるものでは無い。つまり「○○(領地名)伯爵某(名前)」という呼び方はせず、「○○(家名)伯爵某(名前)」となる。
これは「宇宙では由緒ある地名というものがなく、はじめは数字や記号で呼ばれていた場合が多い」「そこを領地としたものは、自分の名前や出生地など、個人的な由来から地名を付けた」「領民はその地名には余り思い入れを持てず、また領主が変わった場合も地名を変更する事が多い」などの事情からである。
またリープストリームを使った交通の便と、通常空間に於ける天体の位置関係は必ずしも一致せず、結果的に飛び地となる領地が多く、爵位を領地名で呼ぶと複雑になるからである。
また当初から領地を持たないまま爵位を得たものも多かった。
帝国成立初期は曖昧にされていたが、財政改善に辣腕を揮ったリンツ朝第三代皇帝リヒャルトはこの煩雑を嫌い、シンプルなシステムに変更した。

学園自治会

2017-04-11 | 設定:社会
正式には「帝国学園全校学園自治会」。帝国学園は生徒、学生に対して「身をもって汎銀河帝国の社会制度を体験、学習させる」のが一つの目的であり、その必要性から学園一つがそのまま小国家としての体裁を求められている。その中枢である学園自治会は、その国家の言わば内閣であり、自治会長は首相、大統領に相当。それに適した強大な権限を与えられる。
授業や成績評価、教職員の待遇、また学園が宇宙船を使用している場合の運行や航行ルートの選定は学園の管轄だが、それ以外はほぼ学園自治会に一任されている。また学園側と同様に、学園に駐留している警備隊への出動要請も可能である。しかし出動の可否や出動後の行動内容については警備隊側が独自に判断する。
学園自治会会長は全校生徒、学生から選挙で選ばれる。選挙権は全生徒、全学生にあり、被選挙権は15歳以上の成績優秀者とされている。
会長以外の役員は十人程度まで会長の権限で全校生徒、学生から指名。最低でも副会長を一人指名しなければならない。
自治会の方針に従って学園を運営する執行部員は志願、もしくは会長権限による指名で、概ね100人程度まで任命できる。学園側は成績、素行不良、あるいは卒業間近を理由に会長、役員、執行部員の任命を拒否できるが、その場合は明確な資料を提示しなければならない。
帝国学園は最大で20年間在籍が認められており、学年制度を取っていないので、会長は最上級生とは限らず、また一年一期として最大六期までの再選が認められている。会長職を六期まで務める例はまれだが、平均すると2~3年の任期となる。
学園内の管理はもちろん、食堂や寮、セキュリティやメンテナンスを行う外部業者の選定や折衝にもあたるので、如何に成績優秀者であっても、経験の無い生徒、学生がこなす事は無理な話である。しかし多くの場合、会長となる生徒、学生は前任者からの指名を受けたうえで、いわゆる地盤やコネクションを受け継いでおり、また生家の支援、協力を受ける事も認められている。逆に言うと生家から充分な支援、協力が得られない生徒、学生は会長職に就く事が出来ず、自ずと有力貴族子弟による持ち回りがほとんどで、生徒、学生による選挙は形式だけの有名無実化している。
会長職を退くのは任期満了、諸般の事情による辞任、成績不良などによる学園側からの退任勧告、生徒学生総会に寄るリコール決議、また卒業などの場合である。
会長が退任すると役員、執行部員は総辞職となるが、多くの場合、副会長などの役員が会長から後継指名を受け、そのまま形式だけの選挙で次期会長となるのが一般的である。