goo blog サービス終了のお知らせ 

『我が偽りの名の下へ集え、星々』紹介ブログ

カクヨム掲載中、ファミ通文庫より発売予定のライトノベル『我が偽り名の下へ集え、星々』の紹介ブログです。

ノーブルコース

2017-04-08 | 設定:社会
一部の帝国学園に設けられている課程。帝国学園は基本的に男女共学となっているが、このノーブルコースは女子のみの課程である。
ノーブル(高貴な、気品有る)コースと言えば聞こえはいいが、その実態は、政略結婚用に女子生徒を教育する為の課程である。
帝国で貴族制が根を下ろすにつれて、当然、血筋、家柄が重要視されるようになってきた。帝国内で相応の高い地位を占めるには、貴族の家柄であるに越したことはない。その為に政略結婚がまかり通るようになり、女性をいわば物品のように管理する場所として設けられたと言っても過言ではない。極めて前近代的な制度であり、事実、人権団体や人権活動家から頻繁に抗議されている。帝国政府も対処を約束しているものの、一向に改まる気配がないのは、有力貴族や裕福な市民層にとって充分な利用価値が有る為である。
その目的上、帝国学園の中でも更に厳重な警備が敷かれており、また警備兵や教職員も全て女性ある。男性は生徒の肉親であっても、おいそれと面会することは出来ない。
このように高度な警備体制が敷かれていることもあり、政略結婚目的ではない、貴族の中でもさらに高貴な家柄の子女が、身の安全を図るためにノーブルコースへ進学する例も有る。

ポテト派とローカスト派

2017-04-07 | 設定:社会
貴族制を取ったことと、前皇帝ヘルムートの失政により、現在、帝国内では様々な社会格差が生まれている。その典型が「爵位を持つが貧困に喘ぐ下級貴族」=ポテト派であり、「一般的な貴族を凌ぐ財力、影響力を持つがあくまで市民階層」=ローカスト派である。
ポテト派は旧地球時代にある英国貴族が「我々はジャガイモのようなもの。有益なものは全て地下に埋まっている(すでに埋葬されている=故人である)」と自嘲したという故事に由来していると言われている。
現在のポテト派はヘルムート帝の経済政策により領地を失うなど、手痛い経済的な打撃を受けたものがほとんどだが、中には単純に放蕩三昧で資産を失ったものも少なくない。
一方のローカスト派は言うまでもなく昆虫の「イナゴ(蝗)」になぞらえられており、貴族の側から見ると「大量発生して利益を食い荒らす存在」だからである。
ポテト、ローカスト共に相手からの非難として使われた言葉であるが、敢えてそれを自らの名称として掲げる事により、互いを挑発する手段として使われている。
ポテト層、ローカスト層という呼称ではないのは、他の経済的な階層、裕福な貴族である有力貴族と、貧困に喘ぐ一般市民層も巻き込んでの、衝突に発展することが間々あるからである。
特に帝国学園での衝突が多い。これは貧しい下級貴族であるポテト派が、無料で高いレベルの教育が受けられ、有力なコネクションを得られる帝国学園へ子供を入学させることが多く、また高額の学費を払う事が出来る裕福な市民階層ローカスト派も有力貴族との繋がりを得る為、帝国学園への入学が多いからである。
各地の帝国学園に於けるポテト派とローカスト派の衝突は、オデッセウス作戦成功による好景気が続いていた二〇年から一〇年ほど前に頻発しており、現在(3020年)では沈静化しつつある。
現皇帝グレゴール以下帝国政府が敢えて両派の衝突を静観しているのは、双方が結託した場合、現政権や有力貴族へ矛先が向かう為とも言われている。

帝国学園

2017-04-04 | 設定:社会
汎銀河帝国の国立学園。中学、高校、大学の一貫教育体制を取っている。他にも公立、私立の学校、教育機関は数多くあるが、有力貴族や裕福な市民階層の間では、高い知識を得るだけではなく、有力なコネクションが築けるため、子供を帝国学園へ進学させる事が一つの目標となっている。
12歳から入学可能。一部を除き単位制で必要な単位を取得出来れば卒業できるが、一定期間は学園に在籍していなければならない。逆に20年以上在籍しても卒業の目処が立たない場合は永久放校処分となる。
貴族は入学金、授業料、寮費など諸雑費を免除される。その代わりに多額の寄付を求められる。これは義務ではないが、貴族の高貴な使命(ノブレスオブリージュ)として解釈される。寄付せずとも入学は可能であるが、高額の寄付を行った貴族の名は学園内の目立つ場所に掲示され、事ある度に学園関係者から賞賛される。
一般市民階層出身の生徒、学生は高額な入学金、授業料を支払わなければならない。しかし寄付金は求められず、むしろ高額の寄付金は賄賂と見なされて拒絶される。
入学試験は形式的なもので、いつでも入学でき、いつでも卒業できる。
また市民階層が特定の課程に進むには、貴族の推薦が必要である。
帝国軍士官を養成するための士官候補生コースには、貴族もしくは貴族の推薦がある市民しか入学できない。しかし戦闘技術講習や戦術、戦略の基礎知識など初歩的な授業ならば、希望すれば誰でも受けられるので、卒業後に帝国軍兵士を希望する市民階層生徒や、一部有力貴族の子弟が護身術や教養として受講することも珍しくない。
貴族や裕福な市民階層出身の学生、生徒ばかりなので、テロなどの犯罪の目標になりやすく、敢えて交通の便が悪い辺境に作られたり、大型艦を改装して利用される事が多い。その為、基本的に全寮制であり、帝国軌道海兵隊から派遣された警備隊が常駐している。
帝国学園の目的の一つが「帝国の社会制度を身をもって理解させる」であり、自ずと帝国学園そのものが汎銀河帝国の縮図である事を求められる。その為、できる限り学園の運営は学生、生徒に任され、教師は授業に専念している。あくまで現在の汎銀河帝国の縮図である為、学園内でも貴族と市民の階級差は歴然として存在しており、学園運営の中心とされる全校自治会の役職も、建前上、選挙を行っているが、多くの場合、有力貴族子女の持ち回りとなるのが常である。

帝国軍階級

2017-04-01 | 設定:社会
シュトラウス朝初期までは、旧銀河共同体統合宇宙軍(GCJSF)やそれ以前の三国時代の階級が混在しており、極めて複雑な階級制度だったが「ヒルデガルド帝の軍制改革」でシンプルなものに改められた。
階級は宇宙海軍、惑星陸軍、軌道海兵隊、そして近衛軍で共通である。

中将、少将、准将、
(代将)
大佐、中佐、少佐
大尉、中尉、少尉、
(准尉)
曹長、軍曹、伍長
上等兵、一等兵、二等兵

平時に於ける最高階級は中将。大将は特別な場合に置かれるか名誉職である。
皇帝は全軍の総司令官であり「帝国大元帥」だが、これは正式には軍の階級ではない。
なお汎銀河帝国軍において一般市民階層出身者は、昇進に制限が有る為、優秀な人材を活用するため、准尉、代将の階級が利用される事が多い。

辺境空域

2017-03-31 | 設定:社会
辺境空域は絶対的な距離で決まるわけではなく、帝国中心部へ繋がるリープストリームを利用できるリープ閘門がいくつあるかで決定される。一般に「辺境」と呼ばれる空域、星域は帝国中心部へ向かうリープ閘門が3つ以下である。
ナーブ辺境空域には、帝国中心部へ繋がるリープ閘門は、エレーミア星系にあるもの一つだけである。