ダンディズム白書

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痛いニュース locoroco

2007年02月06日 16時42分18秒 | Weblog
"ロコロコ"のCM「傾けて遊んじゃお!」→実は傾きセンサー無し

とかいうのがずいぶん前に話題になっていたみたいだが、これはとんでもなく痛いニュースであるので紹介したい。

基本的に自分はロコロコに微塵の興味もなかったので、ロコロコのうたをカラオケで歌えるようにしたぐらいで別に何のかかわりも持たなかった。体験版すらダウンロードしていない。

そんな俺が当時あのCM群を見て感じたことは、なんだか世界観を全面的に押し出したおかげでゲーム内容がよくわからないCMだなということだった。

しかしそのCMをみて誰かは問題であると感じ、提起したのだろう。

それは、ロコロコのCMでは明らかに傾けてゲームを操作しているかのように装い、傾きセンサー搭載であることを示唆しているにもかかわらず、PSPには傾きセンサーなどというものはなくオプションも存在しない、これは大規模なCMを用いて行われた詐欺であるというような主張である。

とりあえず全部のCMは当時見れなかったかもしれないので、ようつべでCMを検索し、七種類程度見た感想としては篠原涼子のでている傾いちゃう篇?以外ではまったくPSP本体を傾けるという描写はないし、そのCMにもまったく問題がないという思いである。

この人たちの主張の標的であると思われるCM内容はこうだ。


通学の電車待ちで体を傾けてPSPに熱中する男子生徒。
女生徒「ねぇ、ちょっとあの人おかしくない?」「ホントだ、なんかくねってて危ないよーあっちいこー」

路傍で座り込んでPSPを真横にする男性。「お散歩ですか、ゲヘヘ、ワンちゃんいいこだねぇちょっと飼い主さんの気を引こうとしてるだけだからねーおとなしくしててねー」

篠原涼子と思われる女性のPSPを傾けるアップ

踏み切りでくねくねしながらPSPをプレイする男性。ガキ「ちょ・・おま、怪しいよあいつ、ヲタまちがいねぇ・・ってかなにあの左右の動きヲタ芸すか?ヲタ芸なんすか??」

踏み切りを渡る気配はない。
ママ「だめよ、あんなもの見ちゃ、あれは人ならずものよ」ガキ「うぃーっす」

頭を動かしてはいけない美容院でも体を傾けてプレイする人。
「頭出す気がないなら帰れや」

篠原涼子も体を傾ける。

LRボタンにロコロコ使用キャラが落ちてくると左右に画面が傾く描写。
そして「傾けて、転がして、遊んじゃお!!」という文字。
音声では「つい体が動いちゃうんだよね」という。

「※マジで動きます!」駄目押し。

アソビが変わっちまうらしい。
「変わっちまうわりには、キャメルトライの兄弟分じゃねーか」


まず、
傾きセンサー搭載や、PSPを傾けることでゲーム内の世界が傾くなどということは一切言っていない。


そして、
散々体を傾けてPSPも真横にしたりしている描写があったが「つい体が動いちゃうんだよね」と言い、後に「マジで動きます」と表示する。

「つい」という言葉が付くということは、本来は動かさなくてもよいということである。つまりこの人たちは、動かさなくていいのについつい体が(PSPごと)動いてしまう人たちなのである。そして私たちはそんなCMをみて「そんなことあらへんやろ~」とだみ声で疑いの念をあらわにしてしまうが、駄目押しで「マジで動きます」とテロップが出る。

このつい動いてしまうという発言で、大体理解できるのが一般だと思うが、確かにこう勘違いするかもしれない。

「このPSPを傾ける動作は操作に必要な動作であるが、頭など他の部位が動くのは必要ないのについ動いてしまう」

そう考えれば、一見センサー搭載を勘違いすることができるような気もする。
しかし、こう考えるのには無理がある。

それは第一に、
PSPのアップが写るがPSP自体に一切オプションらしきものはついていないということである。
説明がないことも含めてこのゲームには傾きセンサーなどというものは付いていないことがわかる。

なぜなら、PSPはUMDというMDのようなディスクを本体の中に入れて遊ぶタイプで、コロコロカービィなどのように外部に露出したカセットで、カセットを大きくすることで基盤にほかの機能を持たせるものを付加することができるタイプではないからである。
それはPSPを持っている人間なら誰でもわかることである。

そしてもうひとつは、
終わり付近でLRにキャラが乗ることによって画面が傾くと言う現象である。
これはそのままLRで画面が傾くという操作系をあらわしている。

確かに何の説明もない一瞬の現象で操作にLRを用いることは理解できないだろう。しかし、このゲームはPSPが水平状態でもゲーム画面内が傾くということは明確である。

つまり疑念を感じた人たちの考えにこのモニター内が傾く現象を加味すると、
1、本来、頭を傾けて遊ばなくてもよい
2、しかしPSP本体を傾けて遊ばなければならない=ゲーム画面も傾く
3、ゲーム画面内は、PSPを傾けたことでさらに傾く

たとえば、CMのようにPSPを右に90度傾けたとしよう。
90度傾けたことによりゲーム内の画面が90度傾く、しかし体を動かさないとすると、
PSPの右の短い辺を下にした状態でゲーム内の世界では左の辺が下
つまり上下逆さまの状態でゲームをすることになる。

これではまともにゲームをするなら顔も同じように傾けなければとてもプレイできない。

傾ける操作系で画面が傾くのなら、画面内まで傾ける必要はないということは考えるまでもないことだ。

しかし、考えることをやめてしまった葦や、アウストラロピテクスの生き残りのような方たちの中にはそれでもまだロコロコに傾きセンサーが付いていると信じて疑わず、購入して詐欺であると訴える者がいるかもしれない。

そこで登場するのが
ネット上のHPや、他の広告媒体である。15秒かそこらのテレビCMだけでロコロコというゲームのすべてを解説する気はさらさらない、むしろそんなことをしているCMは少ないだろう。TVCMによってロコロコというものに興味関心を持たせることこそが企業の狙いであり、それらを見た消費者はHP、チラシ、ゲーム雑誌などでそのソフトについての詳しい情報を得るのである。PSPを持った人間であれば体験版をお店で手に入れたり、ネットでダウンロードすることもできる。

そうした行動によって、このゲームの操作系は明らかなのだ。
SONYは一切傾きセンサー搭載などと解説していない。

CMでも実際「LとRのコロコロアクション」と操作系をいうバージョンがあったことからも考えて、どこをどうとらえてSONYが詐欺などという発想がでるのかわからない。


わざわざもしかしたらいるかもしれない勘違いの人のために長々と打ったが、この痛いニュースは別に痛くもなんともなく、これを問題提起したやつの痛さとそれに賛同してしまったやつらのおつむの痛さが問題なのである。

もちろん問題提起したやつが、釣り氏だったかもしれないし、それにかかったふりをして書き込みしただけのやつらもいるかもしれない。
また、実際これは勘違いするだろと思ったひとも、あの痛いニュースだけの偏った情報であまり考えずにひどいCMだと思い込んだやつもいるだろう。

でもこんな情報に惑わされる人間がいるとしたら、生き方を変えるべきだと思う。

あるある大辞典だって嘘をつくし、みのもんただってこんな小さな可能性ぐらいの効力をあたかもものすごい薬のような機能のある食材であるかのようにえらそうに見せ付ける。

ましてHPや掲示板などでは裏づけなんてまったく必要ない情報が散乱している。

その情報をどこまで信じて、どこまでうまく取り込むか、それが問題であって鵜呑みにしているようじゃ人間ではないと思う。

そんな人はNatureでも見てればいいと思う。まあNatureでも間違いはあるが。


そんなわけで

『ええええええええええええええええええ?????????

「傾けて、転がして、遊んじゃお」って書いてるじゃん!』

ってだれもPSP本体を傾けるとはいってねーお。

っていう痛いニュースでした。

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