おとなりカフェ

過保護社会でどう暮らす


外国で生まれ育った友人が東京に来た時、電車に乗った際のアナウンスの多さに驚いていました。
あまりにうるさいと。

確かに、外国で電車等に乗った時を思い出すと、静か、というか、ぼそっと駅の名前を言うとか、何も言わないとか、そんな感じ。
大変なのは、列車が遅れているというのに、何もアナウンスがない。
駅員さんに尋ねると、あれを見ろと、電車の掲示板を指される。
ブルートレインで国境を越えても、何も言わない、音楽など流れるわけがない・・・
おかげで、目が覚めたら、ここはどこ?という経験もありました。
情けない経験。

過保護社会で慣れ切った私たちは、それはおかしい!と言いたくなるけれど、
そんなのは自分の頭で考えて行動しろと求める外の社会の常識です。

最近は、これまで「一般常識」とされていた範囲が変わってきていると言われます。
頭の中で定義していた一般常識の常識を書き換える必要があるんですね。
常識って、時代の変化とともに変わるものがあるのはそうでしょうけれど、変えてはいけないものもあるんでしょうね。
勝手に常識にしていた面もあるような気さえしてきますし、目の前の現実から考えると常識っていったい何?ということも。

製品の注意書きを読むと、何?こんな、あたりまえのことわざわざ書いてんの、なんて思うこともあります。
でも、最近では新たな注意書きや親切なアナウンスが、どんどん増えていく私たちの社会です。

確かに、文明と言うべきか、テクノロジーの発達で、使い方のよくわからないものは増えていると思います。
シニア世代、特に男性は自分で何かしようとすると事故で生命の危険すらあるのだそう。
レンジって簡単そうですが、使い方が正しくないと爆発しますからね。

でも、過保護社会に慣れきっている私たちは、
文字の多くなった注意書きなど、さらに読もうとしないし、電車のアナウンスがうるさいからか?携帯メールに没頭。
何かが起きればこんな商品や状況を作った企業が悪いとか。
そういうのが増えているとのことです。
お客様相談センターの人がストレス満点なのも・・・わかる気がします。

先日ニュースを見ていたら、ジュースの封を切って2週間くらい室温にさらしているうちに味が変わった、なぜ?という問い合わせや、入浴剤の米ぬかをぬか漬けに使って、電話をしてきた例が紹介されていました。

とはいえ、製品そのものの問題だって依然として多いのですから、そこは冷静に判断しなければ。


などという話を書いていたら、何でもかんでも、「モンスターペアレント」ということにして、対話をしても、話は聞いていない。問題に向き合わない。先送りする。
そういう体質の学校もあり、ほとほと困っている親が各地にいます。うまくいきません。

保育園の方々と話をすると、子どもが自ら育つ力が発揮できるように、そのしくみやしかけをいつも考えてくださっていますが、そこでよく出てくる言葉は、

子どもはなんとか育ってくれるので、親もね、どう育ってもらえるかなーと考えてますよ。

そういえば、私も、ずいぶんと保育園の皆さんに育ててもらいました。
まだまだ、ずっと修行中ですけれど。
子どもが保育園、幼稚園時代は親もいろんなことに気がついたり、自分を育てるチャンス。

せめてこの過保護社会でしなくちゃと思うことは、過保護でいいもの、過保護にしておいては絶対にいけないものの見極めかと、いつも頭の片隅では思っているのですが。
もちろん、まずは私事です。



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