ここで「サイレントお祈り」と言われる学生への対応が横行しているそう。
「サイレントお祈り」とは、「今後のご活躍をお祈りしています」という不採用通知の結びの言葉のある通知すらよこさず不採用という意味。
「サイレント」を決め込む企業の多くは、万が一辞退者が出た場合の穴埋めとして保留していることも少なくないそう。
他にもブラック企業、ブラックバイトなどの言葉も市民権を得ている昨今。情けないけれど、私たちが働き盛りの中核として形作っている社会で、次世代を担う若者に対しこんなことしていいの?ということが多々起きています。
就職活動という人生の重要なスタートにあたって、若者はそれなりに、これまでの人生をかけて取り組んでいます。しかし大人は・・・ずいぶんとその場しのぎで、狭い視点で、自分たちの都合のみで、若者をもっともらしく傷つけているようです。
現在の採用側の人は、その痛みを知らないんでしょうけれども。
若者のスタートの後押しどころか、むやみに挫いています。
これが世の中というもの、洗礼だ。めげている場合じゃない!などと言う大人も少なくないようですが、そうかなーと思う。
体力の続く、自分のことだけに集中できるうちに経験する、若い時の苦労は大事だと思います。
しかし、これは苦労ではない。ぜひ、まっとうな苦労をさせたいものです。
これから社会人になる人に大人として見せてあげる姿は、誰に対しても、年齢や立場に関わらず誠実に対応する、まさに大人の姿勢ではないかと思います。
そもそも面接・採用活動だって企業にとって大事な仕事のはず。納期や期限なくうやむやにするなんてありえません。
また、シンプルに考えてほしいのですが、かつてそんな対応をされた学生が社会人として人生を歩むなかで、その企業によいイメージを抱くことはあるのでしょうか。
長期的に考えるとさらに、ものすごい損失だと思いますが。
実は高校生の私の娘も、これに似たようなことに何度か遭遇しました。アルバイトの面接で写真を付けて履歴書を提出しているのに、一向に連絡が来ない。
最初の頃、どう面接を受けたらいいかもわからず何度も落ちていました。が、不採用の連絡が来ないまま、履歴書を返してもくれません。
写真にも履歴書書きにも、それなりにお金も時間もかけているのに8割が電話すらしてきませんでした。
「それがあたりまえらしいよ」と本人は言っていましたが、音沙汰の無いことに対して、世の中って、大人って、何ナノ?いったい。と、少なからずショックを受けていました。
私は過去に、「サイレントお祈り」のようなことをしたこともなく、連絡をするのもされるのもあたりまえだったので、私にとっても密かに驚きでした。
私たちは、「今の子どもは」「今の若者は」「自分たちの若い頃は」と簡単に批判的に言うことがありますが、その批判の種を、大人自らが彼らの心に投げ入れていることはないだろうか。。自問自答。
子どもは親・社会の鏡。これは間違いないことです。
この先の社会のためにも、こんな非礼なことがあたりまえになってはいけない。
そんなことを考えてしまいます。
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