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みどりのブログ

夏休みは・・・学校の課題に追われて追われて、ひたすら追われて・・・・・終わった!!!!!!

「博士の愛した数式」

2006-08-03 | 


「博士の愛した数式」小川洋子

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大好きな本です


80分しか記憶がもたない数学者の博士と
家政婦とその息子が過ごす日々を淡々と描いた物語です


博士が二人を記憶にとどめることはなく
思い出が残るわけではないけれど

博士と心を通わせる一瞬一瞬は、どことなく神聖なものに感じられます


博士との生活には常に数字があって
それは限りがなく、精緻で、完璧な秩序のなかで静かに佇んでいて

絶え間なく流れる時間のなかで
決して変わることのない確かなものとして存在します


その普遍である「数学」と、

流れてとどまることのない、博士との「時間」

この対称的な二つが、互いを際立たせながら見事に融合しています



この物語の世界そのものが澄み切っていて
読んでいて胸がぎゅーってなります
なんか読んでる間中、穏やかな気分でいられます


数学者って、芸術家???
ってくらい、数学が美しいものに感じられます



映画も観たのですが
話が淡々としているので途中寝そうになりましたが
博士はいい味だしてましたね

でも私はこの洗練された文章が好きなので
やっぱり個人的には本がおすすめです


「鳥人計画」

2006-08-01 | 



「鳥人計画」東野圭吾


東野圭吾の本はじめて読みました
白夜行とかかいてるから重いイメージがあったのですが
さらさらっと読めました

「鳥人」ていうのがスキージャンパーのことで、
ジャンプ界のエースの殺人事件のお話です

初期の段階で犯人が明かされ、
その後状況や視点が二転、三転していき
一つの目的に向かっていくのではなくて
状況がどんどん変化していきます

その先の読めなさがなんだか現実っぽいなぁなんて感じます


ひっくり返されるような驚きはあまりなかったかな?
でも飽きずに最後まで楽しめます


スキージャンプとか馴染みない題材だけど
そのへんも違和感なく。

スポーツ界に対するメッセージ性というか、
そんなようなものも感じますが
スポーツに興味ないのでそのへんは
「へぇ~」ってかんじで。

よく考えられていて、
なるほど理系っぽさが感じられます、なんとなく
この方のほかの本も読んでみたいです


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「悪口の技術」

2006-07-22 | 

「悪口の技術」 ビートたけし

 

おもしろくて一気に読みました

ほんとうに、強烈なひとです

鋭い切り口で世の中をザックリ皮肉ってて笑えるし、

妙に納得してしまったり

 

「未熟か成熟か」なんて意味がない。  

味が大事ってことだよ。

 

ところどころ、いいこと言うなぁ

しかも思いっきり理系で頭の良さが随所にかんじられます

批判のうまい人って、頭の回転はやいかんじします

 

「偉い人の友だちが一番お得」って、この人らしいなぁ

全く、同感です

 

恋愛観は、女の私から見ると・・・

おいおいおいおいってかんじですけどね


「青空の卵」「仔羊の巣」「動物園の鳥」

2006-07-10 | 



 「青空の卵」 
 「仔羊の巣」
 「動物園の鳥」 坂木司 (東京創元社)
  
ひきこもりの探偵のおはなしです
シリーズ三部作


ひきこもりの探偵鳥井と、主人公坂木は特殊な関係で
互いのことに関しては異常なほどに心配します
鳥井のキャラクターは強烈で、
無口、無愛想、わがままで坂木以外には感情を動かさない

事件を解決していくごとに、
鳥井と坂木は成長して行きます

キャラクターが魅力的で、
過去の事件に関わった人たちが
シリーズにわたって登場したりするので愛着わいてきます

事件も、殺人事件などはなく
日常的な小さな事件を解決していくといったかんじ
でもけっこう社会的な問題を抱えた事件だと思う


ミステリ的な要素より、キャラクターが好きです
「名探偵コナン」をみてるようなノリで読めます
(内容もキャラクターも違うけどね)

けっこう女性受けしそうなかんじですね
やけに美男美女が多いあたりも、よいかと思います

鳥井のキャラも好きです、悪ガキってかんじで
受け入れられないって人割といるみたいですね
なにしろ、協調性がない
こーいうムカつく人、好きです

人の弱さや脆さ、暖かさがていねいに描かれていて
とっても優しいおはなしです



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