沈まぬ太陽。

2009-12-21 02:04:10 | 歯のこと以外
山崎豊子氏原作の「沈まぬ太陽」文庫版を読了し、映画を観てきました。
日本航空が舞台で、元社員の故小倉寛太郎氏をモデルにした作品なのですが、この作品が連載されていた頃は、連載されている雑誌を日本航空が自社の機内に置かなかったといいますから、真に迫った内容であるということが想像できます。
文庫版は5巻から成り、1~2巻は主人公が組合運動の報復人事により、不当に海外の僻地をたらい回しにされたときの話、3巻は営利主義に走りすぎたため安全運行を怠り、自社機が御巣鷹山に墜落し、多数の死者を出したときの話、4~5巻は腐敗した組織を立て直すために、部外者の会長を招き入れるものの、様々な妨害工作により改革が失敗に終わったときの話が、それぞれ描かれています。
山崎豊子氏の作品は、僕が中学生の時分に「白い巨塔」を読んで以来、愛読しておりますが、驚くべきは氏の圧倒的な取材力です。
例えば、本作品に「ヘミセクション」という単語が登場するのですが、どういう意味かご存知の方は少ないかと思います。
ヘミセクションとは、2本の根っこを持つ歯で、そのうちの1本の根っこが保存不可能になった場合、そちらを抜去し、もう一方の根っこを保存するという治療法のことを指します。
歯科の世界でも、仕事を始めて間もない人や、不勉強な人は知らないであろうこういった単語を、作中に登場させるあたり、畑違いの仕事をしている氏が、いかに勉強熱心であるかを物語っています。
随所にこうしたうなずかされる部分を散在させていることで、氏の作品はさらに崇高になっているように思います。

さて、映画の方ですが、これだけの内容をよく3時間程度にまとめたな、というのが感想です。
結末やストーリーをだいたい知っていたというのもありますが、大きな感動などはありませんでした。
辟易したのは、要所要所に入るCGです。
例えば、アフリカで象が倒されるシーンや、飛行機が飛び立つシーンなどがあったのですが、CGの技術が進歩したとはいえ、いかにも作り物っぽく、作品にのめりこむことが出来ませんでした。
キャスティングはこれ以上ないほどでしたので、僕個人としてはとても残念でした。

経営再建やら年金やらで、最近も色々な報道がされている日本航空ですが、一連の作品により、より興味を持つことが出来るようになりました。
今後も要チェック、といったところです。

集大成。

2009-12-14 21:15:50 | 歯のこと以外
昨日、僕がレッスンを受けているサックス教室の発表会がありました。
この発表会のために、数ヶ月前から血のにじむような特訓を・・・したわけではありませんが、同僚の2人と共に、それなりに頑張ってきました。
レッスンを始めて4ヶ月の僕たちは、演奏では他の参加者たちにかないませんので、とりあげず盛り上げようと画策しました。
そして、一応の成果を挙げたと自負しています。
次回は、6月に発表会があるとのこと。
あたりまえと言えばあたりまえなのですが、次回は音楽のクオリティに重点を置き、完璧な演奏を目指したいと思います。

ちなみに打ち上げは、他の楽器の方とも交流が図れ、なにより同僚たちとの友情が深めることができ、とても有意義でした。
こういった他業種との関わりも、大切にしていきたいですね。

格闘技がアツい。

2009-12-07 18:47:12 | 歯のこと以外
先日、K-1の試合をテレビで観戦しました。
K-1の黎明期はKOの連続で、夢中になって見ていたものですが、ここ最近は、遠くからローキック、2~3発パンチを打ってはクリンチ、そのうちお互いに疲れてそのまま判定・・・のような、イマイチな試合展開が多いというイメージがあり、あまり熱心に見ていませんでした。
しかし、5日に行われたGP FINALはどの試合も見ごたえ十分で、ほとんどが1R KOという、ファンでなくても十分に楽しめる内容でした。
とくに世代交代が叫ばれる中、ここにきて大御所のシュルトが圧倒的な存在感を見せつけました。
バンナとボンヤスキー、バダ・ハリと、並み居る競合を秒殺で仕留める様は、まさに鬼神の如き、一体どこまで快進撃は続くのでしょうか。

そして、その前に行われたボクシングの内藤-亀田戦も、判定にもつれ込みましたが、これまた面白い試合でした。
内藤選手の動きをよく見て、的確にカウンターを放つ亀田選手は、外国人のかませ犬を使わずとも、もう立派なチャンピオンといった感じです。
また内藤選手も、10歳も年下の選手と、顔をあんなに腫らしながらも、最終ラウンドまで立派に打ち合いを果たし、感動させてくれました。
亀田選手の今後の階級や、内藤選手の去就など、興味は尽きません。

ということで、最近は格闘技が面白いです。
恒例となった大晦日のDynamiteでは、魔裟斗が引退試合をやるようですが、これまで1勝もできていないサワーにどう喰らい付いていくかや、実写版キン肉マン、美濃輪がどんな試合運びをするかなど、注目の試合がいくつかありますので、今から楽しみです。