光陰矢のごとし。

2009-11-30 17:24:39 | 歯のこと以外
今日で11月は終わり、明日から12月、師走です。
毎年年末になると思うのですが、年をとったせいでしょうか、本当に一年が過ぎるのが早くなりました。
しかし僕が思うに、時間が早く感じるのは、何かに追われるようになったからだと思います。

例えば一日単位で考えてみますと、朝出勤して、午前の診療は3時間ですから、瞬く間に終わります。
お昼休みは1時間ありますが、スタッフのみんなとおしゃべりしながら昼食をすませると、すぐ午後の診療です。
スタッフルームから、笑い声を聞いた患者さんも、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。
昼食後には午後の診察がありますが、僕は診療が終わった後に、英会話教室やサックス教室、以前はダイエットのサロンなどに通っていましたから、「診察が終わったら、すぐ教室に向かわないと間に合わないな」などと考えつつ診療を終えると、夜になっています。
諸々済ませて家に帰り、寝て起きたらまた最初に戻る・・・という流れを、毎日のように繰り返します。

1週間単位ですと、月曜日は英会話、水曜日はサックス、木曜日は休診日ではありますが銀行と英会話、土曜日は散髪、日曜日は講習会・・・などと、一つのイベントが終わるごとに、次から次にスケジュールを消化していかなければなりません。
それらをこなしていくと、またつぎの1週間が始まります。

1ヶ月単位でみてみますと、上旬は、まず毎月10日前後にレセプトの締め切りがありますので、診療時間の合間に、そのチェックなどを行います。
中旬は、特に何もないので、診療に集中できますが、下旬に入ると、当院の給与が月末締めということで、給与計算などがあります。
細かい所では、来月分のタイムカードを作らなければいけないとか、スタッフのシフトを決めなければいけないなどの仕事もあります。
また下旬には、診療報酬が1ヶ月でどれほどのものになっているかという、経営者としての心配などもあり、なんとなく心休まりません。
結果が出て、一息ついたのもつかの間、月をまたぐとまた「レセプトのチェックをしなければ」と最初に戻るわけです。

ということで、診療に、プライベートに、事務仕事に追われながら、毎日を消費していくことにより、あっという間に月日が流れるのだと思います。
生き急いでいる感がありますが、無為な日々を過ごすより、毎日を必死で生きて、自分の人生に悔いを残こさないようにしたいと常々願っています。
「忙しい忙しい」と、ボヤいていても、なんだかんだで充実した日々を送っている僕なのでした。

遠方より。

2009-11-23 18:14:53 | 歯のこと以外
昨日、山形の医院に勤務していた頃のスタッフが、訪ねてきてくれました。
なんでも、ドンキホーテに来たかったのだとか。
その行動力には、脱帽です。
また、野菜や果物やお菓子など、いろいろお土産を持ってきてくれました。
特に、自分の家で採れたというおいしそうな白菜は、この季節には鍋にもってこいなので、早速今日の夜にでも食べようかと思っています。

かつて孔子は、
有朋自遠方来 不亦楽乎 (朋あり遠方より来る、また楽しからずや)
という言葉を残しました。
この現代においても、こうして友人が訪ねてきてくれるというのは、本当に嬉しいことですね。
感謝感謝、です。

症状を診る、賞状を見る。

2009-11-16 10:33:56 | 歯のこと
歯医者の待合室に、賞状が貼られているのを、見たことがある方は多いと思います。
漢字で書いてあるものなら、だいたいどんなものなのか見当がつくと思いますが、英語で書かれていたりすると、よほど英語が堪能な方でない限り、どんなものなのかわからないのが普通だと思います。
一体あれの正体は、何なのでしょうか?

一世を風靡しているインプラントですが、1社が独占して製造しているものではなく、世界中にたくさんの会社が乱立し、統廃合を繰り返しているのが現実です。
ですから、自社の製品のシェアを拡大させたいというメーカーは、「定価で何十万する講習会ですが、無料で参加できます」といって、歯科医を集めます。
そして、午後から数時間講習を受けただけの歯科医に、それっぽい英語で書かれた賞状を配ります。
また、会員を集めたいがために、小さな学会やスタディグループなどは、適当に定めた基準に従って、「なんとかコーディネーター」なんて名のついた資格を乱発し、賞状を配る場合もあります。
海外旅行がてら、現地の大学で講義を聴いて、病院の中を見学しただけでもらえる類の賞状もあります。
歯科検診の際に、おじいちゃんおばあちゃんの前で、ちょっとした歯の講釈をたれるだけでもらえる賞状なんていうのもあります。
こうして、歯科医の手元には、賞状が増えていきます。

余談ですが、博士号にも種類があり、大学院に在籍し、自らの手で研究を行い論文を仕上げた人と、医局に寄付をし、医局員に研究をさせて、論文も仕上げてもらうような人がいます。
どちらの博士号に価値があるかは、言うまでもないでしょう。

一方、何十人もの患者さんの記録を集め、検証し、それをまとめた論文を何本も書かないともらえない資格や、海外の大学に入学し、専門のカリキュラムを修了しないともらえない、お金や時間に相当の余裕がないと取れないような、ハードルの高い資格もあります。
本来賞状というのは、それなりの努力や功績が認められた人のみが手にすることが出来る、特権的なものだからこそ、価値があるのだと思います。
そういった賞状は、たかが紙きれ一枚ですが、プライスレスの価値があります。

ということで、賞状一枚にしても、実はその重みに相当差があります。
飾ってある賞状がどの程度の代物なのか、診察を待っている間に想像してみるのも面白いかもしれません。

三つ子の魂。

2009-11-09 17:51:33 | 歯のこと
昨日は、東京で矯正の講習会でした。
学生時代、勉強と名のつくものはあまねく嫌いだった僕ですが、歯科医になってからは、どんなことでも貪欲に勉強したいと思うようになりました。
普段は主に歯の勉強をするわけですが、たまに公立高校の受験問題などが新聞に載っていたりすると、つい解いてしまいます。

例えば、「二次関数y=2x^2で、xの値が-2から5まで変わるとき、yの値の最大値と最小値を答えよ」みたいな問題がありました。
おっちょこちょいな僕は、「最大値は50、最小値は8に決まってる」と答えたわけですが、言わずもがな、正解は「最大値50、最小値0」ということになります。
おそらく、中学生のときも同じ間違いを幾度となくしたと思います。
本当にイヤになってしまいますね。
三つ子の魂なんとやら、です。

というわけで、日常の診察でこんな凡ミスが許されるはずがありません。
気を引き締めて、診察に臨みたいものです。

CDに歴史あり。

2009-11-02 09:52:46 | 歯のこと以外
先日、引っ越してきてからずっと、棚に押し込みっぱなしになっていた、CDの整理をしました。
とりあえず全部棚から出して、ジャンルごとに並び替えたのですが、ジャケットを見ていると、その当時の状況が頭に思い浮かんで、なかなかに感慨深いものがありました。
中学校、高校のときに夢中になっていたCDは、ほとんど手元にありません。
理由は、お金に困ったときに売却したからです。
ちなみに、「ブルーハーツ」なら、いまでも何でも歌えるぐらいにはまっていましたが、当時はカセットテープで聴いていたので、今はどこにあるか分かりません。
ということで、僕のCDヒストリーは大学時代から始まります。

まず、大学の初期の頃は、「ジャミロクワイ」や「マザー・アース」、「ブランニュー・ヘヴィーズ」のようなアシッドジャズのCDをよく聴いていました。
また、「ニルヴァーナ」や「パール・ジャム」や「サウンド・ガーデン」のようなグランジのCDも散見されます。
「レニー・クラヴィッツ」や「グリーン・デイ」などのようなロックも聴いていたようです。
ということで、ノンジャンルにメジャーな洋楽を聴いていたと言っていいでしょう。

大学生の後半になると、がらっと音楽の趣味が変わります。
スカとの出会いです。
スカは、日本では「東京スカパラダイスオーケストラ」や「レピッシュ」、「ジッタリン・ジン」などに代表される、裏拍を強調した軽快なリズムの音楽です。
僕が主に聞いていたのは「ケムリ」や「ポット・ショット」や「スネイル・ランプ」などの、日本のスカコア、スカパンクです。
そのへんのバンドに影響を受け、また同じ学年にギターとドラムとベースとトロンボーンとトランペットができる人たちがいたことなどから、スカコアバンドを結成するに至りました。
僕はアルトサックスを担当していたのですが、管楽器をやっているとどうしてもやってみたくなるのがジャズです(だと思います)。
バンド練習の合間に、デタラメにジャズのスタンダードナンバーをまねたりしていました。

このような経緯から、大学の卒業後はほとんど一貫して、ブログに前述の「ジョン・コルトレーン」や「ソニー・ロリンズ」、「マイルス・デイヴィス」などのジャズを聴き漁りました。
しかし、歯科医師の免許を取得し、歯科に関する知識も技術も未熟な時期に、音楽だけに血道をあげているわけにはいきません。
ということで、これを境に特記するようなCDはありません。
今後、僕のコレクションにどんなCDが追加されるかはわかりません。
しかし何十年後かに、またこうして昔を懐かしむ日が来たとき、充実した日々だったと思えるような生活を送りたいものです。