新MICHY WORLD 

あれこれ、あれこれ、好奇心赴くままに熱中生活MICHYの世界

なんとかならないのか

2011-01-26 08:23:43 | 読書の世界
『ルポ 若者ホームレス』(飯島裕子著 ビッグイシュー基金 ちくま新書)

年末コンサートに行った帰り、まだ夕刻という時間、
ガード下でちぢこまって寝ている人を見ました。
2日続けて、同じところで、同じ姿。
体つきを見ると、どうも若者のよう。
その姿が脳裏にやきついています。

そんなこともあり、手にした本。
ビッグイシューを販売している若者や炊き出しに集まる
20代~30代の若者50人へのインタビューをもとに、
若者が置かれている困難な状況を書いてあります。

この本を読むと、なんともやるせない思いにさせられます。

若いのだから、選り好みしなければ仕事はあるでしょ。
働けばいいじゃない。って?
でも、自己責任なんて簡単には言い切れない、
構造的な、転落をまねく、現実。

インタビューに応じた50人の8割は正社員経験があったといいます。
職探しをしてこなかったわけでもない。
リストラ、職場内イジメ、過酷な労働での健康を害した等々、
様々な事情で離職。
正社員→アルバイト→製造業派遣→日雇い派遣…というパターンで
労働力としてダンピングされていったケースが多いということ。
2003年の製造業派遣の解禁は、失業即ホームレスという事態を助長した。

なんとかならないの?
いや、なんとかしなくちゃ。
たとえ、ガード下に寝ている青年に手を差し伸べることはできなくても、
そういう人たちの存在を直視することはしなくちゃ。
と、心揺さぶられた本でした。








おいそれと

2011-01-24 08:37:31 | 日記
今年、トイレに架けてある日めくりカレンダーは、
『知ってびっくり! 日本語の常識』(学研教育出版)です。
昨年の『みんなの韓国語』と同じように、
週3枚の変則日めくり。

今週前半のページは、
「おいそれと」―「慎重に考えることなく。簡単に。
         おいそれと承諾できない などと使う。
         感動詞「おい」に、代名詞「それ」がついた語。
         「おい」と呼ばれて、すぐにその事にとりかかるという意味
         とされる。

ほっほー、そういうことなの?
毎回毎回、知らないことばかり。私って常識ないのかしらん?

しかし、このカレンダーにピックアップされている
言葉は、どういう基準で選ばれたのでしょうね。
「きざ」「押っ取り刀」「「しゃらくさい」「三下」「ぴか一」
「虚仮(こけ)」

なんだか、ヤクザっぽくて、おいそれと使えない言葉が多いような…?

でも、めくっていくのが楽しみなのは、
日めくりとしては よし。
つい、先々までめくって見たりして。

因みに、次のページは、「駄目を押す」です。


 

必読の書

2011-01-17 16:57:10 | 読書の世界
『コメの話』(井上ひさし著 新潮文庫)
『どうしてもコメの話』(井上ひさし著 新潮文庫)

TPP参加、逼迫のこの時期、
日本の行く末を考える人ならば、必読!!と思います。
平成4年、5年に、コメの自由化が話題になっていたときの、
講演録やエッセイ、論文なのですが、
今にも通ずることがいっぱい書かれています。

コメの輸出入の自由化をしてはならないということを、
特に水田を大切に存続させねばならないということを、
これでもか、これでもかというぐらい、
あれこれの理由をのべていらっしゃるわけですが、
その1つひとつが、ほんとにそうだなと思えることばかりです。

農業には食糧自給ということだけでなく、
周りの環境にいろいろな効果や利益をもたらすということ。
ダム効果、地下水保全は言うにおよばず、
数字に換算されない風景とか文化的なものとかも含めて
なくしちゃいけないと。

食の安全面からも、
国際食品規格の国際標準化(ハーモニゼーション)の基準の甘さを指摘。

工業と農業を同じ土俵で論じる愚かさ。
国際的な米価の視点からも。

食糧を自給しない国の危うさ。
 ―「だれかがどこかで永遠に食糧を作ってくれていて」
  「お金を出せばなんだって買えて」という2つの幻想を
  素直に信じているところがきわめてノーテンキ坊やであり、
  ほとんど犯罪的と呼ぶに値するぐらい楽天的な日本人

長い年月、土壌流出もさせず、連作に耐えてきた日本の水田の稲作を
潰してはならない、と。
 特に
 ―中間村や山村の水田は、どうあっても死守しなければならない。
  そういう地域の農民は棚田耕作のかたわら森や林の手入れをして
  くれているからである。

日本にとっての損だけでなく、
全世界の食糧危機も見据えて、
農業をみんなで支えていくことの重要性を今一度考えてみたいと思います。



食の基本

2011-01-12 10:14:35 | 日記
稲刈りも脱穀もお手伝いできませんでしたが、
昨年、一歩の会で育てた陸稲を2合ほどもらってきました。
助成金で精米機も手に入れてあって、
目の前で精米したのをいただきました。



わらくずが混じったり、くずれ米があるのはご愛嬌だね。
まだ食べていないので、味はわかりません。
たぶん、銘柄米には及ばないと思います。
けれども、米は米。
やはり主食となる穀物ができると、
何か食の生産をしている気がしてきます。

個人的な食料自給なら、こんな楽しみでいいのでしょうが、
日本全体の食料自給率は下がるばかりで、
TPP参加で日本の米作りは壊滅してしまうのではないか!
と心配です。

井上ひさし著の『コメの話』『どうしてもコメの話』を買ってきて、
読もうと思います。

昨年末から、母の歯が抜けたために食事量が減ってしまって、
糖尿病治療をしている母は、低血糖症を起こす頻度が高くなりました。
かゆを炊いたり、
野菜を細かく刻んだり、軟らかく煮たり工夫していますが、
やはり前のようにたくさんは食べられません。

しっかり噛んで味わって食べることの大事さを
改めて感じています。





目標に向かって

2011-01-05 08:12:33 | 日記
2011年が明けまして、はや5日。

昨年末に、母の入れ歯が1本外れて食事がしづらくなり、
おせち料理や雑煮をどうやって食べやすくするか、
考え考えの年明けでした。
必ずしも、正月に雑煮を食べなくちゃいけないものでもないのですが。

そんなこんなはありましたが、
息子も帰ってきて、のんびり過ごし、
一緒に、夫の実家や那須にも行けて
いい正月でした。

息子が運転をしてくれたので、
夫は後部座席で「楽でいいなあ!」って。

今回のドライブで、おもしろいことがありました。
息子のためにカーナビをセットしていったわけですが、
途中、渋滞やその他の事情で進路を変えた時、
カーナビの反応が面白かった!

最初に設定したコース目標に向かって、
あくまでもナビゲートするその執拗さたるや、
もう終点に近づいているのに、
設定した立ち寄り地点に引き戻そうと案内しつづけるのです。

賢い〝カーナビさん〟は、今走っている場所をしっかり認識して
最初に設定された地点に向かってすばやく修正してナビします。
しかし、こちらは何度も行っているところなので、
裏道もわかるし、〝カーナビさん〟を無視して走るよう
息子に指示します。

それでも、〝カーナビさん〟は、怒りもせずに、
抑揚のない声で、「まもなく右方向です」「右です」

あくまで最初の目標に向かって、
それが遠回りになろうとなんだろうと。

さて、今年の私の目標、どう設定しましょうかね。