絵日記

「世の中の役に立つ」ものではなくただ「絵でしかない」ものを描いてみたいな、と。

さあ、絵を描くぞ

2024-05-30 13:31:40 | 絵画

73歳になり、身体のあちこちに不具合が生じて、仕事を辞め隠遁生活(笑)に。

今どき、良くあるはなしです。

で、「絵を描こう」と。

これまでも仕事では美術に関連するものが多かったのですが、

「絵らしきもの」は描いても「何の役にも立たないただの絵」は、

中学以来、ずっと描いたことがなかった。

つまり、説明のための絵解きであったり、設計図代わりのデザインであったり、

完成予想のイメージ図だったりは、ずいぶん描いてきたのですが。あと、舞台の大道具

とか背景画も描いたりしました。

仕事から解放されたのをイイことに、これからは「社会に何の役にも立たないただの絵」

を描いてみたいな、と・・・

 

幼稚園に上がる前から、絵は描いていたように記憶しています。

クレヨンで新聞の折り込み広告の裏かなんかに、描いていたかな。

技術的な問題なのか紙の質によるものなのか分からないけれど、当時は(1950年代前半)

広告の裏はたいてい白紙でした。

幼稚園でも主な画材はクレヨンでした。鉛筆はすぐに芯が折れてしまって

使いづらいものでした。同様に色鉛筆も折れやすかった。

こどもが力加減を調整できなかったのももちろんですが、当時の鉛筆は今よりずっと

折れやすかったのです。

それに畳に座卓式の当時の生活では、こどもは畳の上に紙を置いて描くことが多く、

鉛筆で描こうとすると紙に穴が開いたりしました。

回転ハンドル式の鉛筆削り器も無く、鉛筆に被せて回す式の簡易な削り器もまだ普及して

いませんでした。使い捨て剃刀の刃を使ったナイフで削るのがふつうでした。

当然、幼児には削らせて貰えず、親か先生に削ってもらうしかありません。

そんなわけで、クレヨンに画用紙というのが、幼稚園でもっとも使われた画材になります。

幼稚園では、こんな絵を描く子が多かったと思います。

こうした絵について、次回で考えてみます。