<高台学会>

高台の鑑賞と研究 

事例 255

2015-05-03 10:43:54 | Weblog
堀の手の唐津筒盃であります。
高台に何か決定的な瑕疵があったのでしょうおおよそ高台の半分ほどがたいそう丁寧な金直しが施されております。
ものを大切に愛好するというその心根が痛いほど伝わる証拠とも云えるでしょう。

さて、当事例集でも幾度となく紹介させていただいておりますが、
世の中の古陶磁愛好の酒徒には筒盃好き、いわゆる筒盃偏愛症候群というのがあります。
これは軽度のもの(単なる筒好き)から、日常生活に支障をきたす重篤例までもが幅広く報告されております。
重篤例の中には、
妄言(意味もなく筒、筒とつぶやいたりする)、
幻視(あり得ないことではありますが筒盃が目の前に見えてしまう)、
さらに進行しますと、
虚脱(筒以外のものに気力がなくなって,何もしたくなくなること。
ぼんやりして,何も手につかなくなること。 例「 -状態」)
ということが起こります。ここまで来ますればこれは治療という段階であります。

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