実はカナダから孫がやってきた。まだ0歳9ヶ月。我が家では、ゴジラ来襲のごとく、暴れているが、とにかく笑顔がかわいらしい。
今日街を歩いていたら、たまたま通りかかったおじいちゃんが孫見るなり、「マルコメくん」って。確かに似てる。
それにしてもだ。今回初めて0歳児を連れて歩いたんだが、日本社会は子供には随分冷たいように思われる。
孫の母親、つまり僕の娘だが、どうも日本は子供を連れての行動に負担がかかるというのだ。例えば、建物の作りが子供が一緒であることを、あまり想定していないのではないかと感想を漏らす。カナダでは感じることがなかったという。
もちろんカナダでは車移動が当然で、こちらに来てからは電車やバスをよく利用するという違いはある。さらにいえば、ベビーカーが違う。なんとデカイのだ。今回カナダで使っているものを持って来ているのだが、日本のそれの2倍ある感じだ。
まあ土地がないからねえ。街を歩いても、狭くて狭くて。日本のベビーカーであれば十分通れる幅がある道でも、孫のベビーカーは通れない。そもそもカナダの歩道自体が広いもの。これはしょうがない。
ところが、娘が言うには、駅やデパートやファッションビルに入って移動するとき、なんだかどうしても移動時間が長くなるようだ。もちろんベビーカーで移動であるから、どこでもエレベーター。駅でもエレベーター。なんだか使い勝手が子供連れが遠回りに設定されているとの印象。
ついでにエレベーターが狭い。デパートのエレベーターでも広くはないし、なんだかベビーカー優先という感じがないとご立腹の様子。「狭い日本だからねえ」と応えてみるが、そもそも人々が協力的ではないとの印象。カナダでは、子供がいたら、当然のこと配慮してくれるという。気配りって?日本じゃなかったっけ。
明石市を再生させたというか、子供中心で社会作りをした泉房穂さんを思い出しながら、明石はこういう点でも子供中心になっているだろうかと、ふと思ってみたりした。
我が家のマンションのエレベーターは極狭で、このビッグサイズのベビーカーと僕が乗ってしまうと、もう誰も乗れない。家族2回に分けてだが、しょうがない。
で、一番嫌な気持ちになったのが、電車に乗ったときだ。どう見積もっても、「迷惑」と顔に書いているし、本当に冷たいと思う。実際迷惑にならないようにと考え、あえて空いている各停に乗ったりもした。空いているというのに、避けてもくれない。
こちらが「すいませ〜〜ん」と頭を下げながら、それでもなかなか避けてくれない若い男がいたよ。すんげえ空いているにだよ。たまにおばあちゃんが声をかけて来てくれ「かわいいねえ」などと言ってくれるのが救いである。
今回孫が来て、一緒に行動してみて、日本社会がいかに子供に冷たい社会か実感した。そりゃ、少子化加速するよね。子供が嫌いというか、無関心なんだから。