終の棲家ストーリー

まさか!の還暦家つくり。しんどくならないように、ゆっくり書きとめながら・・・。

ウメの枝で染める

2014-10-28 20:47:55 | 草木染

媒染は灰汁を用いた。

どうもキリッとしない。

水洗して乾燥した布たちは、もっとさらに白っぽい。

梅の枝を、都市ガスの鋳物コンロでグラグラと煮返したのだけれど、

プラム色の薄色にしか、染まらなかった。

しかしまあ、自分で伐採した染材でさえ、満足に染まらないのだから、

いただいた枝で、うまく行く筈がない。

染料店で入手した商品ならともかく、

普段から、採集した染材の鮮度をいちばん気に掛けているのに、

いただいた木や草を、「何時、何処で?」と問う訳にもゆかず、

考えもなく、ありがたく使わせていただいた。

染め経験の無い方からの、好意あふれるご提供に甘えてしまった。

無垢な親切、戴くときも差し出す時も、これが難しい。

長く生きてきて、“親切”にまつわる失敗や後悔は、枚挙に暇がないほど。

もういい加減、さらりとスマートに通り過ぎることができれば、いいのだけれど、

時々は痛い後悔を噛みしめる、それもまた人生。

で、取りあえず、

中途半端な愛想笑い、欲しがり屋風の媚び、は止めにしよう、と格好付けてみる。

それにしても、煮出している最中に無味無臭だった、染材、

そこで気づくべきだったよ、ネ。

 

 

 

 



最新の画像もっと見る