終の棲家ストーリー

まさか!の還暦家つくり。しんどくならないように、ゆっくり書きとめながら・・・。

黴の華

2013-02-13 21:13:16 | 草木染

染め場に置きっぱなしになっていた、寸胴鍋。

三週間前に抽出した、ザクロの染液が残されたまま。

今日、もういい加減に片付けなくては、

と、蓋をとったら、

大小の丸い物体が、ヒラヒラと浮かんでいた。

友禅の雪輪模様のようでもあり、しばし見とれる。

見たこともない、生き物。

クロッシェレースのモチーフ?吹き寄せ煎餅?千枚漬け?

カビのように、は、忌避すべき人や物に向けられる言葉、

意に反して増殖を重ねる、嫌われ者(物)。

突然顕れたカビ、に魅せられて、カメラを持ち出す。

カビの一個一個は、名付けたいほどしっかりしていて、

つついても毀れない堅牢な造作だ。

液を庭にぶっちゃけたら、リュウノヒゲにひっかかって、

それでも凛と、存在している。

カビと遊ぶ、春宵。

 

 



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