終の棲家ストーリー

まさか!の還暦家つくり。しんどくならないように、ゆっくり書きとめながら・・・。

夜明け前

2010-12-14 21:04:21 | 世の中
雨だから、散歩、休もうか。

迷いを振り払って、雨傘広げて、歩き始めた。

お気に入りのギンモクセイの香りは、もう漂って来ない。

白いビーズのような花々が、師走半ばまで咲いている訳がないし。

漆黒に濡れたアスファルトに、赤信号の灯が暖かく映える。

遊歩道の常夜灯は、こんなに間遠だったのだろうか。

ツワブキの鮮やかな黄色が、闇に浮かぶ。

雨のせいか、あまりに人が少なくて、1kmの間に出会ったのは4人ほど。

少し不安になって、引き返そうか、と迷いながら、

漸くカタツムリ橋まで辿り着けた。

そうか、雨の日は、室内犬の散歩が中止されることがあるのかも。

冬至は22日、だから今がいちばん深い闇の中。

政治の世界も、メディアのなりふり構わぬキャンペーンがいや増す気配。

この国民にこの政治、

自業自得、

と、斜に構えるなど、たしかに傲慢だと思う。

先日観た劇団四季の“ウィキッド”さながら、石もて打つ多数派。

昭和の戦争に突き進む国民の熱狂を聴きながら、

為す術もなく戦慄する少数派が存在したことだろう、と、

縁もゆかりもない、その少数派に思いを寄せる、雨の夜。

昼間観た、岩上安身さんによるウォルフレン教授のUSTを思い出し、

非力な自分に打ちのめされる、のは、

冬至前ならではの、ひとしお深い闇のせいだろうか。















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