日本のプログレバンド、ファーラウトの唯一のオリジナルアルバム。
ファーラウトは宮下フミオと頭脳警察の左右栄一を中心として結成されたバンド。本作はゲストに喜多嶋修と山中明(ジョー山中)をメンバーに加えて作成された作品です。
宮下フミオはその後、ファー・イースト・ファミリー・バンドを結成することなり、ファーラウトはファー・イーストの前身となったバンドであると言えます。
本作はレコードA面とB面でそれぞれ1曲づつという大作志向のアルバムとなっています。
サウンドは禅/瞑想といった東洋的なイメージにサイケデリック/プログレッシブロック/ハードロックが合わさったような曲調であり、静と動がハッキリしたゾクゾクするような内容となっています。
「Too Many People」の緊張感漂うヘヴィなギターリフは一度聴いたら忘れられないほど。そしてアルバムタイトルとなった「日本人」は東洋的なメロディで始まり、エモーショナルでブルージーなギターソロが展開された後、急に読経が始まりリスナーの度肝を抜いてきます。
総評として邦楽史上最強のサイケデリック/プログレッシブロックアルバムであり、今までの邦楽ロックに対するイメージが覆るレベルの大名盤です。ぜひお聴き下さい!
【トラックリスト】
1. Too Many People
2. 日本人
Too Many People
日本人
東洋的なイメージはその時代ならではかと。
ジャケもインパクトがありますが、80年代の終わりにCD化された時に
海外でサイケとして評価されたとの話を聞きます。
海外では何度も再発されているようで。
そしてファーラウトの初期はハードロック的な演奏をしていたといいますが、
オムニバスアルバムの「ロックエイジコンサート」で
聴く事が出来るようです。
しかしながらこのアルバムは再発される見込みもなく、
滅多に市場には出ないですし、出ても最低5万円ぐらいはします。
困った事にこのアルバムしか聴けない曲が数曲あり、
その中のブラインドバードの「キック・ザ・ワールド」という曲がメチャクチャカッコよかったりします。
脱線失礼しました。
https://www.youtube.com/watch?v=P9L91Mxfpgg
コメントありがとうございます。
sakaki45さんがおっしゃるとおり『日本人』は国内より海外での評価が高い作品です。評価された過程もファー・イースト・ファミリー・バンドが海外で人気が出てその前身となったファーラウトが注目されたといった経緯があります。
日本的なフォーキーで美しい作風(はっぴいえんどなど)が好きな方には肌に合わないと思いますが、これはこれで凄いアルバムだと思います!
そして再発されていない『ロックエイジコンサート』という一品が存在するのですね。調べたらどこも在庫なしですし、あと高いので入荷されてもこれは手が出せない(笑)
ブラインドバードを含め貴重な音源が収録されているそうなのでぜひ再発して欲しいですが、かなり厳しいみたいですね。