欧州が史上最悪の暖冬に見舞われているそうである。スペイン北部のビスケー湾に面するビルバオでは25.1度を記録したそうで、来る夏を想像するだけで寒気がする。こんな調子では環境活動家が過激化するのも（同意は出来ないが）道理である。温室効果ガスの排出を抑制すれば本当に温暖化が止まるのかに就いては500年後ぐらいに答え合わせしてもらうとして、現時点では人間様が正しいと思う対策を色々やってみるしかなかろう。産業革命以前であればこう云う異常気象が発生した国から他所に攻め込んで土地を分捕る荒っぽい解決策しか無かったが、現代でそれをやると余計に暑苦しくなるので、科学の力で何とかするしかない。20世紀に比べると輝きを失った「科学」と云う言葉であるが、残念ながら今の人間様には他に縋るものが無い。ただ「ハリケーンに核兵器ぶち込んで消滅させる」と云う荒っぽい大統領が21世紀でも健在なのであり、科学の光は何とも弱々しいのである。
