何となくザルっぽい。プロバイダー責任制限法の改正案が、今国会で成立の見通しである。SNSで何かとお騒がせな誹謗中傷投稿や著作権・肖像権の侵害に対する削除申し立ての窓口を設ける事を義務付けるらしい。サポセンのたらい回しから一歩前進には違いないが、正当性の迅速な判断にはそれなりに人員が必要となる。利益の捻出に奮闘しているイーロン・マスク氏が唯々諾々と従うとは思えない。総務省が定期的にチェックを入れるらしいが、対策を怠った場合の罰則は明示されていないので、「お上に逆らうとは不届き千万」と声明を出す程度で済ませそうな予感がする。規制する法を制定した事は評価するが、ザル状態からの早期の脱却を希望する所である。見当違いの政権批判を繰り返せばそれも誹謗中傷に認定してもらえるかも知れず、それで厳罰化が促進されるのであれば喜んで協力したい。いずれにしてもプラットフォーマーのビジネスの転換点には違いないのである。
