統計は本当に楽しい。PGF生命が行ったアンケートに拠れば、2023年に還暦を迎える人の78.8％が、買い物の決済はキャッシュレスが多いと回答したそうである。我が国の高齢者もなかなかやると感心したのだが、アンケート媒体がインターネットなのが残念である。そう云うのに積極的に答える人はITリテラシーが高い事が想定される上に、PGF生命の様な銀行窓口専業の保険会社を使っている人は、母集団と比較して金融資産を多く保有している可能性が高い。実際、1億円以上と回答している人が9.7％、2000万円以上だと33.0％も居ると云ううらやまけしからん状態であり、この数字を鵜呑みにする事は（心情としても）出来ない。斯様に数字は容易にでっち上げられるものであり、そこが統計の醍醐味でもあるのだが、何を目的として誰から情報を抽出しているのかは注意深く検証すべきである。ただそんなもんいちいち調べる変人が少数派である事も、遺憾ではあるが承知しているのである。
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