どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

あってもなくてもいいもの。

どうでもいい四百字 2851

2020-10-27 19:55:46 | 時間の無駄
異文化の禁忌を侵す権利は、どこまで許容されるべきか。それを考えると、フランスは困難な問題に首を突っ込んだと思う。個人レベルであれば各々がそれなりに責を負えばそれで済むが、それを共同体にまで引き上げると、色々と厄介である。家でクサヤを焼くなと云う近所からの苦情に対しては、個人の嗜好の範囲であれば平謝りしたり開き直ったりすれば済む問題である(済まない場合も有る)。しかしクサヤは神聖にして侵さざるもので、それを毎日焚き上げないと地獄に堕ちると信じている集団に対し、それを公に否定する権利を筋立てるのは結構ややこしい(個人的に嫌いと云うのは幾らでも言える)。取り敢えずの方便は「近所に住まない」なのであるが、今やインターネットで「あいつがクサヤを焼いているぞ」と初対面のブラジル人から叩かれる時代である。妙案は浮かばないが、人の数だけ宇宙の中心は有ると云う事だけは、心掛けておいた方が良さそうなのである。

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