どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

どうでもいい四百字 3641

真理を言い当てている様でもあるし、単なるやせ我慢の様にも見える。何かと箴言を残しがちなバートランド・ラッセルであるが、その中の一つに「欲しいものを幾つか持っていないことこそ、幸福の不可欠の要素である」が有る。言われてみれば物欲に悶え苦しんでいる瞬間が、一番充実している様な気もするのだが、欲しいものが数日振りの食事なのだとしたら幸福を感じている場合では無い。それに頑張れば(若しくは我慢すれば)手に入る可能性が有るものでなければ、幸福に寄与する事は無さそうである。私は5000兆円を持っていないので幸せだ、と云う理屈はどう考えても通らない。日々の暮らしに不自由は無いけど変化に乏しくて退屈、の様な有閑マダム的な幸福が最も近い様に思えるのだが、当の本人が満足するかは別の問題である。「現実の人生とは、理想と可能性の永遠の妥協」だそうなので、何かが足りない生活に甘んじるのも一つの幸福の形には違いないのである。

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