どうでもいい四百字 第二中間貯蔵施設

どうでもいい四百字 2714

取り敢えず、拳の振り下ろし先を探そうか。米国で奴隷貿易に関わった商人や、奴隷制を支持した南軍司令官の銅像をうっちゃる所にまで迷走が及んでいる。過去の出来事を現在の価値観で評価するのを悪いとは言わないが、それを遡って責任を追及し始めたら、国連加盟国で無傷の国はほんの一握りだろう。現時点では「今が間違っているから変革する」と云う勢いが圧倒的で、「どう云う状況になれば間違いが正されたか」に就いて具体的に主張している人は然程多い様には見えない。19世紀以前の美術文芸は原則的に奴隷制を「常識」と捉えているので、下手をすると博物館の焼き討ちにまで発展するかも知れない。そう云う魔女狩りが制御不能になる前に落し所を決めなくてはならないのだが、それを言い出した人は差別主義の擁護者扱いとなって吊し上げられるのがオチだろう。しかしどんな主義主張の持ち主であれ、デモの後片付けをする人には敬意を表して欲しいのである。

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