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秋の夜の夢幻 1 【戯言SS】

2004-11-15 | 創作
コンコン、と扉が鳴った。

「師匠ー、いますかー?」

姫ちゃんの声だ。こんな時間に何の用だろう。
確認したら八時近かった。日は当然とっぷり暮れている。ぼくは重い腰を持ち上げて扉を開けに向かった。
が。
「ここはわたしの家なのだから開けちゃえばオッケー」
そんな声とともに扉を(勝手に)開けて入ってきたのは春日井さんだった。
姫ちゃんもそれに続けて入ってくる。
…………つーかここはあんたの家じゃねえよ春日井さん。

「師匠、トリック・オア・トリートです!」
姫ちゃんは笑顔でぼくを見ると言った。えらく頭の悪そうなカタカナ英語が混じっていた。
ああでも、なるほどね。納得。
「……今日はハロウィンでしたか。それで」
それで、こんな頓狂な格好をしていると。
「んー、いっきー何か言いたいことがあるのかな? お姉さんに話してごらんよ」

言いたいことですか……。

ぼくが事態をどうにか飲み込もうとしている間にも二人はずかずかと入り込んできて、それぞれ居場所を確保していた。狭い部屋に三人、プラス姫ちゃんと春日井さんの持ち込んできた紙袋とビニール袋の荷物らしきもの。
狭い部屋はその狭さをより強く醸し出していた。


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<後記> そんなわけで始まりました戯言SS。タイトルの読み方は「あきのよのむげん」推奨です。でも「よる」でも「ゆめまぼろし」でも別に構いません(←発言に責任を持て)。
三話完結予定でお送りします。よろしくお願いいたします。では、また。