IT屋によるNゲージのススメ

鉄道模型歴1年の新人による初心者向けNゲージ解説ブログです。

中古やジャンクのNゲージとは?

2021-06-09 17:39:00 | 日記
鉄道模型は「趣味の王様」と言われることがありますが、その名前の高貴さと同じでお金がかかる趣味の代表格でもあります。

そんな鉄道模型のハードルを大きく下げてくれるのが、中古市場と言えましょう。
安く手に入る反面、品質は大丈夫なのか?という疑問も湧くと思います。

そこで、今回は当方が実際に購入した所感や、利点、欠点などを紹介したいと思います。

まず、「中古品」と「ジャンク品」の違いを見ていきましょう。


・中古品とは?

一度人の手に渡った商品で、その中でも状態が良く、お店の保証があるものとなります。稀に一度も開封されていない「新古品」という状態のものもあります。
共通することは、メーカーの初期不良保証は受けられない点です。改造していなければ、通常の有償修理は受けられる場合が多いです。
価格は新品の半額〜8割程度が多いですが、生産終了品や品薄のものは新品より高価なこともあります。

・ジャンク品とは?

一度人の手に渡った商品の中でも、状態が悪く、お店の保証もないものとなります。
基本的には何かしらの問題を抱えている場合が多く、軽度なもので、小さな擦り傷やシールのずれ、重度なもので、モーター故障やカプラーの破損などがあり、大抵の場合は商品に問題の症状が記載されています。
購入は完全に自己責任で、基本的にはメーカーの修理は受けられないか、高額になると考えた方が良いでしょう。
価格は車両のバラ売りなら500円程度からあり、安い物が大半ですが、市場に出回っていないものや、品薄のジャンク品となると、かなりの値段がつく場合もあります。


それでは、その存在意義と問題点、利点を解説します。

・中古品の利点

値段な安さは当然のこと、古い製品など今は新品で手に入りにくい商品も手に入るのが大きな利点です。
鉄道模型は高価かつ生産に手間がかかるので、量産されてる玩具と比べても世に出る数は少なく、新品の発売時に買えるとも限りませんので、中古品の選択肢は避けては通れない道とも言えます。

・中古品の欠点

モーターやカプラーが劣化していることが考えられます。カプラーは簡単に交換できますが、モーターは交換が難しく、価格も少し高くなります。
また、ものによっては分かりにくい傷があって、実際に帰って走らせているときに気づく時もあります。
だいたいの場合は購入するときに目視で点検と動作確認をさせてもらえます。
実際の鉄道車両も汚れているので、もし確認で気づかないかった程度の汚れなら、むしろ鉄道としてはリアルかもしれません。

・ジャンク品の利点

とにかくバラ売りが大半のジャンク品なので、ちょっとした増結や、車庫の片隅に設置する中間車など、追加要素的に使用するのが便利です。
特に増結セットを買う場合に、自宅レイアウトでは増結セットを買うほどに編成は長くできない場合など、ピンポイントで狙った中間車を狙うこともできます。
また、旧製品のカプラーは目当てに適当な車両を買って、カプラーを取り外す用途で使う人も多くいます。

・ジャンク品の欠点

大体が袋詰めで売られていますが、ある程度の状態は自分で判断する必要があります。
特にカプラーは重要です。壊れている場合は別として、カプラーから手持ちの車両と接続可能か判断する必要があります。
また、記載されていない不具合がある場合もあります。車輪が外れてある、車体が外れていることはよくあります。
ある程度自分で分解、修理ができる程度の知識は必要です。


当方もNゲージを始めて1年半ほどですが、最初は簡単なカプラー交換から始めて、車内灯の取り付けや、併結用の部品交換などを経験するうちに、中古やジャンクにも手を出せるようになりました。
今はインターネットで調べさえすれば、自分のしたいことの答えは、必ず誰かが通った道にある場合が多いです。
初心者からのステップアップとして、少しマイナーな車両を中古やジャンクで手に入れてみてはいかがでしょうか?

Nゲージ関連で買って良かったもの

2021-06-06 20:27:00 | 日記
Nゲージを始めて1年半程となりますが、その間に購入して良かったものを少しご紹介しようと思います。


・架線柱



価格は安いものの、数が多く、設置が大変なので後回しにされがちですが、有るのと無いのでリアルさが大違いです。
ぜひ初心者さんにこそ取り付けて欲しいものの1つです。

・TOMIXのリレーラー

単純にKATOのリレーラーよりも使いやすいです。特に狭い場所や、直線が短いところではKATOのリレーラーは使い物にならないので、価格も安く、1つだけでも購入して試すことをお勧めします。

・橋上駅舎



これもレイアウトにとてつもなくリアルさを与えてくれる逸品です。都市部では特にこの構造の駅が多いため、素人目にも明らかに本物っぽくなります。KATO、TOMIX共に、旧製品なら安価で売られています。

・ジオラマ用シート(芝生シート)



見た目としてもあるだけで抜群によくなるのですが、テーブルや台を傷つけにくく、Nゲージ車両が脱線して横転した時もクッションになって傷つきにくくなります。
また、ある程度埃を吸収するので、ちょっとした風などでも埃が舞いにくく、レールや車体への付着を減らしてくれます。

・TOMIXのクリーニングカー



Nゲージで一際手間がかかるものと言えばレールの掃除です。手入れを怠ると走行が悪くなり、ライトがチラついたり、最悪走らなくなったりします。
このクリーニングカーは、線路上を走らせるだけで掃除できる優れものです。埃の吸引、レールクリーナーでの清掃を楽しみながら行えます。
なお、自力では走らないので、別途動力車が必要となります。この際、好きな機関車を便乗で買っちゃいましょう!


今回は以上となります。

TOMIXレールを使う理由

2021-05-30 19:17:00 | 日記
先日のブログと対の内容になりますが、今回は当方の事務所がTOMIXレールを使用する理由や利点を記述したいと思います。
これからNゲージを始める方の参考になればと思います。


・基準レールが小さめで設置しやすい

レイアウトの大きさに関わる、カーブレールの半径で、半径が大きくなるほどレイアウトも大きくなるのですが、KATOの基本がR315なのに対してTOMIXはR280となっています。
これだけでレイアウトのバリエーションの幅が大幅に増えます。
また、KATOに比べるとレール自体も小さめです。道床のバラスト部分がTOMIXはとても小さく、半径と相まってかなりコンパクトに感じます。


・新幹線走行可能半径が小さい



基準レールの話と関係しますが、TOMIXレイアウトでは新幹線の最小通過半径はR280となっており、KATOが同様でR315なのと比べると、小さな半径でも新幹線を走らせられるということになります。
ただ、これは複雑な事情があって、KATOでも実は1つ半径の小さいR282でも新幹線は走れます。公式にそうなっていない理由は、KATOの複線間隔で新幹線同士をR282と315ですれ違いさせると、車体が接触する場合があるからです。
TOMIXの複線間隔は少し広めではありますが、小さなレイアウトでも新幹線のすれ違いでは接触せずに安全に走行できます。

・レールの種類がが豊富

まず、直線・曲線にそれぞれ枕木かコンクリート枕木かの2種類が選べます。
さらに、道床も、複線を簡単に作れるワイドレール、単線・複線共にカントもつけられるワイドカーブレールなど、基本レールにも沢山のバリエーションがあります。

・ポイントレールの種類が豊富

以前にご紹介したカーブポイントもそうですが、他にもスリップポイントや、3方向ポイントなど、ユニークなポイントレールが用意されています。
また、通常のポイントレールは、普通の枕木と合成枕木、電動の有無など、目的や用途に合った多数の商品が展開されており、選び方次第でレイアウトにかかる費用を安くしたり、雰囲気を統一したりと様々な計画が立てられます。


・高架レールが豊富

基本1種類のKATOの高架線に対し、TOMIXはコンクリートの高架線はもちろん、築堤による高架、ワイドレールによる高架など、豊富に用意されています。
また、橋脚もプラレールのように積み上げられたり、幅を変えたりとバリエーション豊かに変更可能になっています。


・トラムレールとバスコレ走行システム



路面電車のような併用軌道も用意されています。KATOにもありますが、基本は複線単位で種類も少なめです。TOMIXの場合はそれぞれ独立していて、くっつけて複線にすることもできます。
さらに、バスコレ走行システムというTOMIX独自のバスの自動走行道路があるのですが、それと接続して、鉄道とバスが走っているシーンも再現できます。


・ジオコレ

TOMIXはストラクチャー(建物)も豊富です。TOMIXブランドから発売のものも、KATOよりは多いのですが、親会社のTOMYTECから発売の「ジオコレ」シリーズは、TOMIXのレイアウトにマッチするように作られており、種類も桁違いに豊富です。


このように、TOMIXは細々と作り込みたい、拘りたいという要望に比較的簡単に答えてくれるのが最大の利点です。
しかしながら、初心者が最初から凝ったレイアウトに挑戦すると混乱の元になります。
まずはベーシックセットを参考に基本から忠実に親しんでいくことがおすすめです。

KATOレールを使う理由

2021-05-26 08:43:00 | 日記
当方がKATOレールをメインに使う理由は、最初に購入したのがKATOレールだったというのもありますが、他にも様々な理由があります。

これからNゲージを始められる方の参考になればと思います。

・レールの付け外しが簡単



これが一番大きな理由だと思います。
当方の事務所は、空いていた古民家をそのまま利用しているもので、大きな押入れがありました。
その押入れにプラレールのレイアウトを設置したのが、今のKATOレイアウトに繋がるきっかけとなっています。
押入れなので、レールを設置することを考慮されておらず、押入れの奥ほどレールの設置は手が届きにくくなります。
KATOレールなら、それほど力を入れずとも「カチッ」と音が鳴ってレールがロックされます。
逆に外すときは、レールの繋ぎ目を横に折るように引っ張るだけで簡単に外れます。
これを可能にしているのが「ユニジョイナー」というKATO独自のレールジョイント部品にあります。
ユニジョイナーは他にも、レールが隙間や段差なく繋がる、通電不良が起きにくいなど様々な恩恵があります。
破損した場合もユニジョイナーを交換するだけで元通りです。取り外しや交換も簡単で、通電を防ぐ「絶縁ジョイナー」や、鉄橋などでユニジョイナーが接続できない時に使用する「片ジョイナー」など、利用に応じたジョイント部品に交換も容易です。

・パワーパック(電源)が安い

複数のレイアウトを組むと、その数だけ必要になるのがパワーパックです。
車両やストラクチャーに比べると購買意欲は上がらないものなので、出来るだけ安く良いものが欲しいところです。
KATOで現行一番安いスタンダードSXは、家電量販店ならACアダプター込みでも5000円もしない上に、常時点灯機能や低速走行対応など、必要な機能は全て網羅されています。
これと近い性能のものをTOMIXで買うと、10000円近い上位機種になります。
車両とレールセット一式が入ってお得なスターターセットにもスタンダードSXが入っていますので、車両を買いがてら、安価にレイアウトの部品を揃えやすいのも嬉しい点です。

・種類は少ないが分かりやすい



TOMIXと比べてレールの種類が見劣りするというのが一般的な見解で、その点は当方も理解しているところです。
ただ、初心者となると使用するレールは限られます。選択肢は少ないとは言え、レイアウト作りに必要なレールはKATOでも網羅されています。
また、KATOでは、単線レール、複線レールがはっきり分かれています。これは欠点にもなり得る点ではありますが、初心者には理解しやすいです。
もちろん、単線・複線レールは交互に繋げることもできます。

・高架や駅などのシステムが統一



KATOにはレールを繋ぐ「ユニジョイナー」と共に、ホームや高架レールに使用する「Sジョイナー」というものがあります。見た目が全く違うので混同することはなく、逆にジョイナー系は大まかにこの2種だけです。
Sジョイナーは駅のホームを繋いだり、高架レールと橋桁を繋げるのに使えます。
ユニジョイナー同様に、カチっと音がすれば接続、折るように曲げると簡単に外れるという利便性があります。
さらに、Sジョイナーは上下逆さまに繋げることで、橋桁がない時に繋ぎ目を頑丈に接続することも可能です。
ユニジョイナーも駅に使う場合があります。KATOの電灯対応のホームにはレールが内蔵されていて、ホーム同士を線路と同様にユニジョイナーで繋ぐことで簡単に電灯を設置することが可能になっています。
このように、数少ない種類のシステムを共通で使うことで、利便性や簡易性が高められています。


次回はTOMIXレールを使う利点について触れようと思います。



当事務所のレイアウト紹介

2021-05-24 18:54:00 | 日記
当方の事務所内の半固定レイアウトは、4つあります。
今回は簡単にご紹介します。

【レイアウト1】

 ・在来線・私鉄 都市部レイアウト
 ・外周:KATOレール 
  車両基地:TOMIXレール
 ・外回り線 最大有効長 7両
       車両設置可能数 2編成
       引込線なし
  内回り線 最大有効長 7両
       車両設置可能数 13編成
       (短編成、路面電車含む)
       引込線 11線



メインのレイアウトです。
その時々で走らせる車両を変更しています。
基本はエンドレスのオーバル形です。
広さを最大限に生かす為、やや半径の小さいレールを使用しているので新幹線は走行できません。


【レイアウト2】

 ・ローカルレイアウト
 ・全線KATOレール
 ・外回り線 最大有効長 なし
       車両設置可能数 1編成
       引込線なし
 ・内回り線 最大有効長 なし
       車両設置可能数 3編成
       引込線 2線
       (最大有効長 3両)



サブのレイアウトです。
田舎をモチーフにしている為、非電化、短めの車両向けの小型レイアウトになっています。
真ん中は車両基地ではなく、鉄道博物館をイメージした車両展示場です。
ロープウェーは電動します。


【レイアウト3】

 ・地下鉄、名鉄レイアウト
 ・全線TOMIXレール
 ・外回り線 最大有効長 7両
       車両設置可能数 2編成
       引込線なし
  内回り線 最大有効長 なし
       車両設置可能数 3編成
       引込線 2線
       (最大有効長 3両)



新設したTOMIXレイアウトです。
地下鉄を再現する第三軌条レールと、名鉄の犬山橋を再現する併用レールが混在しています。
事務所で唯一のTOMIXレイアウトなので、車両の検証にも使用します。
まだまだ拡張予定。


【レイアウト4】

 ・新幹線レイアウト(仮)
 ・全線KATOレール
 ・外回り線 最大有効長 なし
       車両設置可能数 1編成
       引込線なし
       (ダブルクロス設置予定)
  内回り線 最大有効長 8両
       車両設置可能数 2編成
       引込線なし
       (車両基地設置予定)

※建設途中につき写真はありません。

プラレールのスペースを空けて、新たに建設中の新幹線専用レイアウト。
山陽新幹線など、短めの編成が通過待ちできる待避線を確保するべく、現在最終段階に入っています。
将来的に内側線から車庫線を作り、新幹線をフル編成停車できる車両基地を構築する予定です。


【レイアウト5】

 ・高架レイアウト(仮)
 ・全線TOMIXレール予定
 ・その他情報は完全に未定

レイアウト3と繋げるべく、空きスペースにTOMIXのレイアウトを計画しています。最終的にはレイアウト3と統合して、大きな一つのレイアウトになるかもしれません。
目標は高架駅セットでの新幹線と在来線の共演です。


もはや、なんの事務所か分からないほどNゲージだらけになっておりますが…。
Nゲージは来所されたお客様からも好評を頂いております。
当方としては完全に趣味を仕事場に持ち込んだだけなのですが、お客様にも良い印象付けになっているようです。